エミュレータ機

【レビュー】シェルの美しさで思う、技術の向上心が底知れないANBERNICの『RG300X』

エミュレータ機

今話題のゲームボーイミクロっぽ~い見た目のRG300X。手にとってみると、技術力の結晶!といったクオリティの高さでかなり驚きました。そこらへんの携帯ゲーム機を遥かに凌ぐ美しさで殴られる感じ、素敵です。

オリジナリティ出せよとはちょっと思いましたけど。

販売ストア

Anbernicオフィシャルストア

ANBERNIC RG300X ポータブルゲーム機 3.0インチ Open Source Linuxシステム 振動モーター 多種シミュレータ
新しいビデオゲームコンソール-RG300Xが発売!RG300XはOpen Source Linuxシステムを採用して、CPUには4770デュアルコア1.0GHz、完璧にゲームデータ及びゲームシミュレータを実行します。本体デザインは人体工学に適合し、長時間持っても手が疲れない。外観では目に優しい色を採用した。 20種類

Anbernicオフィシャルストアでの購入が可能です。オフィシャルストアではサポートもしっかり、海外発送だけど比較的到着が早い、修理パーツの購入が可能など、オフィシャルならではの恩恵を受けれる良いストアだと思います。

Amazon等国内・海外ストア等

Amazonでも購入可能なことはあります。在庫があるかどうかこまめにチェックしてみてください。他にも海外通販最大手AliexpressやBanggoodでの購入もオススメです。

スペック・主な特徴

基本スペック
画面:3インチ IPS (640×480) 
SOC:Ingenic JZ4770
CPU:XBurst,1.0 GHz, MIPS.
GPU:Vivante GC860
RAM:512MB DDR2
ストレージ:外部MicroSD 2つ
バッテリー:2500mAh

基本的にはopendinguxの端末で、RG350などと同様なスペックです。PS1くらいまでは遊べるかな?ってくらいの性能。またSDスロットも2つあるので使いやすくて、万人におすすめできる仕様になっています。

それはそうと、『300』は『3インチ』って意味だと分かるんですが、Xとは何なんですか?まぁいいや。

レビュー動画

開封&内容物

▲そのパッケージ写真がこちら。うん。ミクロだねぇ。どこからどう見てもミクロだ。うん。この箱にはミクロが入っているのでは?

▲側面にはスペックやボタンなど諸々表記されています。今回もbanggoodさん提供なので、梱包が崩れないようにぐるぐるにテープ貼ってあったんですがめちゃめちゃ綺麗に剥がれました。うれしい。

▲注意深く箱を見ていると何やらゲームをプレイしている人が…。

▲さて、開封します。相変わらず梱包が丁寧で安心しますね。

▲内容物は本体、充電用USB-Cケーブル、説明書のみです。

▲説明書には英語と中国語で記載されています。

本体外観

プラスチックシェル最高レベルの質感の良さ

▲手にした瞬間、『うわ!でかっ!!!』って言っちゃいました(RGB10と一緒じゃん・・・)。というのも、私はゲームボーイミクロを所持しているので、ゲームボーイミクロがでっかくなっちゃった感じ。何故あなたは大きいの?

ただ質感は非常に良い。本当に静かにテンション上がる感じ。光沢感のあるプラスチックシェルだけど、硬そうでものすごく高級感ある。飾っておきたい。他の中華ゲーム機が霞んで見える。このシェルの質感で他のデザインのハードを作ってみてほしい。

メタルシェルと違って重くならないので、かなり良いと思うんだけどな。たとえばRG351X的な・・・?

画面側がフラットなのがミクロとは違う

▲ゲームボーイミクロとの画像比較も後述しますが、ミクロの画面側は湾曲していてフラットな面が無いのに対し、RG300X画面側がフラットなのでミクロとぜんぜん違う印象。ミクロで慣れているので少し違和感すら感じてしまいました。まぁ悪いわけでは無いんですけど。

あと画面上下部分のエッジも表現されていますが、よく見るとミクロよりも窪んでいる感じが異なってます。

▲もっと寄って見てみると、めちゃくちゃフラットなのが分かります。あと、液晶側のガラスパネルは全面仕様になっていて、液晶部分との切れ目が無いのも美しい。

落ち着いた臙脂色が美しい

▲この写真はかなり赤くなってしまっていますが、落ち着いたえんじ色が凄く綺麗。えんじの中にキラキラとした反射があって、ただ単色でベタ塗りではないのがものすごく高級感に効いています。おそらくミクロのデザインに合わせたんだろうけど、ここまで表現できるのはすごい。

