Miyoo Miniって、最高ですよね
そのMiyooさんが待望の折りたたみエミュ機を出しました
発表されてからかなりの月日が経ちようやく販売開始、ワクワクしながら即購入して手に入れましたが、求めていたソレだ・・・!となりテンションアゲアゲ!おれたちのMiyoo、やってくれたぜ・・・
販売ストア
販売はAliExpress公式ストアにて、購入時の価格は約1.2万円。Miyoo製品にしては結構割高です。金額は為替や販売時期でよく変わるので購入時に各自チェックお願いします。
現状在庫が出たらすぐに売り切れてしまうので要チェック。販売に気付いたら私のXでもアナウンスするので欲しい方はフォローなり何なりと。
動画版
スペック&主な特徴
Miyoo Flipとは
Miyoo FlipはMiyoo Miniなどで知られるメーカーの製品で、GBA SPのような折りたたみ携帯ゲーム機。LinuxベースOSを搭載したいわゆるエミュ機と呼ばれている端末です。
3.5インチで解像度640×480のディスプレイと、エミュ機としては標準的なサイズと解像度。
バッテリーは3000mAh、チップセットはRK3566が搭載され、性能的には同じチップのRGB30やRG353シリーズ同様、H700を搭載したAnbernicのXXシリーズとほぼ同等といった感じです。
カラーはホワイト、ブラック、グレー、イエローです。
開封&内容物
では開封していきます。
箱は結構シンプル。線画デザインの本体と商品名の記載、手書き風のFlip表記が独特です。
そして箱を開くと中には専用ケースが入っていて、専用ケースの中には本体と諸々が入っていました。
内容物はこちら。USB-Cケーブル、MicroSDカードリーダー、保護フィルム、説明書、MicroSD、本体です。
USBケーブルは珍しいフラットタイプ、カードリーダーが付くのも珍しい・・・と思いましたがよくよく考えてみるとMiyoo miniにも付属してましたね。
保護フィルムはガラスではなく薄いフィルムタイプ。折りたたみ式なので無理に貼る必要もないとは思いますが、付属してくる分にはありがたいですね。
実際に付けてみるとかなりのピッタリ寸法、ディスプレイが窪んでる仕様というのもあり、ミスったらおしまいのような感じでした。
本体外観
今回はホワイトを選択。かなり真っ白な色味で素地感強め、ツルッとした感触で質感自体はチープ寄りです。いわゆるMiyoo Mini V4やMiyoo Mini Plusのマットでしっとりとした塗装感ではありません。おそらく他のカラーだともう少し印象は変わりそうな気はします。密度感はあるので良いかな、というバランスです。
シェルの噛み合い部分も少し荒く感じますが、この辺りは個体差もありそうですし、こんなもんでしょうといった印象です。軋む感じなどはないので問題なく感じます。
カラーリングは真っ白なホワイトに淡めのグレーを組み合わせたのがベースで、ボタン部分はパステルカラーとなっていてこれまでとは違った雰囲気のデザインです。
ディスプレイ裏?はロゴなどもなく完全に真っ白です。背面には初代ゲームボーイライクなラインが入っていて、ロゴやモデル情報などがプリントされています。
ボタンレイアウトは右にABXY、左に十字キー、上にメニューボタン、中央にスピーカー、下部左右にアナログスティック、スタートセレクトボタンがあります。あとインジケーターもありますね。全体的にSPと同じレイアウトです。
ヒンジの作りがちょっと違いますね。中央でしっかりと支えている太めのヒンジです。
ヒンジの固定角度は3段階あります。水平に近くなるのと、SPに近い角度、そしてさらに内側に入った角度。内側に入った角度はテーブルに置いたときにいい感じになるので、良いなと感じます。
ただ、ヒンジはちょっと硬いんですよね。正確に言うと硬いというよりは、滑らかさが薄くザラッとした感触で、ロックが強過ぎる感じ。35XXSP(改良版)のような上品な滑らかさは無いです。
なのでそこにチープさをちょっと感じてしまうところが少し残念です。個体差はあるかもしれませんが、Miyooさんは結構ロットによってサイレントアップデートされていたりするので、今後のロットに期待ですね。うん?また買うことが決まっているのか・・・?
