高性能なハイエンドスマホを手に入れたときにやってみたいことと言えば・・・そうですよね。『一体型のコントローラーを付けてゲーム機化』するってことですよね。
ということで、割と最近Android版が発売されたBackbone OneをAnTuTu100万点を叩き出すAndroidスマホ、Zenfone9に装着して色々試してみました。
結果としてはめちゃくちゃデザインが良くて、使いやすくて満足しているんですが・・・という話です。
販売ストア
Android版の購入は記事執筆時点では公式ストアのみ。私が購入した時は送料込みで16,280円だったんですが、現在では19,800円(iOS版も)。購入した時で既に高いと感じましたが、更に値上げしています。
XBOXのページを見ると、iOS版が12,980円と書かれているので、7000円ほど値上げされているということがわかります。
動画版
概要
Backbone OneはBluetooth接続ではなくスマホと直接接続して使う、スマホ一体型のコントローラーです。ゲームパッドのレイアウトは、左右のスティック、十字キー、ABXYボタン、トリガーボタンといった一般的なもの。ボタン配列や搭載されているメニューボタンなどを見るにXBOXコントローラーベースとなっています。
他にもスクリーンショットボタンで録画やキャプチャができたり、直接Backbone専用アプリに移行できたりと、ゲーム機として使うことを重要視した設計、使いながらの充電、ヘッドフォン接続にも対応しています。
他にもスマホ一体型のコントローラーはRazer KishiやGameSir X2など多数出ていて、GameSir X2は結構前に記事にしました。
開封&内容物
では内容物から見ていきます。
▲こちらが箱です。しっかりとデザインされた箱で、シンプルで上品なデザインです。
▲内容物はこちら。本体、セーフティガイド、バーコード付きの一枚のカードのみです。
本体外観
質感、最高
▲質感はめちゃくちゃ良いです。しっとりとしたマットで滑りにくいプラスチックシェルで、一切の安っぽさを感じません。
▲挟み込むコントローラーなので多少の遊びは感じますが、シェル自体には軋みなど感じません。
重量は実測値で137gでこのように軽く持てますが、プラスチックの厚みなどからなのか、軽くて安っぽいとはなりません。
XBOXベースのボタン配置
▲XBOXベースのボタン配置となっていて、
右側にABXY、アナログスティック、Backboneボタン、≡ボタン(メニューボタン?)があり、
左側にはアナログスティック、十字キー、スクリーンショットボタン、…ボタン(オプションボタン?)があります。
▲背面には特に何もなし。ヌメッとした立体的な形状です。
▲上側面にはL1L2R1R2とあり、
下側面には左に3.5mmジャック、右側にUSB-C。
▲手が当たる左右側面にはなにもありません。
スマホとの相性
▲実際にスマホを装着すると、Backboneの文字が現れます。すごくイケてる。
▲ただ一点問題があり、Zenfone9のデカカメラ背面のボーンの部分(?)に干渉します。非常に残念ではありますが、まぁ使えないわけでは無いので多めに見ましょう・・・。
操作感
装着
▲装着する際には内側にUSB-C端子があるので、こちらにスマホを差し込みます。
▲端子とは反対側でスマホを押し広げ、最後に端子に差し込みます。逆でも出来ないことは無いですが、端子を壊すおそれがあるのでやめましょう。
持ちやすく、重くない
▲縦に長く丸みを帯びたフォルムは非常に手に馴染み持ちやすく、全く重く感じません。
クリッキーなボタン
▲ABXYボタンはドームスイッチが採用されていて、所謂SwitchのJoy-Conのような押し心地です。クリッキーな押し心地が好きなので、この時点でかなり好きです。
▲十字キーは問題なく入力できますが、柔らかめな押し心地です。多少残念ではありますが、まぁ基本アナログスティック操作なのであまり気にならなさそうです。
▲肝心のアナログスティックは結構良い感じです。こちらも感覚としてはJoy-Conに近いですね。今流行りのホールセンサーでは無いので、耐久性が気になるところではありますが、公式サイトで購入した場合は1年保証付いているらしいので、様子見です。
▲ショルダーボタンも縦配列で良く、L1R1は音も小さめのタクトスイッチ、L2R2はストローク長めなトリガーボタンです。
使用感
充電しながらのプレイ
▲BackboneOneはバッテリー非搭載、スマホからの給電により動く仕様となっていて、更にUSB-C端子が付いているので充電しながらのプレイに対応しています。
これが地味に便利で、コントローラーを外さずにそのままとりあえず充電しとこ、みたいな使い方もできるようになっています。
またスクショボタンを一度押しで録画、長押しでスクリーンショットを取ることができます。
BackboneOne純正アプリ
▲Backboneoneには純正アプリがあり、ゲームを一覧で並べてくれます。
またこのアプリはBackboneoneを装着時、もしくはBackboneoneボタンを押したときに立ち上がるようになっていて、ゲーム機のメニュー画面のような使い方ができます。
これにはスマホにインストールしたゲーム以外にも、Backboneoneに対応したゲーム、XBOXクラウド用のゲームなども表示されていて、かなり多様なゲームライブラリとなっています。
が、正直もう少しカスタマイズ出来たらな~とは思います。通常のランチャーのような使い方をしたい・・・。
Androidゲーム
▲Android用のゲームにはもちろん最適です。こちら幻塔のようにコントローラー対応しているゲームでは何の問題もなく遊べますし、有線接続なのでラグい感じもありません。
ただAndroidはシステムレベルで遅延が有り、人によっては気になるといったことがあります。が、個人的にはこのBackboneOneとZenfone9の組み合わせでは気にならずに遊べています。
▲原神もこの通り、問題なく遊べています。
えっ?原神はコントローラー対応していないじゃないかって?