▲角度をつけるとこんな感じ。指紋が付きやすいですが、画面側のゴールドがほとんど指紋目立たない色なので気になりません。ツルッツルですね。

細部までミクロ感

▲見応えありますねこの端末は。細部まで、ネジの雰囲気までミクロっぽいです。

左からリセットボタン、MicroSD(システム)、セレクトスタートボタン、MicroSD、イヤホンジャック。

あとステレオスピーカーになってるのもすごいなぁって思います。ちゃんと考えてるなぁと思います。スピーカーがモノラルかステレオかで全然プレイ感覚変わりますからね。

▲画面右側には電源ボタン、左側には音量ボタンがあります。音量ボタンはめちゃめちゃ小さくて少し押しにくいですが、逆に言うと間違って押して音量上がってしまうしまう恐れも少ないですね。

▲画面上にはLRとL2R2ボタン、USB-C端子2つとMicroHDMI端子が付いてます。

操作感

慣れが必要なボタン類だが、クオリティは担保

▲ボタン類もミクロを踏襲していて、十字状にABXYと配置されているのではなく、ABボタンの上にXYボタンが配置されているような感じ。なので少し慣れが必要な感じはあります。

ファミコンなどをプレイする際には実機コントローラーに近い操作感でプレイできるかもしれません。が、ハードによっては厳しめかもしれませんね。そもそもアナログスティックが無いので…。

ちなみに押し心地はいつも通りのANBERNICクオリティです。良い。

▲十字キーはまぁ普通です。いつもどおりの感じ。

あくまでレトロゲーム向けのフィット感

▲ここもこだわりを感じるポイントです。LRL2R2ですが、ミクロのようにメタリックなものを踏襲しながらもL2を採用しています。クリック感もミクロっぽくてすごく良い。

ただ全体的に角ばっているのでLRに指を添えると若干操作しにくい。あくまでレトロゲーム向けのような感じ。

かといってL2R2に指を添えるとフィット感はあるがABボタンは押しにくくなる。関節部分でAB、指先でXYを押すような感じ。慣れれば使えるようになるかもしれない

画面

フラットで高解像度な画面がものすごく綺麗

シェルと液晶レンズ一体でフラットになっていて、ガラスと液晶の隙間が無いフルラミネーションディスプレイなので美しさは圧巻。あとこのタイプの中華ゲーム機にありがちな、『少し画面を押し込むと液晶が滲む』ことは無い。かなり丈夫そう。

しかも640×480という高解像度。この解像度を採用したOpendingux機はRG350Mしか無く、それより画面サイズが小さいので実質最高画質なのでは?

ちなみに私はRG350Mを持っていたのでそこまでの感動は無かったけど、初めて手にした人はその解像度の高さに感動すると思う。

▲スタートセレクトボタンはミクロと同じ位置、ミクロと同様光ります。最高ですね。

使い方

遊ぶために必要なもの

遊ぶためには原則以下のものが必要となります。

・吸い出し機

原則中華ゲーム機というのはエミュレータ機なので、吸い出しを行う必要があります。(中華ゲーム機のざっくりとした解説はこちら

色々ありますが、一台だけでゲームボーイ・ゲームボーイカラー・ゲームボーイアドバンス・メガドライブ・スーファミ・64のゲームイメージとセーブデータの吸い出しが可能なCartridge Readerレビュー記事はこちら)をおすすめします。

Save the Hero Builders
Open Source Cartridge Reader rom cartridge dumper NES Famicom SNES N64 Game Boy (Color) GB GBC Nintendo retro game Sega Sega Mega Drive Master System Game Gear ...

