アレの後継機!
TRIMUIってありますよね。スケルトンボディが特徴的なカードサイズ・最小の厚さで、かなり人気を博したハードTRIMUI Model Sと、安価な価格帯に対してクオリティがすこぶる良いTRIMUI Smart Pro。
その間に実はTRIMUI Smartというハードが出ていて、なんやかんや欲しいな〜とは思っていたんですが、買うタイミングを逃していて、ここ最近かなり安くなっているのを見かけて、なぜかこんなタイミングで購入してみました。
実際に手にしてみた感想としては、やはりTRIMUIはすげーいいな!という感じです。
販売ストア
AliExpressにて、クーポン利用で4000円くらいで購入。非常に安い部類のハード。販売開始当初は、それが一般販売価格だったのかどうかは分かりませんが、確か1.3万円くらいで売られていたような、売られていなかったような。
動画版
スペック&主な特徴
TRIMUI Smartとは
TRIMUI SmartはLinuxベースOSを搭載したいわゆるエミュ機と呼ばれている端末で、TRIMUIチームによる商品の一つ、そして実質的なTRIMUI Model Sの後継機となっています。
2.4インチ(320×240)のディスプレイと、かなり小さめの画面サイズでボディサイズも小さめの110×58×15mm、バッテリーは1000mAh、チップセットはAllwinner S3、シングルスピーカー。Model Sでは2インチ、チップがAllwinner F1C200S、バッテリー600mAhだったので、全体的にスペックアップしています。
アナログスティックやL2R2は非搭載なのは踏襲で、遊べるゲームは限られてきます。
カラーはホワイト、ブラック、イエロー、グリーン。
発売当初は、あのクリアで基板が見えていたのが良かったのに!という意見をよく見かけ、私も同意見で、それに加えて発売開始もなんかこうごちゃっと?ゆるっと?していて、どこで買えばいいんだ状態だったのを朧げに覚えています。現在ではAliExpressの多数のストアで取り扱われています。
開封&内容物
では開封していきます。
簡素な厚紙のパッケージです。中にプラのケースで梱包されているタイプで、高級感はないですがパッケージデザインはしっかりとされているといった印象。
内容物はこちら。本体、USB-Cケーブル、簡易的な説明書のみ。私が購入したのはMicroSDも含まれていないので、別途用意する必要がありました。まぁMicroSDってデスクの上に使ってないやつ転がってますよね・・・?
本体外観
多数カラーがあって非常に悩んだんですが、今回はとりあえずスタンダードなホワイトを選択。正直、めっちゃ良くね・・・?って感じです。
ゴロっとした造形、ちょっとマットでしっとりとした質感、ミニマルなボタンレイアウト、軽くて手におさまる感じがすごくバランスよい。そしてボタンの感触も良く、画面も解像度は低いけど明るい。スイッチでのオンオフは若干古さを感じるけど、即起動終了できてゲーム機らしさを感じて心地よい。
あっ、はい、好きです。って思いました。
ボタンレイアウトは右側にABXY、スピーカー、左側に十字キー、インジケーター、中央下部にセレクトボタン、メニューボタン、スタートボタン。
気になる点を言うと、基板設計の問題か、ディスプレイの問題かわかりませんが若干十字キーが左側に寄ってますよね。まぁ小さいハードなので仕方ないのかもしれませんが・・・。
背面には特に何もなく、ネジ穴もありません。滑り止め?のような突起があるのみで、気持ちいいですね。ちなみにネジ穴は側面にもなく、背面はツメで固定されていて、頑張って開くと中にネジがあります。
左側面にはストラップホールのみで、手に当たる部分には何もありません。
前面シェルと背面シェルの噛み合い部分は若干荒さを感じますが、まぁこんなもんでしょうといった気持ちです。軋みなどはなく、ガッチリしています。
上側面にはショルダーボタンがLRとあり、真ん中に電源スイッチ、
下側面にはMicroSDスロット、USB-Cがあります。
他ハードとの比較
では実質的な過去モデル、TRIMUI Model S(写真ではPowkiddy A66ですが、同じモデルです)と並べてみます。縦横寸法的には大きく違いはなく、ボタンレイアウトも同等です。全面プラスチックの一方、スケルトン&メタルなので違いは感じますが、何より厚みに大きく違いを感じます。
流石カードサイズのゲーム機、あまりにも薄い。Model Sが薄すぎる。TRIMUI Smartも薄さを感じにくいデザインにはなっていますし、実際厚みだけ見るとそこまで分厚いハードではありません。
サイズ感的にはいわゆる2.8インチハード類と同等かつ画面はTRIMUI Smartの方が小さく、圧倒的ベゼルのデカさって感じなんですが、実際に触ってみるとこれはこれでなんかいいんですよね。
ゲームボーイミクロと比べるとこのサイズ差、ではありますが、ジャンル的には?まぁ同じ極小ゲーム機の部類に入ると思います。
使っていてちょっと感じたのが、横型のGKD Pixelのような心地よさがあります。もちろんメタルシェルだったり、縦型と横型で全然違うんですが、サクッとゲーム起動終了できたりカジュアルな感覚がなんとも。あ、よく考えたら同じ画面サイズの2.4インチですね。
操作感
カーブがかったフォルムが手に馴染み、重量も軽すぎず重すぎずちょうど良いと感じます。
一番気に入っている理由はここかもしれません。丸みを帯びたボタン、そしてJoy-Conのようなドームスイッチのプチプチとした感触、程よい硬さで気持ち良いです。ドームスイッチ、好きなんだよなぁ。
十字キーも同等のプチプチとしたドームスイッチで、シーソーも可能です。中心にTRIMUIロゴが入っているのがユニーク。
メニューボタン類はカチカチと高めの音が鳴るタクトスイッチ。そしてシェルに対してかなりフラットに作られているので、若干押しにくいように感じます。
