変わったデザイン?のモデルがANBERNICから出ました
なんだかこう、有機的なフォルムが特徴的で、アスペクト比3:2のディスプレイを採用していて、性能としてもXXシリーズなのでレトロゲームにフォーカスしたエミュ機
これでなんかゲームを動かしてみると、なんだか不思議となんかしっくり来るんですよね。不思議です。
販売ストア
商品提供:ANBERNIC
価格は公式ストアにて通常価格が11,199円+送料、金額はセール等でよく変わるので購入時に各自チェックお願いします。
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動画版
スペック&主な特徴
ANBERNIC RG34XXとは
ANBERNIC RG34XXはLinuxベースOSを搭載したいわゆるエミュ機と呼ばれている端末で、ANBERNICのXXシリーズの商品の一つとなっています。
3.4インチで解像度720×480のディスプレイと、小さめの画面サイズでありながらも比較的高解像度。
バッテリーは3500mAh、チップセットはXXシリーズ同様にH700が搭載され、性能的には据え置き、全く変わっていません。
カラーはインディゴ、ブラック、クリアレッド、クリアグリーンです。
開封&内容物
では開封していきます。
いつものシンプルデザインとは違い、しっかりと製品画像がプリントされた気合の入ったパッケージです。なんだかロゴもすごい馴染みがあるように感じますね。
あと別売りの専用ケースはレザー風のデザイン。なんだかわかりませんが、互換性があるケースは色々ありそうです。
内容物はこちら。USB-Cケーブル、ガラスフィルム、説明書、ストラップ、本体です。いつも通りに専用ガラスフィルムは貼り合わせてツライチになる設計なので、早速貼っちゃいます。というか、XXシリーズなのにガラスフィルム付属するの珍しいですね。
本体外観
今回はクリアグリーンを選択。色味や感触自体はいつものANBENICクオリティ。クリアカラーではありますが、実際の色味は艶消しで半透明のグリーン。内部の基盤はギリ見えないくらいの透明度です。ボタンカラーは淡めのグレー。
シェルの質感はサラッとしたシボ感の少なめなプラスチックで、良い手触り。ビルドクオリティは高めで軋みなどありません。
ボタンレイアウトは右にABXY、左に十字キー、左下にスタートセレクトボタン、右上にインジケーター、右下にシングルスピーカーがあります。
写真ではわかりにくいですが、よくみるとXYボタンがシェルカラーと同じで一体感があります。すごいなと感じたのが、XYのボタンは印字がされているのではなく、パーツの内部構成、骨組み部分がXとYになっていて、透けて見えている作り。天才。ちなみにこれはクリアカラーならではの仕様なようで、インディゴとブラックは透けていないので記載なしのボタンとなっています。
あとABボタンの文字は印字ではなく彫り込みで、少し中心からズレたデザインとなっています。なんでかわかりませんが、嬉しいですね。
背面には中央上部に製品情報のステッカーがあり、下部にはねじ止めされ、バッテリーが仕込まれています。
上側面は何故か2段になっていて、Lボタン、リセットボタン、USB-C、MiniHDMI、Mボタン、Rボタン
そしてL2ボタン、システム用MicroSDスロット、ストレージ用MicroSDスロット、R2ボタンと並んでいて
下側面には電源ボタン、イヤホンジャック、ボリュームボタンとなっています。
左側面にはストラップホールがあるのみで、右側面には何もありません。
前面シェルと背面シェルの噛み合い部分も非常に綺麗で、ガッチリしています。
他ハードとの比較
ではなんか手元にゲームボーイアドバンス?というものがあったので、並べてみました。シェル寸法はぱっと見全く同じ、偶然ですね。大きく違うのはスクリーン部分でしょうか。オリジナルのGBAは2.9インチ、シェル形状に合わせたスクリーンレンズになっているのに対して、長方形に近い形状になっています。
細かいことを言うと、十字キーやボタン類やインジケーターの位置も若干ずれていますがABボタンの角度も同一にされていたり、すごいです。
背面も見てみましょう。もちろん形状は同一で、ネジ穴の位置もほぼ一致、カートリッジ部分の段差も一致しています。
ショルダーボタンの形状も一致、そしてカートリッジの部分がMicroSDスロットに割り当てられていたり、エッジにL2R2が配置されているのに工夫を感じます。
電源ボタンやイヤホンジャック位置も一致、そして後述もしますが、ボリュームもボタンではなくダイヤル・・・風の回転式スイッチとなっています。
全体的にかなりの一致を感じますが、サイズなど微妙に異なっているのでパーツの互換性はなさそうです。
操作感
グリップ感はエルゴノミックな雰囲気で小さいながらも手に馴染みます。重量も約190グラムで軽めなので快適ですが、ミチっとした密度感があり良いです。
ABボタンは横並びに近い配列で、XYボタンはその上、若干サイズは小さめとなっています。ボタンの感触はいつも通りのラバー、遊びも少なくて反発力も良く、しっかりとした硬めの押し心地。
十字キーもABXYボタン同様のラバー。シーソーは可能で入力も問題ないように感じますが、少し硬めに感じます。格ゲーの入力はやらないので分かりません。
スタート・セレクトボタンもラバーの感触ですが、ボタン自体はラバーではなくプラスチックです。ボタン自体がラバーのこともあるみたいな言い方をしましたが、なんでだ?
