AnbernicのXXシリーズといえばもうみんな分かりますよね。
そう、Anbernic社の安価なラインのLinuxエミュ機で、今回は40XXとあるように4インチ。画面サイズが大きくなって中身はほぼそのまま、遊びやすい横型王道モデルといった感じ。
XXシリーズはかなりバリエーション豊富になってきているので、好みに応じて選択してもらえれば!という印象ですが、もちろん気になっている方もいると思うので、今回もしっかりと見ていきます。
販売ストア
提供:ANBERNIC
金額は公式ストアにて11,599円+送料。金額はセール等でよく変わるので購入時に各自チェックお願いします。
動画版
スペック&主な特徴
ANBERNIC RG40XX H
RG40XXHはLinuxベースOSを搭載したいわゆるエミュ機と呼ばれている端末で、Anbernic社のXXシリーズの商品の一つとなっています。
4インチ(640×480)のディスプレイと、XXシリーズの中では最大の画面サイズで、バッテリーは3200mAh、ステレオスピーカー、LED付きアナログスティックなど搭載。
カラーはブラック、ブルー、グレー。
チップセットにH700というものを搭載していて、名称にXXと付いているシリーズ全て共通です。なので、もちろん使い慣れている方は馴染みやすいでしょうし、何よりここ最近ではXXシリーズ用のカスタムファームウェアが色々と出てきているので、OSを変更して楽しむ、より快適に、好みに応じて楽しむといった遊び方ができるのも大きな特徴ですね。
開封&内容物
では早速開封していきます。メーカー提供による先行レビューですが、特に何も指定されていないので自由に書かせてもらいます。
今回は本体と別売りのケースも同封されていました。シンプルなツルっとしたテクスチャ。特別感は特になく普通です。
箱のデザインはこれまで通りのシンプル線画デザインです。
内容物はこちら。本体、USB-Cケーブル、説明書のみ。保護ガラスフィルムはありませんでしたが、XXシリーズのディスプレイは大体ラウンドエッジガラスを採用していることが多いので、貼るならガラスよりもフィルムの方がいいと思います。
本体外観
今回はブルーが鮮やかで良さそうだったのでブルーを選択してみましたが、これまた実際に手に取ってみると、すっごい青です。言わば原色の色味で、これはこれで新鮮。
おそらく塗装で、若干の光沢感があるサラっとした感触。高級感があるようには感じませんが、作りがしっかりしていて厚みが抑えられているのでチープにも感じません。
ボタンレイアウトは右側にABXY、アナログスティック、スタートセレクト、
左側に十字キー、アナログスティック、メニューボタン。
レトロゲームに適した十字キー上のレイアウトですね。
背面はフラットで、握りやすくするグリップは作られていません。シンプルで良いですね。中央には製品情報が記載されています。35XXHで搭載されていた滑り止めのラバーはありません。
上側面には左からL1L2、電源ボタン、ボリュームボタン、インジケーター、USB Type-C、リセットボタン、MiniHDMI、R1R2。
下側面にはスピーカー、システム用MicroSDスロット、イヤホンジャック、ストレージ用MicroSDスロット、スピーカー。
左右側面には何もなしです。
厚みをグリップなしで結構薄めに攻めていて、カーブがかった側面で工夫しているのが好印象です。が、まぁ17mmで特別薄いという感じでもないですね。実際Nintendo Switch liteは14mmとかですし。
他ハードとの比較
同じくXXシリーズのRG35XXHと並べてみたのがこちら。こちらはクリアカラーなのに対して40XXHは若干膨張色気味な明るいブルーなので結構体格が大きいように感じます。まぁその分ディスプレイも大きいんですけど。
厚みはほぼ同じですね。そう考えると相対的に薄いのかも?
