最初にCGイメージが公開されてから、絶対これ良いじゃん!と思い、ずっと期待していたハードがあるんですね。
それがこのAYANEO Pocket Sなんですが、実際に手にしてみると期待を全く裏切らないクオリティで仕上がっていて・・・正直かなりブチ上がりました。
まさにこれは私が求めていた、私のためのゲーム機だ・・・!!!
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スペック&主な特徴
AYANEO Pocket Sとは
AYANEO Pocket SはAYANEO社による携帯ゲーム機で、OSにAndroidが搭載されていて、Android用のゲーム・アプリやエミュレータで遊ぶ事を目的として作られたハードです。
Nintendo Switchライクな横型ハードで、6インチディスプレイの狭ベゼル、何よりもiPhoneを連想させるようなミニマルでラグジュアリーなデザインが大きな特徴。
そしてチップセットも強力で、クアルコムと協力しSnapdragon G3x Gen2というゲームに特化したものが採用されています。レビュー作成時点であるAndroidゲーム機の中で最も強力なものとなっています。
RAMは12GBもしくは16GB、ストレージは128GBから最大1TB。ディスプレイは解像度が1080Pのものと、1440Pのもの二種類あり、バッテリーは6000mAh、アナログスティックはホールセンサーと、スペック面でも潤沢な仕様となっています。
カラーはブラックとホワイトの二色。
開封&内容物
では早速開封していきます。今回は国内正式代理店ハイビームさんにデモ機をお借りしてのレビューとなるので、製品版とは仕様が異なる場合がありますがご了承ください。
箱はこちら。 黒ベースの色抑え気味、そしてSの文字が強調されています。
内容物はこちら。USB Type-C to Type-Cケーブル、説明書類、本体です。ちなみに仕様は1440P/16GB/512GBモデル。
本体外観
とにかくデザインが良すぎる。なんだこれは。これをおかずにご飯が食えるぞ。シンプルな造形に側面を縁取るようなシルバーの金属フレーム、コントローラー含む全面をガラスで覆ったビジュアル、良すぎませんか?テンションが上がってうお〜!って声出ちゃいましたよ。
リプライでいただいてしっくり来たのは「iPhone5にPS VitaのボタンをSwitchっぽく配置した」ってやつですね。サイズ感は違うものの、概ねその通りで笑いました。
ちなみにPocket Sは昨年夏のゲームショウでもモックアップが公開されていて触ったのですが、あくまでモックアップ。ディスプレイは映りませんし、ボタンはイマイチ、側面のフレームなどもありませんでした。モックアップから比べてもかなりクオリティアップしているように感じます。
ボタンレイアウトは右側にXBOX配置のABXY、アナログスティック、下にAYAボタン、カスタム可能な=ボタン、
左側にホームボタン、アナログスティック、十字キー、ビューボタン、メニューボタン。
基本的にXBOXコントローラーを踏襲したボタンが採用されていて、端末側でもXBOXコントローラーとして認識されます。
アナログスティックは光ります。
背面はマットでしっとりとしたプラスチック、質感良いです。ネジ穴がいっさい無いのも最高。
背面も製品情報・ロゴ程度で、シンプル、無駄な装飾はありません。面積が広いので若干寂しい印象はあります。
上側面には左からLB LT、LC、ファンの排気口、マイク、インジケーター、ボリュームボタン、電源ボタン兼指紋センサー、RC、RBRTです。RCとLCは割り当て可能なボタンで、デフォルトではRCが戻るボタン、LCがアプリ切り替えです。
下側面には左右にスピーカーがあり、ファンの吸気口、マイク、USB-C(USB3.2 Gen2、PD、DP1.4)ポートがあります。
左側面にはMicroSDカードスロット、右側面にはパフォーマンス変更用のターボキーがあります。
他ハードとの比較
