スマホ用の一体型コントローラー、色々触ってきましたがこれです。Razer Kishi V2。
こちらは結構前にRazerが出したスマホに装着して使うタイプのコントローラーで、値段も安くないし普通にスルーしてきたんですが、なんか色々触ってるうちに、一番大手メーカーのやつも触っておくかなぁという気持ちになり買ったんですが、圧倒的でした。
金額は安くないもののスマホとの一体感、グリップの良さ、ボタン周りの良さ、デザインの良さが素晴らしく、なぜスルーしてきたのか・・・と後悔すらしています。
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スペック&主な特徴
Razer Kishi V2とは
Razer Kishi V2はかの有名なゲーミングデバイスをたくさん出しているブランドRazerによるコントローラーで、スマートフォンを挟み込む仕様、そして有線接続なのが特徴です。
Android用モデル(USB-C)、iPhone用モデル(Lightning端子)の二種類あり、コントローラー対応しているゲームやPC、クラウドゲームをストリーミングプレイするのを目的としたコントローラーです。価格は約1.5万円と、よくあるスマホ用コントローラーの中でも高価な部類。
このコントローラー自体は2022年に出たモデルで、後続モデルとしてRazer Kishi V2 Pro、そしてそちらとセットになったRazer Edgeというゲーム専用デバイスが発売されましたが、あえて無印のV2を選択しました。
というのも、スマホはゲーミングスマホを持ってるし、V2 Proは調べてみるとどうやらV2の機能に加えてハプティクス機能、つまり振動を追加しただけっぽいんですよね。それで+5000円はちょっと高いな・・・と思いこちらのチョイス。
開封&内容物
では早速開封していきます。
流石のレーザー、黒を基調、メーカーらしい緑を差し色にしっかりとデザインされた箱。箱の時点で高級感があり、テンションが上ります。
内容物はこちら。ステッカー、ジョイント部分の調整用パーツ、説明書類、本体です。説明書も黒い紙にシルバー?グレー?の印字で超イケてる・・・!まぁ日本語は書いてないんですが
本体外観
質感は素地のプラスチックで、シボ少なめのサラッとした感じ。重量がかなり軽いので安っぽく感じるかもしれませんが、グリップ部分に角度を付けている加工であったり、側面のRazer文字の彫り込み、ボタンの質感、背面のテクスチャ加工などを考慮するとかなり高いビルドクオリティです。
他の一体型コントローラーに比べても圧倒的に無駄な面積が少ない感じがたまらなくツボです。
ボタンレイアウトは右側にXBOX配置のABXYボタン、インジケーター、アナログスティック、Razer Nexusボタン、メニューボタン、
左側にはアナログスティック、オプションボタン、十字キー、スクリーンショットボタン。
基本的にはXBOXコントローラーを踏襲したレイアウトですが、メニューボタンとオプションボタン、つまりいわゆるスタートセレクトボタンが左右違う位置にあるのがちょっとトリッキーですね。
背面は何もありません。バックボタンなども無し。
上側面にはショルダーボタンが左右に3つずつあり、L1、L2、M1、R1、R2、M2となっています。L2の隣に追加のボタンがあるのはユニークですよね。
下側面には端末を直接充電するためのUSB-Cがあります。イヤホンジャックは無し。
側面には何も無し、RAZERの印字がキラリと反射します。さりげなくてカッコイイ。
かなり類似したデザインのBackbone Oneと並べたのがこちら。ほとんど同じデザインに見えますし、サイズ感も同等に見えますが、Backbone Oneの方が若干余白が多め、そして実際にスマホを装着して手に持ってみるとかなり体感違います。グリップ感などは後ほど。
あとは質感の違いでしょうか。Razer Kishi V2は素地ですが、Backbone Oneはマットな塗装です。なので手触りや滑りにくさ的な点ではBackbone Oneの方が優勢です。
スマホを装着したのがこちら。見てくださいこの一体感、ベゼルレス、ノッチもパンチホールインカメラすら無いRedmagic 8S Proと組み合わせると、元々こういうゲーム機だったのでは・・・?と錯覚するほど。気持ち良すぎる。
Razerが独自の携帯ゲーム機『Razer Edge』を出していますが、正直ベゼルの小ささはこちらの方が圧倒的です。まぁこっちのほうが高いんですけど、Edgeも9万しますからね。
装着時の背面はこちら。このように伸縮部分にRazerのロゴが隠れています。隠れている上目立たないデザインが上品だしかっこいいですよね。
側面から除いてみるとこんな感じ。カメラの突起分、正直寸法としてはかなりギリギリです。とは言え、Redmagicはかなり厚みも大きい部類のスマホなのでまぁ大体のスマホはフィットするのでは?と思ったり。
ちなみにメインスマホZenfone9もカメラ部分の突起が干渉するのでかなりギリギリ寸法って感じでした。というか、Zenfoneのような小さめなスマホは装着時のデザイン的にBackbone Oneの方が良いかもしれません。
Backbone OneはこのようにスマホジョイントのUSB-Cが上寄りなんですよね。その上グリップが長いので、どんなスマホでも結構良い感じに見えるデザインになっています。よく考えられていますよね。
Razer Kishi V2は他の6.8インチくらいのスマホで装着して試すと良い感じなので、大画面スマホに合わせるのが良いコントローラーだとデザイン的には感じます。