あと大きな相違点と言えば、ショルダーボタンが35XXHでは横並び、40XXHでは縦並び。
RG28XXと並ぶと、かなりサイズ差を感じます。
RG35XXSPと並ぶと、大きいというか、小さいというか、折りたたみという特殊なハードなのでどう判断すればいいのかは難しいです。色味は結構違います。
一番分かりやすい比較がPSPですかね。縦横比が違うものの、カーブがかったグリップ部分の形状なども含め、体感としてはほぼ同じサイズ。こうして見るとPSPって結構小さかったんだなって思います。
操作感
ボタン類は言うまでもないくらいいつも通りです。ツルッとした質感のボタンで、遊び少なめ、しっかりとした硬めのラバーの押し心地。
スタートセレクト、メニューボタンはいつもはラバーですが、今回はタクトスイッチのカチカチとした押し心地です。
アナログスティックは今主流のホールセンサースティックタイプではなく、従来のJoy-Con型スティック。安価なXXシリーズでは全てこちらが採用されています。
しかしまぁ使い勝手としては十分問題なく、これまでとの違いは光ります。光るのが嫌であればもちろん光を消すこともできます。
十字キーもボタン同様の硬めラバー。シーソーも可能です。
最近軽めのボタンのハードばかり使っていたせいで私の感覚が変わってしまったのか、過去のモデルと押し比べてもいつも通りなのに固く感じてしまいます。いや、うーん僅かに硬いかも?あまり自信がありません・・・。
ショルダーボタンはスイッチライトのように縦並びで、両方ともタクトスイッチのパチパチとした押し心地です。軽い力で押せてちょうど良い感触だと感じます。
画面・スピーカー
画面
画面は4インチのVGA画質でレトロゲームにピッタリ、サイズとしては過去に出たモデルRG405Mと全く同じ液晶かと。若干輝度が低めなのが個人的には気になりますが、中華機としては平均的な明るさ。RGB30などで採用されている正方形液晶は平均よりもかなり明るめです。
ただやはり4インチあるので、RG35XXなどの3.5インチと比べると結構大きく感じます。3.5インチのハードを使っていて、もうちょっと大きければな〜と思っていた人にはピッタリだと思います。
ディスプレイのフチはラウンドエッジで膨らんでいるので、本体シェルとツライチではなく若干出っ張っています。こちらの仕様も従来のXXシリーズ通りです。
スピーカー
スピーカーはフロントスピーカーではないもののステレオスピーカーで、左右からしっかりと音が出て、レトロゲームを遊ぶ分には十分に感じます。
イヤホンジャックがあるのでもちろんイヤホンで遊ぶことも可能。
使用感
エミュレータで遊ぶには
一般的にエミュレータで遊ぶためには以下のものが必要となります。
吸い出し機(ダンパー)
エミュレータを使う際にはゲームイメージの吸い出しを各自行う必要があります。(中華ゲーム機のざっくりとした解説はこちら)
ダンパーには色々ありますが、一台だけでゲームボーイ・ゲームボーイカラー・ゲームボーイアドバンス・メガドライブ・スーファミ・64のゲームイメージとセーブデータの吸い出しが可能なCartridge Reader(レビュー記事はこちら)をおすすめします。
(サイトは英語ですが、日本でも購入可能です)
また少しでも安く済ませたい方はGAMEBANK-web.comのダンパーを必要なハードだけ購入する、PS1等だけを遊びたい!って人はDVDリーダー+PCがあればなんとかなります。
PC(あると快適)
データを管理するのに必要となります。
MicroSD
ゲームイメージ用に推奨。
MicroSDリーダー
MicroSDをPCで読み込むために必要となります。
メニュー画面の構成
搭載されているのOSはAnbernicによる独自LinuxOS。シンプルで左右に動かすといかにも中華ゲーム機らしい愛嬌のあるポニョっと言う効果音が鳴ります。もちろん消音可能ですし、日本語化も可能です。
左からGame Roomsというメインのゲーム一覧、RA Gameは見ての通りレトロアーチ、App Centerは音楽再生や設定アプリなど、Favoritesはお気に入り、Historyは過去に起動したタイトルの履歴、Search、Settingsと並んでいます。
基本的な使い方
使い方はいつも通りシンプルで、タイトルを選択して起動、ゲームをプレイ中にメニューボタンを押すことでメニュー画面が表示され、中断セーブなど可能。RAから開くとRetroArchのメニューが開きます。
App Center内のAppsからはシェーダーのオンオフやクイックシャットダウン機能など好みに設定できるようになっています。シェーダやベゼルはデフォルトでオンになっています。
ゲームイメージの導入はTF1のMicroSD内の該当する各種フォルダ、もしくは別途用意したMicroSDをTF2側に入れると、同様に対応するフォルダが生成されるので、そこに入れます。
ゲームをプレイ
チップセットはRG35XXPlusやRG35XX Hなどと同じなので、動作も同等です。なのでざっくり言うとPS1までのゲームであればバッチリ動作、PSPや64もタイトルにはよるもののそこそこ動作してくれるパワフルさ。
アナログスティックがしっかり搭載されているので、どのハードも快適に遊ぶことができます。
感想
正直あまり話すことが無いというか・・・従来通りのXXシリーズ、横型の4インチ版といった形です。
他のXXシリーズは縦型でゲームボーイライクな3.5インチのRG35XXや、横型で小さい2.8インチのRG28XX、そして折りたたみのRG35XX SPなど、結構個性的なフォルムが多い中、ニュートラルな形状で遊びやすさを重視したモデルといった立ち位置でしょうか。
個性で言うと、スティックLEDを採用したのはXXシリーズの中で初ですね。
どれも性能は変わらないので、お好みで選んで貰えればと思います。