上側面は、L1L2、コントローラーなど用USBーC、MiniHDMI、R1R2です
下側面にはイヤホンジャック、充電用USBーCとなっています。
左側面には、ボリュームボタン、MicroSDスロット、
右側面には、電源ボタン、MicroSDスロット。スロットはどちらがシステム用でもなく、どちらに入れても読み込んでくれます。しかし二枚両方認識するわけではなく、謎。
システム自体はMiyoo Mini同様、端末側に記録されているのでいわゆるAnbernicなどのエミュ機とは構成が違います。
他ハードとの比較
ではなんか手元にゲームボーイアドバンスSP?と、Anbernic RG35XXSP?というものがあったので、並べてみました。
シェル寸法は限りなくオリジナルのSPに違いです、偶然ですね。同じサイズ感でありながら画面サイズは2.9インチなのに対して3.5インチなので大きめな点はかなりグッときます。正直、待ってた、このサイズ。と頷きが止まらない。
ちなみにMiyoo Flipは閉じた時の厚みが24.7mm、コントローラー部分が17.3mmなのに対して、
GBASPは閉じた時の厚みが24.6mm、コントローラー部分が15.2mmで
コントローラー部分は約2mm差。
ちなみにRG35XXSPは閉じた時の厚みが27mm、コントローラー部分が19mmです。
RG35XXSPはMiyoo Flipと同じ画面サイズですが、全体的に大きめなサイズなので結構大きく感じます。
ボタン配置などの構成も3台とも何故かそっくりですが、アナログスティックを搭載している点ではMiyooが一番ユニークですね。
厚みなどはGBASPよりもMiyooの方が若干厚いですが、ほぼ同等に感じます。
RG35XXSPに関してはさらに厚みが大きく、縦横寸法も大きいので結構大きめに感じてしまいます。ただシェル質感はRG35XXSPの方が圧倒的に良いです。さらっとしていてミッチリ、ヒンジのスムーズさも含め。
操作感
グリップ感は、エルゴノミックなフォルムではないフラットな作りなので、正直良いとは言えません。しかし折りたたみこのサイズ感特有の良さはありますし、重量が約170グラムと軽いので苦だと感じません。
ABXYボタン、というかボタン全体的にかなりGBASPっぽい作りです。ボタン形状はフラットでアルファベットが掘り込んであり印字、
感触は押し込み浅めな軽めのプチプチとしたドームスイッチの感触で、軽く押せて反発力も良く、かなりパーフェクト。エレガント。
スタートセレクト・メニューボタンも同様の感触ですが、ボタンサイズの問題か、ボタン自体を掘り込みすぎているせいか若干押しにくく感じますが、まぁ慣れるでしょう。
十字キーも同様の感触ですが、GBASPと比べて若干細いので少し違和感を覚えます・・・が、まぁこれも慣れでしょう。
シーソーも可能ですが、浅い分同時入力が入りやすすぎるようにも感じます。中心を押しながら上下左右を入力するような押し方をする人はちょっと入力し辛いかも?ただこれに関しては個人差ありますし、個体差もあるかもしれません。格ゲーの入力はやらないので分かりません。
アナログスティックはVitaライクなスティックが採用されていて、スライドパッドでもなく、かなり深く掘り込んであるので快適な操作とは言い難い・・・ですが、折りたたみ形状でスティックを採用している時点で強いので許容できる、といった感想です。
倒れ角度は小さめ、Vitaよりも若干硬め?で、戻りが強い印象。そして押し込みにも対応しているので不思議な感じです。この見た目なのに、押せるんだ?ってなります。
ショルダーボタンも最高、GBASPと同等の形状をしていて、R1R2で段差がついていて押し分けやすく、押した感触も同等です。ポコポコとした軽めのタクトスイッチ。押しやすいし気持ち良いです。
画面・スピーカー
画面
ディスプレイはシェル勝ちのGBASPらしい構成ですが、エッジを面取りしていてMiyooらしく結構ベゼル狭めなので画面が大きく感じて良いです。このようにベゼルオーバーレイを表示させる設定に最初からなっているのですが、なんかとってもいい感じに見えて良いですね。