操作感
コンパクトな設計にも関わらず、グリップ感は結構良いです。自然に手にフィットする感じ、ボタンレイアウトも手に負担なく、重量バランスも悪くありません。
重量自体はスマホ本体の重量に依存しますが、しかし実測値で121グラムとかなり軽いので、装着したことによってお重く感じるような事は一切ありません。ちなみにBackbone Oneも軽いなと思っていましたが測ってみると137グラム。大きく差は感じませんが、とにかく軽くしようという設計思想を感じます。
グリップ部分のテクスチャはつぶつぶとしたもの。XBOXコントローラーのように点が無数に並んでいるのではなく、立体的なトゲトゲとした形状です。刺さる感じは無いのでご安心を。
そしてこういった伸縮部分が細くなっている形状のお陰で、薬指あたりが自然と回り込み、しっかりと握れるんですよね。
そしてボタンの押し心地も最高に好き。ABXYボタンはマイクロスイッチでチャキチャキとした気持ちいい押し心地。押した感覚がダイレクトに手に伝わり、ついつい触りたくなるボタンの感触。
プチプチとしたドームスイッチのボタンはNintendo SwitchのJoy-Conを筆頭によくありますが、携帯ゲーム機でこのマイクロスイッチの押し心地を採用しているものって無いので、正直これだけでも価値が有ると感じるレベルです。
それ以外のメニューボタンなどはちょっと硬めのカチカチとした押し心地です。もうちょっと柔らかくて静音性が有る方が良いかな?とは思うものの、気になるレベルではありません。
十字キーもカチカチ仕様。中央の凹みが大きく、斜め入力などもしやすいように感じます。この仕様もかなり好き。円形ではないものの、XBOXコントローラーと通ずるものを感じます。
アナログスティックはJoy-Conライク・・・というかこれは中華機でよく採用されているJoy-Conクローンのスティックでは・・・?と思わないことも無いことも無いですが、まぁ似ているだけでしょう、と思っておきます。
ショルダーボタンも良い感じ。L1R1とM1M2はABXYと似たようなマイクロスイッチのチャキチャキ感、そしてL2R2はストロークのあるトリガーボタンです。結構軽めなので指の負担も少なくて良い感じです。
使用感
装着、対応機種について
装着は簡単、左側をスマホで押し付けて引き伸ばし、右側に有るUSB-Cに接続します。逆だと端子が曲がって壊れる心配があるので、絶対にこの手順で装着しましょう。
そして有線コントローラーなのでペアリングも不要、装着するだけで使えるのが気軽でいいですよね。
接続部は左右こんな感じ。このL字になっている部分は交換できるパーツが付属していますが、正直このフラットなタイプのやつじゃないと最近のスマホでは厳しいのでは?とも感じます。ハイエンドスマホは結構厚みが大きくなっている傾向があるような無いような。
ちなみにRedmagic 8S Proをノギスでカメラの突起含めた厚みを測ってみると、11.3mmでした。薄いスマホでもケースをつけたまま遊ぶのは厳しそうですね。
あとサポートするスマホは公式のスペックに記載されていますが、それに加えてAndroid9以降なのも注意です。古いスマホだと使えません。
専用アプリRazer Nexus
そして一応Razer Nexusという専用アプリがあります。
これを導入することでゲーム機ライクなインターフェイスで楽しめたり、右下のRazer Nexusボタンを押すことでゲーム中でもメニュー画面に移行できたり、M1M2ボタンの割当を変えたり、そして仮想コントローラーでコントローラー対応していない原神などのアプリも遊ぶことが出来ます。
メニュー画面自体はまぁ普通ですが、仮想コントローラーは結構細かく設定できて使いやすくて良いと感じます。
もちろんコントローラーに純正対応しているアプリゲームであれば普通に何も設定せずに遊べます。そして大体コントローラーが対応しているアプリはXBOX仕様になっているので、そういう意味でも使いやすくて良いコントローラーだと感じました。
充電について
USB端子が付いていて充電ができるので、装着したまま充電はできるは出来ますが、充電速度は早くないので外して普通に充電したほうが良い、もしくは本体のバッテリーに充電せず直接電力を給電できるバイパス充電を搭載している機種で活用したい場合は良いかもしれません。
あと装着しっぱなしだとバッテリーが減っていきます。これは多分全ての有線コントローラー共通なんじゃないかな・・・と思います。なのでできれば遊ぶときだけ装着するのが最適かと。
感想
ここまで良いとは思ってませんでした。高いし、どう考えても割に合わないっしょ・・・くらいの気持ちでしたが、よく考えられたコンパクトながらも持ちやすい形状、最高のマイクロスイッチボタンを含むボタン仕様、そして何よりスマホとのフィット感がたまらなく、あぁもうこれじゃんって感じです。
有線の一体型コントローラーほしいけど迷ってるって人が居たら迷いなくRazer Kishi V2を推奨します。1点だけ懸念点が有るとすると、大画面スマホじゃない場合ですね。その場合はやはりスマホとコントローラーのバランスがちょっと微妙だと感じてしまったので、見た目もかなり重視している派の人はBackbone Oneも検討の余地があるかと。
しかし、Backbone Oneは約2万、Razer Kishi V2は約1.5万と、金額+5000円は正直大きいです。
まぁ1.5万円でも高いんですが、新しいゲーム機くらいの感動は普通にあったので、スマホでゲームを遊ぶユーザー、ハイエンドスマホを新しく買ったり、買うことを検討しているユーザーは是非試してみて欲しいと思いました。