とりあえず現行の携帯ゲーム機代表としてNintendo Switch Liteと並べてみます。Switch Liteよりも若干大きめに感じますが、Switch Liteのディスプレイは5.5インチ。ディスプレイサイズ分大きくなったような印象です。
厚みはSwitch Liteとほぼ同一の14mmなのですが、細い金属フレームで押さえながらカーブを描いて膨らんでいるので薄く見えるディテールが素晴らしいです。
7インチディスプレイのNintendo Switch有機EL版と並べてみたのがこちら。ディスプレイサイズが違うというのもありますが、一回り大きい印象です。
こちらは同社AYANEOによるWindowsゲーム機、AYANEO Air 1Sです。縦横寸法的には同じくらいですが、Pocket Sはより大きな画面サイズ、そして薄さが際立ちます。
SteamDeck。
では同じくAndroid搭載機と比べてみましょう。Snapdragon 8Gen2搭載のAYN Odin2と並べてみたのがこちら。同じく6インチのハードなので、サイズ感的にも同じ、若干Odin2の方が大きいくらいの印象です。
そしてOdin2は比較するとベゼルが大きめ、グリップ大きめなので、寸法が抑えられた Pocket Sはかなりコンパクトに感じますね。
Retroid Pocket 4Proと比較すると、大きく感じます。実際RP4Proは4.7インチディスプレイなので画面サイズは小さめ、同じAndroidでありながら全く別物に感じます。
逆に言うと、RP4Proくらいのサイズじゃね?と想定していると、うわでか!ってなりそうなので、その点だけ注意です。
操作感
グリップは無いので重量がダイレクトに伝わる感触がありズッシリします。が、このミッチリ感はスマホやタブレットなどの感覚に近く、個人的にはかなり好きです。
ちなみにズッシリと言っても実測値で357グラム。Switch有機EL版が420グラムなので、両手で持って使う上で疲れてくるほどの重さはないと感じます。
またグリップが欲しいよ〜という人には専用グリップも開発されているようなので、合わせて購入すると良いかと。
ABXYボタンについて、サイズはSwitch LiteやJoy-Con同等のサイズで、丸みを帯びた、膨らんだ形状でツルッとしています。軽く押せるラバーの押し心地、反発力もよく、ひっかかりもありません。
AYAボタン・メニューボタンなどはラバーが間に挟まったドームスイッチといった感触で、気持ち良いプチプチとした押し心地。
十字キーもボタン同様ラバーの押し心地。シーソーも可能です。PSVitaと似たようなビジュアルですが、大きさは一回り大きく操作しやすいように感じます。
個人的にはPSVitaのようなプチプチとしたドームスイッチボタン・十字キーが好きで、見た目が似ているので同じ押し心地なのかな?と思ったら普通にラバーだったので最初ちょっとガッカリしましたが、感触としては高水準だと感じます。AYANEO社の他製品と比べてもレベルが上がってるかと。
アナログスティックはホールセンサーなので耐久性的に安心、スティック自体はSwitchに似たサイズ感、似た倒れ角度のものです。
ショルダーボタンはSwitchとは違い、RBLBはラバーの押し心地で、軽く押せてしっかりと押した感触があり良いです。
RTLTはトリガータイプのボタンですが、トリガーにしては短めのストロークで、トリガーを使わないユーザーでも快適に使えるバランスになっていて良いと感じました。
画面・スピーカー
画面
狭ベゼルディスプレイは本当に美しく、惚れ惚れするレベル。えげつない。そして画面解像度は1440P、つまり2560×1440ピクセル。画素密度は490PPI。iPhoneが460PPIなので、それよりも高解像度。
これを綺麗と言わずしてなんと言うのか、と思うくらいに素晴らしく、発色も良い。スマホのような長いアスペクト比でもなく、一般的な16:9なのもゲームを遊ぶ上では最高で、もうこれ以上何も望みません・・・。
Pocket Sには1440Pの他に、1080P、つまりフルHD解像度のものもある・・・というかそちらがメインのモデルでしょうか。1440Pも必要か?と聞かれたら、正直要らないと思います。