ショルダーボタンはカチカチと低めの音が鳴るタクトスイッチです。
全体的に良い感じです。メニューボタンがもうちょっと柔らかければな・・・とは思いますが、Model-Sでは全体的にバチバチとした感触だったので許容できます。
画面・スピーカー
画面
ディスプレイはフラットではなく、窪んでいてシェル勝ちの構成になっていますが、嫌な感じはしません。
厚みがかなり薄めな上、斜めにカットされているので繊細に見えるディテールです。画面を直接指で押して滲むことはないので液晶もガラス保護されているようで、その点も安心です。
ただやはり埃が溜まりやすいというのは否めません。
あともう一点、解像度が低く、320×240なのでかなりドット感があります。これはこれで良いとも感じますが、アスペクト比が合わないゲームにおいては気になる人は気になるかもしれません。
スピーカー
スピーカーはシングルなものの、フロントスピーカーなので良いなと感じます。音質はザラっとした音色でクリアな感じはしませんが、結構大きめに音量が出ますし、遊べるハード、サイズ感を考えると十分良いと感じます。
強いて言うなら、ちょっと手に被りやすい位置にあるので、持ち方によっては指で塞いでしまうかもしれません。
使用感
エミュレータで遊ぶには
一般的にエミュレータで遊ぶためには以下のものが必要となります。
吸い出し機(ダンパー)
エミュレータを使う際にはゲームイメージの吸い出しを各自行う必要があります。(中華ゲーム機のざっくりとした解説はこちら)
ダンパーには色々ありますが、一台だけでゲームボーイ・ゲームボーイカラー・ゲームボーイアドバンス・メガドライブ・スーファミ・64のゲームイメージとセーブデータの吸い出しが可能なCartridge Reader(レビュー記事はこちら)をおすすめします。
(サイトは英語ですが、日本でも購入可能です)
また少しでも安く済ませたい方はGAMEBANK-web.comのダンパーを必要なハードだけ購入する、PS1等だけを遊びたい!って人はDVDリーダー+PCがあればなんとかなります。
PC(あると快適)
データを管理するのに必要となります。
MicroSD
ゲームイメージ用に推奨。
MicroSDリーダー
MicroSDをPCで読み込むために必要となります。
電源オンオフがスイッチ
えっ・・・スイッチ式の電源?この時代に?という感じなのですが、使ってみると意外にもこれはこれでいいなと感じます。
と言うのもこのハード、起動にかかる時間がかなり爆速なので、爆速起動爆速終了が快適ですし、何よりレトロゲーム機っぽさがあります。いちいちシャットダウンして・・・その上スイッチを切って・・・とする必要もありません。バチって切ってOKです。多分。多分ね。
ハード自体の小ささも相まって、カジュアルに、ちょっとした時間に軽〜く遊びたいな〜くらいの遊び方にかなり適していると感じます。Funkey-Sも似たような思想ですよね。パタンと閉じれば終了して、ひらけばすぐに遊べる。
そして私は即刻MinUIを導入したので、メニュー画面もシンプルに、そしてゲーム中断も可能になり、あぁこれだよこれ・・・感があります。
メニュー画面の構成
MinUIはさておき、とりあえずデフォルトのメニュー画面を見ていきましょう。
デフォルトのメニュー画面も黒とゴールドを基調とした結構シンプルかつModel-Sライクなビジュアルでサクサクと操作できて悪くはないです。
基本操作として、スタート+LRで明るさ調整、セレクト+LRで音量調整となっているので覚えておきましょう。
レトロゲームからハードを選んでタイトルを選んで遊ぶといった形ですね。
ファームウェア一覧
ですがそもそもMicroSDが付属しないモデルを買い、フォルダ構成が分からず、すぐに使い慣れているMinUIを導入してしまいました。
一応公式HPにファームウェアなどが掲載されていますが、掲載されているものより新しいFWが入っているんですよね…。試すだけ試したら見事にダウングレードされました。どうしたらいいんだこれ・・・。おすすめはしません。
…と思いながらDiscordを彷徨っていると、最新FW (v1.0.0 20240511)を発見。た、助かった・・・。詰んだかと思った。これでアップデートして、そのあとSD base packageを導入して設定完了です。
他にもアプリやエミュなどを増やしたりできる『Tomato OS』などもあるようですが、最新FWもエミュなどかなり追加されてるっぽいですし、RetroArchメニューも開けるようになっていて良さそうです。もしくは全然使い心地になるMinUIの二択って感じでしょうか?うーんどっちで遊ぶか非常に悩みます。
・TRIMUI Smart 公式FW
・TRIMUI Smart 公式FW用SD base package
・MinUI
・TomatoOS
ゲームをプレイ
とりあえず遊んでみました。基本的にCPU性能は高くないので、遊べるエミュレータは少ないです。ですがまぁ、一応PS1まで動くので十分でしょうと感じます。
というよりは、Model Sがかなり弱いんですよね。スーファミもタイトルによっては処理落ちしたりする性能、PSはほぼ遊べない感じだったので、そこと比較して十分と感じているのかもしれません。
感想
と言うことで、想定以上のお気に入りハードになりました。
この質感の良さ、ボタンの感触の良さ、MinUIとの相性の良い起動終了の速さなど、ソフトハード共に小ささを活かしたデザインが活きていると思います。
価格もかなり安く手に入るようになっていますし、満足度が高くて今買っても十分に楽しめるハードだなと感じました
ただ!
ほぼ同じサイズで、画面が大きくて解像度も高くて、スペックもより高くて、アナログスティックが付いていて、値段もちょっと足せば買えるXU mini Mというハードがあります。
どちらを買えばいいのかと聞かれたら・・・