中華ゲーム機、気になるけど難しそうだなとか、そもそもエミュレータって何だよとか、ソフトの吸い出しはどうすればいいのとか、違法にROMが含まれているのでは?といった問題など、
すべて取り上げながら、今盛り上がっている中華ゲーム機の仕組みや種類、どういう遊び方ができるのかというのを解説します。気になっている人は是非購入の参考にしてみてください。
中華ゲーム機とは
そもそも中華ゲーム機とは
そもそも中華ゲーム機って何だよ、という方も多いと思います。基本的にはWindowsやmacOSなどと同じPC用のOS(オペレーティングシステム)がゲーム用に最適化されて組み込まれている端末って感じです。
どの中華ゲーム機も大体LinuxOSという、無料でカスタマイズ性が高いものがベースとなり、エミュレータを起動してゲームを遊べるので、一つの中華ゲーム機の使い方がある程度分かれば、他の中華ゲーム機も同じように使うことができるようになると思います。
■超基本的な使い方■
・吸い出し機を使ってゲームを吸い出す
・吸い出したゲームイメージをPCでストレージの対応するフォルダに入れる
ただゲームイメージの導入などを行う必要があるので、PCの基本的な使い方や使いこなしてやろうという気持ちは必須だと思います。ただ何も考えずゲームを遊びたいんじゃ~って方には正直オススメできません。
結局こういった中華ゲーム機を含めエミュレータで遊ぶのは、こんな小さな端末でゲームが動いた!嬉しい~っていうのが最大の醍醐味だと思うので、ある程度カスタマイズを楽しめる人でないと向いていないかと。
ざっくり言うとAndroidとLinux
現時点(2023年2月時点)で最新の中華ゲーム機は主にLinux系、Android系の二種類です。なので、あれ、思ってたんと違うな・・・エミュレータ最初から入ってるんじゃないの?のような事が有るかもしれないので、そこは把握しておきましょう。順を追って説明していきます。
Opendingux系LinuxOS
対応機:RG350/M/P・RG300X・RG280V・PocketGo・RS97・A320など
Opendingux系は革命的だった名機『Dingoo A-320』のカスタムファームウェアから使われてきているもので、中華ゲーム機というジャンルがヒットした原点のOSです。
シンプルなメニュー画面ではありますが直感的に使えて、別のメニュー画面を入れてみたりなどカスタマイズ性の高さも敷居の低さを与えてくれたものです。
EMUELEC系LinuxOS
対応機:RK2020・RG351P/M/V・PocketGo S30・OdroidGoAdvance・OdroidGoSuperなど
Emuelec系OSはRK2020から突如出現しだした、より高機能な新たな世代のOSです。OdroidGoAdvanceのクローンなのでOGAクローンって言ったりもしてます。細かいことは割愛します。
こちらもLinuxベースではありますが、RetroArchというPCでよく使われているエミュレータ統合システムみたいなものを基礎システムとしていて、グラフィカルで統一されたシステムUIが使いやすく、気分が上がります。
自分でゲームイメージのサムネイルを設定したり、巻き戻しや早送り機能に加え、画面の表示方法や動作やボタンマッピングなど細かいカスタマイズができることが特徴です。逆に言うと、複雑で設定難易度は高めです。
AndroidOS
対応機:Retroid Pocketシリーズ、RG505、AYN Odin、GPD XPなど
現在ではAndroidを搭載した中華ゲーム機も多く販売されていて、更に最近では新たなゲームスタイルとしてクラウドゲーミングが主流になる予兆もあり、LogitechやRazerによるAndroidゲーム機まで発表・販売されています。
Androidは基本的にLinux機よりも更に高性能なエミュ体験、自由度の高さが楽しいハードとなっています。エミュをしてもいいし、リモートプレイしてもいいし、Android用のゲームを楽しんでも良い。
しかし逆に言うと、自分で設定しなければいけないことがかなり多く、Androidの基礎知識や使い方をかなり覚えなければいけないので、普段Androidを使っていないユーザーはかなりハードルが高そうです。
あとよく言われるのは、Androidはシステムレベルで入力遅延があり、アクションゲームや格闘ゲームなどを遊びたい場合には不満に感じるかも知れないのも注意。マシンスペックに関係ないので、もうコレに関してはどうしようもありません。
遊べるソフト
Opendingux系OS:ファミコン・スーファミ~PS1
EMUELEC系OS:ファミコン・スーファミ~PS1・PSP・DC・64
AndroidOS:ファミコン・スーファミ~PS1・PSP・DC・64・PS2・GC・Wii
ざっくりですが、Linuxハードなどではファミコンやスーファミ~PS1くらいの2Dゲームであれば、大体問題なく遊べます。RG351以降、CPUが進化したので、PSPや64、ドリキャスなどがなんとか動くようになり、RG353くらいからようやくしっかりと遊べるようになり、順当に進化しています。
それに対してAndroid端末はマシンスペックに依存するので、CPU性能と金額が高ければ高いほど動く、PS2などまで快適に遊べるといった状況で、ピンキリです。
含まれているゲームイメージは基本的に違法、というか要らない
ゲームイメージの販売は違法なので、購入しちゃ駄目、販売するのも駄目です。実際転売して逮捕された人とかも居ます。今後こんなにおもしろいゲーム機がマジコンのように購入できなくなってしまうの可能性すらあり、そうなってしまうのは本当に最悪なパターンなので、本当に、吸い出して遊びましょう。
