ゲームボーイ互換機『Revo K101 Plus』を知っていますか?いやいや、あんた前にレビューしたよねってそこのあなた、鋭い。
前にレビューしたんですけど、Anbernicさんが「こいつ売りてえんだよな~」って言ってきたので、じゃあレビューするよと安請け合いしました。
しかしヨシダもヨシダで進化していて、前回手に入れた時よりかなり沢山の中華ゲーム機を触ってきたのでちょっとやそっとじゃ褒めません。実際名機ではありながら、結構古い端末(2012年頃?)なのでう~んと思うポイントもいくつかあります。
というわけで、グレードアップしたヨシダが厳しくレビューしていくので気になっている方はぜひチェックしてみてください。
販売ストア
▲この製品は販売ストアが結構限られていて、記事執筆時点ではアンバーニックオフィシャルストアにて8,139円。新品のGBA互換機が買えると考えるとかなり安いです。
▲また過去に販売されていたブラック・ホワイトは販売されておらず、ファミコン風カラーのみとなっています。ブラックとかも欲しいですよね。普通に。
スペック&主な特徴
基本スペック
画面:TFT 3インチ(320 x 480)
バッテリー:Nokia clone BL-58 3.7v 800mAh(ミニUSBケーブル)
標準消費電力:150mA、スリープ50mA
サイズ:145mm x 65mm x 19mm
重量:143g
▲基本的な本体の仕様は上記のようになっていて、スペックを見るからに、古いな~って思います。特にMiniUSBケーブルの点。PSPとかで使っていたアレですが、最早持っている人も少なくなってきているのでは。
逆に古くてバッテリーが流通品なのは使い勝手が良くて良いですね。
・ほぼ全てのGBAカートリッジに対応
・独自のKカードにてバックアップ起動に対応
・GBC、GB、NES、SMS、GG、PCEゲームエミュレーターが使用可能
・GBAリンクケーブル対応
・リアルタイムクロック(RTC)機能、MP3再生機能、テキスト読み取り機能、JPGビューア
等など
▲ほかにも挙げると、Kカードという付属のカートリッジを使うことでフラッシュカートリッジのようにゲームイメージの起動、更にエミュレータも使うことができます。上記の機能は改めて色々と試してみたいと思います。
動画版レビュー
開封&内容物
▲開封はこちら。ずっと昔から変わらずブラックの箱です。
▲内容物は、説明書、保護ガラスフィルム、クリーナー、電池蓋を外す用のドライバー、テレビ出力用のケーブル、MiniUSBケーブル、電源タップです。
電源付いてるの珍しいですね。確実に日本を狙ってきている感がビンビンにあります。
本体外観
圧倒的品質の高さ!
▲ファミコン風のカラーリング、ヘアラインメタルが綺麗なこのデザイン。ビルドクオリティはかなり高くこの価格帯の中華ゲーム機ではトップクラスのクオリティで、やはり長く販売され続けるだけあります。
前面には十字キーとABXYボタン、スタートセレクトボタンが有ります。
▲本当にチープさがまるで無く、あれ、こんなに良く出来てたっけ?って思うほどの質感の良さです。さらさらとした上質なプラスチックで作られていて、シェル重視な方は十分に満足できるクオリティかと。
以前のモデルよりも精度が高い?
▲心なしか以前手にしたモデルよりもクオリティがアップしているような気がします。というのも以前のモデルは個体差なのかわかりませんが、前面のヘアラインメタルのエッジが結構バサバサとしていて、接着面が少し見えてきているような感じが有りました。しかし今回はそのような粗さは無く、相当安定している印象。これだけ近寄って撮っても全く違和感は有りません。すごい。
▲背面にはメーカーロゴとGBA HARDWARE CLONE との印字、シリアルナンバーなどの記載も有ります。シリアルナンバーが記載されている中華ゲーム機ってほぼ無いですよね。しっかりと作っていることがわかります。右側のネジがある部分はバッテリーです。
ダイヤル式のボリュームこそ至高
▲左側面には電源ボタン、右側面にはダイヤル式のボリュームがあります。何度も言ってますが、ダイヤル式のボリュームは最高。
▲上側面にはLRボタンがあり、左から通信ケーブル用端子、TV出力用端子と明るさ調整ボタン、充電用のMiniUSB端子が有ります。
下側面にはカートリッジの端子とイヤホン端子、リセットボタンが有ります。
操作感
グリップ感はまぁまぁ
▲グリップ感に関してはよくできています。適度に丸みがあるのでしっかりとしたフィット感、ただフラットなデザインになっているので、ゲームボーイアドバンス実機のほうがより握りやすい印象はあります。