720PのSwitchとは明らかに違うと感じますが、1080PのOdin2と並べて顔を近付けて見て、確かに違うなぁ〜ってなる程度で、普通に遊ぶ分にはこの画面サイズから言っても差は無いと思います。が、確かに綺麗は綺麗なので、本当にロマンですよね。
そしてこの全面ガラス張りのディスプレイがたまらなく良い。視覚的にも高級感があるし、手触りも良い。最高。
ちなみにリフレッシュレートは60ですが、Android用のゲームの多くはフレームレートが60fpsに制限されているようなので、問題ないです。
スピーカー
スピーカーはフロントスピーカーではなく、これまたSwitch Lite同様下側面にあります。音質は十分ではありますが、若干シャリっとした感じに聴こえる、低音が弱い感じ。
このハード唯一の欠点、いや欠点というほど欠点でも無いですが、もうちょっとスピーカー頑張って欲しかった・・・!と思います。
使用感
メニュー画面
メニューランチャーはAYA Homeという独自のものが初期搭載されています。Switchのように横並びでアプリを並べられて、下に行くことでアプリ一覧を見れるシンプルなデザイン。コントローラー対応しているので使いやすいですね。
気に入らなければ、もちろん通常のAndroid用ホームランチャーアプリを使うことも可能です。
Android用のAYA Spaceというアプリもプリインストールされています。こちらは設定することでいわゆるエミュ機のように使えるフロントエンドアプリです。が、Pegasusフロントエンドの設定、もしくはEmulation Stationの設定を持ってきたりしなければならないので多少手間が多く、初心者向けではないと感じます。
タッチパネル割当て可能
AYAボタンを押すことで、横から簡易メニュー画面のようなものが現れ、パフォーマンスやファンの設定、コントローラ設定、明るさなどなど、さまざまな設定をすることができて便利です。
コントローラー対応していないAndroid版原神のようなアプリでもコントローラーで遊べるように、タッチパネル操作をコントローラーに割り当てる機能が搭載されていますが、それの設定もここでできます。
ベンチマーク
AnTuTuベンチマークV10は
総合スコア 1654754
CPU 386219
GPU 676039
となりました。
Geekbench 6のスコアは
マルチコア 2115
シングルコア 5509
GPU OpenCL 12483
となりました。
ちなみにスコアは全てパフォーマンスMaxモードのスコアで、パフォーマンスを変えると結構数値が変わります。
動作検証
原神は最高画質で動作します。非常に良い・・・のですが、コントローラー対応してくれ・・・という気持ちが爆裂に大きくなります。一応タッチパネルをコントローラー操作に割り当てて遊ぶことはできますが、他のAndroidハードに比べて設定できる項目が少なく、カメラ操作などがあまり快適では無いと感じました。アップデートに期待です。
ちなみに崩壊スターレイルはコントローラー対応したのでバッチリ遊べます。快適です。全然遊んだことないので、これを機にしっかりやってみようかと思います。
そしてAndroidアプリ以外にも、ストリーミング・リモートプレイに最適なハードだと感じます。こうしてXBOXクラウドで遊んだりすると最新のハード!って感じしますよね。ちなみに純正のPSリモートアプリではコントローラーは使えませんでした。
また、これは現状のシステムの問題かもしれませんが、起動できない・インストールできないアプリはあります。Netflixはインストールできてもエラーで落ちてしまい、Sky星を紡ぐ子どもたちはインストールできません(後々対応するかも?)。こう言ったことが稀にあるので注意しましょう。
感想
ということで相変わらず見た目の話ばっかになってしまっていますが、特に好きなポイントが多く、その上潤沢なCPU性能を持つハードなので、正直持ってるハード全部売ってPocket Sだけでも良いレベルには刺さっています。
ソフト面での多少の不満や、運用していくうちに気になってくる点などは出てくるとは思いますが、これ以上何を進化させるんだ・・・?と感じさせるフルスペック具合が唯一無二のハードだなと思います。