▲Mantis Gamepad Proというアプリを使うことでタッチパネル操作をボタンに割り当てることができ、コントローラーでも遊べるようになります。このアプリの導入には微妙に苦労したのでまたどこかで。
クラウドゲーミング
▲クラウドゲーミングも問題なく可能です。この写真ではXBOXクラウドゲーミングでXBOXのバンカズをやっています。
エミュレータ
さて、今回の記事の本筋と言っても良い検証です。AnTuTu100万点のZenfone9を使いこなすには何をするのが一番良いんだ~と悩んでいましたが、やはりこれですよね。エミュレータ。今回は重めなPS2、Wiiタイトルでどんだけ遊べるのかを検証していきます。
※エミュレータで遊ぶためには原則PC、DVDリーダー、実機などの吸い出し環境が必要です。
PS2
▲PS2エミュレータAetherSX2(現在更新停止)を使って特急に重いとされているワンダと巨像を試してみました。すると難なく、動きました。何なら解像度2倍でもたま~に処理落ちする?程度で普通に遊べるので、チップセットの強さを実感します。
▲ただボクと魔王のような、そもそもエミュレータでの再現度が低いタイトルはやはりかなり厳しめです。めちゃくちゃ容量少ないのに、どうしてこいつはこんなに重いのか。
Wii
▲ではWiiエミュレータのDolphinを使ってスーパーマリオギャラクシーをプレイ。問題なく動きます。センサーをタッチパネルに割り当てて遊べるので、新しいゲーム機のような感覚です。
▲重い初代ゼノブレイドも問題なく動きます。これは強い。まぁ、ゼノブレイドに関してはSwitchでDEやれば良いんですが・・・。
▲スマブラXの重そうなステージも問題なく遊べます。結構ワイドスクリーンでベゼル少なめ表示にできるので、ゲーム体験としても良いですし、コントローラーも快適ですし、夢みたいですね。
感想:デザインも質感も操作性も最高。問題は・・・
BackboneOneはデザインヨシ、質感ヨシ、操作性もヨシで、かなり満足のコントローラーです。十字キーがちょっとな~くらいで、ほぼ何の文句もない出来で素晴らしいガジェットだと思うんですが、
高い。
ちょっと2万円のコントローラーとしては全然オススメできません。2万円払うなら、Xbox Eliteコントローラーを買うか、スイッチライトを買ったほうが幸せになれると思います。
このような一体型のコントローラーはGameSir X2やRazer Kishiなど、他にも色々とあります。Razer Kishi V2は1.6万円程度と、BackboneOneとほぼ同じ価格帯ではあるものの、GameSir X2は7000くらいですし、探せばもっと安い一体型コントローラーはたくさんあります。
BackboneOneがGameSir X2と比べて+1.3万円のメリットが有るかと聞かれると、正直回答に困ります。デザインがカッコイイくらいですかね。
あと発売から時間が経って値段が下がるならまだしも、発売当初から7000円くらい上がってるって・・・。予想ですけど、スマホ用コントローラーという割とニッチな商品で、売れないから単価を上げるしか無い、といった形になっているのでしょうか。
とにかくモノは良いので、お金に困っていないコントローラーマニア向けの商品かと思いました。