ボタンは最高レベル
▲ボタン類は相当良くできていて、少し硬めのしっかりとした押し心地、遊び少なめで安定感が有るものすごく良いボタンです。これまでいろんな中華ゲーム機を触ってきましたが、やはり個人的には最高レベル。
▲十字キーも凄く入力しやすく、よく出来たクオリティです。安っぽさが全くなし。Anbernic社の中華ゲーム機をよく触っている方は違和感なく使うことができるかと思います。
画面
画面サイズが違う
▲さて、こいつで一番良くないと思っているのが画面です。バックライトが搭載されているのである程度明るくて見やすいのですが、
TFT液晶なので視野角が狭く、このように下から見るとかなり画面が暗くなったり
するのは百歩譲って良いとして、問題だと思っているのはまず画面サイズ。そもそも縦横比が4:3なんですよね。GBAは3:2なので、オリジナルを重視する人はそもそも液晶が違うという。
▲まあ一応このように解像度比率を4:3、3:2、ピクセルパーフェクトと変えて遊ぶことができるんですが、そういうことじゃない。というか液晶の解像度480×320って書いてありますけど多分間違ってますよね。デルタ配列の320×240ですよね。多分。
ピクセルパーフェクトにしたときのサイズ感がおかしいですからね。普通は倍のサイズにならなきゃいけない。
デルタ配列が滲む
▲画面に寄ってみてみるとこんな感じでピクセルが歪んで見えるので、なんとなく画面がぼやけて見えます。これが一番気になりますね。個人的には。せっかく綺麗なピクセルなんだからきれいな画面で遊びたいというのが本心・・・。
▲ちなみにIPS化したGBA本体がこちら。綺麗ですよね。左がFunnyplaying社のIPS液晶、右がDSiの液晶を使えるようにしたITA液晶。ピクセルの綺麗さがやはり違います。
使い方
中華ゲーム機的な使い方も可能だが
▲まぁでも便利な点も多くて、中でもK-CARDとかかれたこいつにMicroSDを差し込んで起動すると
▲こんな感じでロゴが立ち上がり、メニュー画面が表示されてエバドラみたいなフラッシュカートリッジのように使ったり音楽を再生したりエミュしたりできる。
まるでエミュ機!・・・では有るんですが、それならエミュ機で良いし、エミュはあまり動作が良くないのでこいつの真価はやはりオリジナルカートリッジをそのまま起動できるところだと思うんですよねえ。
ちなみにエバドラなどフラッシュカートリッジも一応起動は出来ますが、動作が微妙です。
▲ちなみにエミュでファミコンをプレイすると、GBAの解像度、というかおそらくGBA用のエミュで立ち上がるので、ピクセルが潰れて表示されます。ロックマンの顔が結構ホラー。
流通バッテリーは本当に良い
▲バッテリーがBL-5Bという流通品なのは本当に良いポイントです。付けっぱでバッテリー死んでしまったりしても適当にアマゾンで購入してそのまま付ければ起動できるという。これは古い端末に良くあった仕様なので、古いから逆に優れているポイントかもしれませんね。
実機との通信対戦可能
▲また純正の通信ケーブルを使ってこのように通信対戦をすることも可能です。あまり通信対戦する需要は無いかもしれませんが通信交換でしか進化しないポケモンなどに重宝するかもしれませんね。
▲ちなみにアナログポケットとK101で通信対戦してみたところ可能でした。なんかもうこれは意味が分からないけど・・・凄く・・・良いです。
画面出力はおまけ
▲画面出力はケーブルを差し込むだけで可能で、このようにテレビに映してプレイすることが可能です。プレイ中にケーブルを抜いても電源が切れたりエラーが起きたりすることもなく、そのまま本体の画面に表示されるので、その点も安心ではありますが、
まあHD出力は不可能な上、なんか画面もデルタ配列っぽい感じで表示されているので過剰にぼやけた感じです。あくまでもおまけ程度の機能として思っておきましょう。
感想:液晶気にならない人向けのGBA
ということで、個人的には液晶への不満が大きいこの機種ですが、この記事の写真を見た上で
「特に気にならねえな、明るければ何でもええで!ボタンや十字キーの操作性が良ければ問題ない!」
って人は割とアリな端末だと思います。
やはり実機こそ志向だと思いますが、新品でGBAを買うことはほぼ不可能、IPSカスタムするには結構ハードルが高い、そもそもどのパーツを買うのが一番押し心地が良くなるかとか細かくありますし、かといってカスタム済みのGBAはめちゃ高い。
でもこいつ8000円くらいで買えるんだよな。
それ考えるとMiniUSB充電なんか些細な問題だと思いませんか?
いや、私個人的には液晶が全然些細な問題じゃないんですけど。