ホームボタン電源ボタンなどはカチカチとしたタクトスイッチです。
アナログスティックはありません。
ショルダーボタンはタクトスイッチはなくラバーです。しかし動き方も同じで、同じすぎるだろ。R2L2は若干離れ気味に感じますが、押し分けやすいのは良いと感じます。
画面・スピーカー
画面
ディスプレイは保護フィルムを貼り付けてシェルと完全にツライチのラミネーションディスプレイ。GBAの3倍の解像度なのでピクセルパーフェクトでありながら、画面サイズが大きいので快適です。
3.4インチで解像度720×480と高解像度なので、様々なレトロゲームを動かしてもいい感じにピクセルを崩さずに表示できるのが良いですね。普通にこのディスプレイでフラットミニマルなデザイン、RG350系のフォルムでも良かったように感じます。
解像度は高いものの画面輝度が低い点が少し勿体無いなと感じます。他のシリーズよりも少し暗めに感じます。
あ、そういえばフラットといえば、AYANEO Pocket Microは3.5インチでGBAの4倍解像度、960×640ですね。
スピーカー
スピーカーはザラっとした音色で、特別音質は良くないですが、フロントのシングルスピーカーが味わいあって良いですね。
イヤホン派の人は有線イヤホンで楽しめますし、ボリューム操作がボタンではなくダイヤル風回転式スイッチ?(何て名前なのかわからない)なので、グリグリと回転させるものではないですがオリジナルと同じような感覚になり良いです。オリジナル・・・?
使用感
エミュレータで遊ぶには
一般的にエミュレータで遊ぶためには以下のものが必要となります。
吸い出し機(ダンパー)
エミュレータを使う際にはゲームイメージの吸い出しを各自行う必要があります。(中華ゲーム機のざっくりとした解説はこちら)
ダンパーには色々ありますが、一台だけでゲームボーイ・ゲームボーイカラー・ゲームボーイアドバンス・メガドライブ・スーファミ・64のゲームイメージとセーブデータの吸い出しが可能なCartridge Reader(レビュー記事はこちら)をおすすめします。
(サイトは英語ですが、日本でも購入可能です)
また少しでも安く済ませたい方はGAMEBANK-web.comのダンパーを必要なハードだけ購入する、PS1等だけを遊びたい!って人はDVDリーダー+PCがあればなんとかなります。
PC(あると快適)
データを管理するのに必要となります。
MicroSD
ゲームイメージ用に推奨。
MicroSDリーダー
MicroSDをPCで読み込むために必要となります。
メニュー画面の構成
搭載されているのOSはAnbernicによる独自LinuxOS。シンプルで左右に動かすとシャカシャカスマートな感じの効果音。消音可能ですし、日本語化も可能です。
左からGame Roomsというメインのゲーム一覧、RA Gameは見ての通りレトロアーチ、App Centerは音楽再生や設定アプリなど、Favoritesはお気に入り、Historyは過去に起動したタイトルの履歴、Search、Settingsと並んでいます。
使い方はいつも通りシンプルで、タイトルを選択して起動、ゲームをプレイ中にメニューボタンを押すことでメニュー画面が表示され、中断セーブなど可能。RAから開くとRetroArchのメニューが開きます。
App Center内のAppsからはシェーダーのオンオフやクイックシャットダウン機能など好みに設定できるようになっています。シェーダやベゼルオーバーレイはデフォルトでオンになっています。
ボタン組み合わせによるショートカットキーも機能します
メニューを開く、閉じる | メニューボタン |
早送り | メニュー+R2 |
スロー | メニュー+L2 |
中断セーブ | メニュー+R1 |
中断ロード | メニュー+L1 |
中断セーブスロット変更 | メニュー+十字キー左右 |
FPS表示 | メニュー+Y |
スクリーンショット | メニュー+B |
ポーズ | メニュー+X |
ゲーム終了 | メニュー+スタート |
明るさ調整 | メニュー+ボリュームボタン |
※原則RetroArchのみの動作で、一部エミュレータでは異なります
ゲームイメージの導入はTF1のMicroSD内の該当する各種フォルダ、もしくは別途用意したMicroSDをTF2側に入れると、同様に対応するフォルダが生成されるので、そこに入れます。
ゲームをプレイ
チップセットはRG35XXPlusやRG35XX Hなどと同じなので、動作も同等です。なのでざっくり言うとPS1までのゲームであればバッチリ動作、PSPや64もタイトルにはよるもののそこそこ動作してくれるパワフルさ。
アナログスティックがないので快適に遊べるゲームは限定されてきますが、一応プレイ中に電源ボタンを押すことで十字キーにアナログスティックを切り替える機能が搭載されていたりします。
感想
と言うことで、賛否があるこのデザインのハード、そして連発するもう何台目?のXXシリーズですが、クオリティ自体は非常に高く、良くも悪くも非常に仕上がっております。
スペック面で言うと、性能的な進化が全くなかったり、画面解像度が高くて、アスペクト比が3:2なのが良いものの輝度が低かったりと不満点はあります。
がやはり何とは言いませんが、この筐体でさまざまなハードを動かす事の面白さ、唯一無二の魅力を感じます。脳がヒリヒリします。