(サイトは英語ですが、日本でも購入可能です)

また少しでも安く済ませたい方はGAMEBANK-web.comのダンパーを必要なハードだけ購入する、PS1だけを遊びたい!って人はDVDリーダーがあればなんとかなります。

・PC

データを管理するのに必要となります。無くても頑張れば使えますが、有ったほうが間違いなく便利でしょう。ゲーミングUMPCとか持っていたら一石二鳥かもしれませんね。高いですが・・・。

AYANEO 2021 PROのレビューはこちら

・MicroSD

ゲームイメージ用、もしくはカスタムファームウェアを別のMicroSDへ導入する際に必要となります。

・MicroSDリーダー

MicroSDをPCで読み込むために必要となります。

使い方はいつも通りのOpendingux

基本的にはこれまでのRG350などと同様なので、これらのような中華ゲーム機を使ったことが有る方は軽く使いこなせると思います。はじめての方は大体同じなので以下の記事を参考にしてみてください。

HDMI出力可能だが

miniHDMI端子が付いているので、出力はminiHDMIを接続することでデフォルトで可能だが、やはり日本のテレビでは音声出力不可能の模様。

液晶モニターによっては行ける可能性有りですね。私の家の環境では出来ませんでした。うむ・・・。

他の携帯ゲーム機と比較

そもそもGBM280とそっくりじゃね?

少し前にGBM280という、ラズパイCM3+入の端末が発売されてました。調べればわかりますが、マジで、ほぼ同じです。多分このGBM280の型をベースに作ったんじゃないかな、と予想出来ます。しかしこちらはちょっと高いし、画面2.8インチだし、なんかボタンの配置バランスも悪い。そもそもラズパイ CM3+だし。

GBM280は所持していないので写真や画像での比較にはなりますが、RG300Xの方がボタンが中心よりになっていたり、スピーカーがステレオになったりと、デザインが研ぎ澄まされているような印象です。

vs ゲームボーイミクロ

▲さて、見てくださいこれ。めちゃくちゃでかい。というか、ゲームボーイミクロが小さいんですけど。細部までデザインが踏襲されているのがよく分かります。スピーカーの穴とか。

▲傾けてみるとRG300Xの液晶の綺麗さが抜群でちょっと笑えます。ミクロはフェイスプレートが交換できて、液晶とフェイスプレートとの隙間が大きいので余計にですね。

▲裏側のフラットな部分にロゴや端末情報が印字されているのもミクロを踏襲しています。

vs RG351P

▲RG351Pと比べると、少しだけこちらより小さいのが分かりますが、手に持ってみた体感としてはほぼ同じくらいのサイズ感です。

vs RG280V

▲RG280Vと比較。パット見は同じようなビジュアルではありますが

▲RG280Vはヘアラインメタルのようなものが貼られていて、一方RG300Xはツルッツルのプラスチック&ガラスなので手に持ってみると全く違う印象です。

vs RG350M

▲RG350Mと比較すると、ほぼ同じくらいのサイズ感かなーと思います。両方とも同じ解像度(640×480)なので遊んでみた印象もだいたい同じ。ただやはり350Mの方が画面サイズが大きいので迫力はありますが、300Xの方が画面サイズが小さい分解像度が高く見えます

▲拡大してみるとこんな感じですね。

vs ゲーム&ウオッチ

▲ゲーム&ウオッチと比べてみます。ゲーム&ウオッチを遥かに凌ぐ高級感、あっぱれですね。

感想:レトロゲーム又は観賞用端末だね!

RG300Xはスペックはそこまで高くないOpendingux搭載端末ということで、初心者にも使いやすいモデルではあるけど、アナログスティックとかの搭載されていなく、プレイ感覚にも結構クセがある。これらのことから遊ぶならボタン数が少ない簡単なゲームとか、ファミコンなどのレトロゲームに限られてくるかも。

だけどシェルの美しさは圧倒的で、物凄い完成度だと思います。これは。ずっと眺めていたいくらいのクオリティで、もはや観賞用として飾っておくのも有りなのではくらいのレベル。

これはこれでいいけど、願わくばこのシェルの質感で他の中華ゲーム機を出してみて欲しいものですね。それもきっと最高の端末になる。

ヨシダ

より早く最新情報をお届けするTwitter『ヨシダ情報局』や、レビュー動画を公開しているYoutube『ヨシダ・ザ・ムービー』もやっています。レビュー依頼は問い合わせやツイッターDMからどうぞ。

ヨシダをフォローする
スポンサーリンク
yoshidaallarchives
タイトルとURLをコピーしました