ディスプレイ自体は3.5インチのVGA画質なので標準的で、印象としても普通。画面明るさ主義者としては最大輝度が若干暗いように感じますが、まぁ許容できないほどではないです。
スピーカー
スピーカーは動かすものによってはザラっとした音色に聴こえるので、特別音質は良くないですが、フロントスピーカーで手に被らない位置にありますし、音自体も大きく出るので十分と感じます。
イヤホン派の人は有線イヤホンで楽しめます。
使用感
エミュレータで遊ぶには
一般的にエミュレータで遊ぶためには以下のものが必要となります。
吸い出し機(ダンパー)
エミュレータを使う際にはゲームイメージの吸い出しを各自行う必要があります。(中華ゲーム機のざっくりとした解説はこちら)
ダンパーには色々ありますが、一台だけでゲームボーイ・ゲームボーイカラー・ゲームボーイアドバンス・メガドライブ・スーファミ・64のゲームイメージとセーブデータの吸い出しが可能なCartridge Reader(レビュー記事はこちら)をおすすめします。
(サイトは英語ですが、日本でも購入可能です)
また少しでも安く済ませたい方はGAMEBANK-web.comのダンパーを必要なハードだけ購入する、PS1等だけを遊びたい!って人はDVDリーダー+PCがあればなんとかなります。
PC(あると快適)
データを管理するのに必要となります。
MicroSD
ゲームイメージ用に推奨。
MicroSDリーダー
MicroSDをPCで読み込むために必要となります。
メニュー画面の構成
搭載されているOSはMiyooによる独自LinuxOS。Miyoo Miniから踏襲の見慣れたUIです。では初期ロット、初期OSがどのような感じか見ていきます。
メニューのレイアウトは左からRecent(履歴)、Favorite、Game、RetroArch、App、Setting。一応設定タブから日本語化も可能です。
基本的にはハードやアプリを選択し、遊びたいゲームタイトルを選んでプレイ。
ゲーム中にメニューボタンを押すことでMiyooの専用メニュー画面、もしくはRetroArchのメニュー画面が表示されます。ゲーム終了やステートセーブなどのボタンショートカットが初期搭載されておらず、RetroArchやPPSSPPなど、デフォルトで中国語です。慣れていない方は設定変更に少し苦労するかもしれません。
シェーダやベゼルオーバーレイはデフォルトでオンになっています。
あとは設定からEmulation Stationに変更できます。全く違ったUIのメニュー画面に変えられるので、お好みで変えてみてもいいかもしれません。
ゲームイメージの導入はTF1のMicroSD内の該当する各種フォルダに入れます。
ゲームをプレイ
チップセットはRGB30やRG353シリーズと同じなので、動作も同等です。なのでざっくり言うとPS1までのゲームであればバッチリ動作、PSPや64もタイトルにはよるもののそこそこ動作してくれるパワフルさと思っておくと良いでしょう。
とりあえずGBA SPのように閉じてみると自動的にスリープになり、開くとスリープ解除されます。閉じた際のスリープ性能(バッテリー持ち)を正確に確認できていないのがあれですが、開いてちょっと遊んで閉じて、といった使い方ができるのはいいですね。
あとアナログスティックが搭載されているので遊べるゲームの幅は大きいですし、その上折りたたみなのでこれまでとは一味違った感触で遊べて良さそうです。
感想
ということで、待望のMiyoo新作。結構期待していましたが、持った時のサイズ感の良さを最初にすぐに感じました。非常にしっくり来るというか、やっと会えたね・・・というか。
シェル質感やヒンジに関してはもう少し頑張ってほしい、Miyooさんなら頑張れるでしょ?とは思うものの、それを上回る手に持った時のしっくりさとボタン周りの感触の良さ。
この形状でアナログスティック付いているのが唯一無二だし、満足度はかなり高い。やってくれましたね。
しかしまぁMiyooといえば在庫数絞りがち、そしてサイレントアップデートされがちなので、ヒンジや十字キーやシステム諸々の不満点は後に解消されるかもしれない。それゆえ急いで買わなくても良いんじゃないとは思いますが、私は相当気に入っているとだけは言っておきます。