というのも、そもそも含まれているゲームイメージは大体海外のもので全部英語や中国語表記だったりするので、普通にそのまま遊ぼうと思って期待するときつい。遊ぶなら吸い出して遊ぶか、以下に後述する方法で遊べるものを遊びましょう。
買ったゲームを吸い出してコレクションしていけるのが中華ゲーム機の最大の醍醐味だと思うので、そこを頑張れない、楽しみを見出だせない場合は素直にミニシリーズの復刻ハード購入検討、もしくはアケアカのような公式エミュ・リメイク版などでゲームを楽しみましょう。
使い方について
以下、基本的にはLinuxOSのものを遊ぶ場合として解説しています。
吸い出したゲームイメージで遊ぶ
基本的には吸い出したゲームイメージで遊ぶ人がほとんどだと思います。
ソフトの吸い出し方法は、吸い出したいものにもよりますが、ファミコンやスーファミなどのカセット系はダンパーを別途購入し吸い出し。受注生産にはなりますが、カートリッジリーダーをオススメします。またはレトロフリークで吸い出せるとか吸い出せないとか・・・。
レトロフリークに関しては検索すれば出てくると思うので、各自調べてみてください。
PS1など、CDなどになってくると、PCの吸い出しソフトで行えるので、PCとCD/DVDリーダーさえあれば比較的簡単に吸い出せます。
PORTを利用したゲームのプレイ
有志の方が、PORTを作成してくれている場合があります。ポートというのはざっくり解説すると、Linuxでそのゲームを動かせるようにするための変換機能。PC用に作られたゲームなどを変換し遊べるようになります。
なのでRG351で国内の超有名フリーゲームである洞窟物語が遊べたり、DOOM、VVVVV、UNDERTALEが動きます。他にもトゥームレイダー、Pico-8がナチュラルに動いたり、ベースOSがLinuxなので、有志による多様な遊び方が可能です。
吸い出さなくても遊べるPDROM
吸い出さなくても遊ぶ方法があります。それはPDROMと呼ばれているもので、古い言葉を使うと、自作ゲームや同人ゲームです。最近はゲームボーイなどのゲームも簡単に作れるようになったので、フリーで公開されているゲームボーイやファミコンなどのゲームがたくさんあります。
合法的なROMダウンロードで遊んじゃいましょう。おすすめはゲームボーイのinfinityとか、tobutobugirlとか、ファミコンのまもって騎士とか、PD ROMで探してみれば結構たくさんあります。GB Studioを使えば自分で作ることも出来るので、自作ゲームを動かすためのハードとして使うのもありかと。
RPGツクール作品を遊ぶ
RPGツクール作品(2000/2001)もエミュレータを使えば遊べます。なのでゆめにっきやIb、タオルケットをもう一度など数々の名作を楽しめます。
今遊んでもかなり楽しい作品が多くあるツクール作品を遊ぶためのマシンとして使うのも結構アリだと思います。ただエミュレータで動かしているので、正常に動作しない、表示がおかしくなる作品も有るのは留意しておいてください。
設定方法について
OSはMicroSDに書き込まれている?
さて、次にはOSのしくみについて。PCを含め、普通の端末には内蔵ストレージにOSが書き込まれています。しかしLinux中華ゲーム機は、大体MicroSDにOSが書き込まれています。なので、なんかややこしいことをしたり、無理させたりして起動できなくなっても諦めちゃだめだ。基本的には壊れません。
まぁ私はそのMicroSDを壊してしまったことは有りますが、そんなもの買い換えてOSを再インストールすれば済む話。最近MicroSDはめちゃくちゃ安くなっています。
セーブデータも定期的にPC内にバックアップを取っておけば問題ないので、そういった意味では壊れても諦めなければ修理できるのもLinux中華ゲーム機の良いところです。
カスタムファームウェアで遊ぶ
そしてここが中華ゲーム機の最高に面白い点の一つなんですが、有志によるカスタムファームウェアが出ていることが多いんですよね。
これを導入することで、既存のエミュレータの最適化が進んでよりキビキビと動き、遊びやすくなったり、新しいエミュレータが追加されたり、新機能が搭載されたり・・・端末をより面白いものへと変化させてくれます。
▲場合によってはこれまで使っていたハードとは全く違うもののような使い勝手になるので、新鮮な気持ちでまた楽しめます。まぁ下手に弄って壊れてしまっても自己責任ですが・・・(Miyoo Miniを壊したことが有る)
おすすめ記事
じゃあはじめての機種は何が良いの?と聞かれると、正直まったく分かりません。人によってPCスキルや、飲み込みの速さなども全然違うと思うので、
シンプルすぎると、この設定にできるのにこれはできないんかい!って思うかも知れませんし、
カスタマイズ性が高すぎると、設定が複雑すぎて無理って感じる人も居そうです。
とりあえず参考になりそうな記事は挙げておきます。レビュー記事も沢山書いているので、じっくりと検討してみてください。
ランキング
毎年ランキング形式で、一年で一番気に入ったハードをチョイスしています。
ゲーム機一覧系まとめ記事
発売/発表されたハードを軽い説明&スペックで羅列している記事です。
RetroArch 完全攻略
初心者向けのレトロアーチ解説記事です。いわゆる基礎のつもりでまとめたので、そもそもレトロアーチってなんや、みたいな人も読んでみてください。良く分からなければツイッターでリプください。