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エミュレータ機

【レビュー】5インチ級携帯ゲーム機史上最高『Retroid Pocket 3』

エミュレータ機

期待していたAndroidゲーム機『レトロイドポケット3』が届きました。この端末はRetroidシリーズの最新作で、4.7インチといった大画面、それなりのCPUスペックの高さ、買いやすい価格が特徴のAndroidを搭載したゲーム機です。

スイッチライト風のコントローラー一体型なビジュアルで、エミュレータAndroid用のゲームを遊ぶことに特化しています。

ワクワクしながら早速開封してみたんですが・・・期待を裏切らないクオリティで、ぶち上がってます。これは相当気に入りました。

販売ストア

Retroid Pocket 3 Handheld Retro Gaming System
Retroid Pocket 3 Features: CPU:1*A75@2.0G/3*A55@1.8G, GPU: PowerVR GE8300@800MHz Support Android 11, 20%-30% performance...

Retroid製品の販売はオフィシャルストアのみで、

RAMが2GB3GBの二種類展開されていて、今回は3GBのものを選んで送料込(配送は安い方を選択)で18000円程度購入しました。円安事情によって多少金額は変わると思いますが、金額的にはギリギリ買いやすい価格かと。

スペック&主な特徴

基本スペック
OS:Android 11(Android 9から20%~30%の性能向上)
画面:4.7インチタッチスクリーン(16:9、750×1334)
SoC:Unisoc Tiger T310
RAM:2GB / 3GB
ストレージ:32GB
バッテリー:4000mAh
寸法:184.65 × 81.38 × 24.23 mm
重量:230g
・L3/R3使用可能(アナログスティック押し込み)
・720p HDMI対応

SoCはRetroid Pocket2+と同様で、簡単に説明すると画面が大きくなった版という感じ。GCもソフトによっては遊べるので、より多くを求めない人向けといった感じ。

バリバリとPS2や原神などを遊びたい等の欲求があるようなら、AYN Odin(こちらも公式ストアのみでの販売なので注意)GPD XPを選んだほうが幸せになれそうです。

動画版レビュー

開封&内容物

早速開封をしていきます

▲ダンボールを開けると中にはレトポケ3の箱MicroSD32GB、換装用のボタン基板とラバー、ボタン本体、ドライバーとピックと予備のネジが入っていました。なんだかお得感が有ります。

▲そして箱を開けると説明書、充電用のUSB-Cケーブル本体とその中に保護ガラスフィルムが入っていました。

本体外観

Vitaサイズがめちゃくちゃ丁度いい

▲まず最初に手にとって思ったのが、サイズ感の良さです。スイッチライトより小さくVitaくらいの大きさで、ベゼルも大きくないので。良いバランス感。

上がRetroidpocket3、下がSwitch Lite
横 (mm)縦 (mm)厚み (mm)
Retroid Pocket 3184.6581.3824.23
Switch Lite20891.113.9
Playstation Vita後期183.685.115

表記の厚みは一番厚い部分、LRボタン部分も含めた厚みなので、本体部分はもっと薄い作りになっています。

バランスが良いスッキリとしたデザイン

▲本体表面には左側に十字キー、アナログスティック、右側にABXYボタンとアナログスティックがあります。その他ボタンは有りません。アナログスティックは両方とも押し込み(L3・R3)対応です。

写真で見ていた際には、コントローラー部分が若干間延びしているような印象が有りましたが、実際に手にしてみると操作性をしっかりと考慮した配置、小さく収まっている感じがして中々良いです。

▲本体背面には排熱用の通気口があります。

スタートセレクトボタンの位置が・・・

▲上側面には左からR1R2、スタート・セレクトボタン、外部出力用MicroHDMI、電源ボタン、L1L2で、
下側面は左からスピーカー、MicroSDカード、USB-C、イヤホンジャック、スピーカーです。

何故そこにスタート・セレクトボタン!?って思いますよね。私も思います。Vitaの感覚で使っていると、ついついボリュームボタンと間違えて触ってしまうことが多い。スタートセレクトボタンを多用するゲームを遊びたい場合には注意が必要です。

薄いのが最高

▲右側面がホームボタンで、左側面にボリュームボタン

本体部分の厚みはスイッチライトと同等の厚みで、デジタルノギスで測量してみると

Retroid Pocket 3:14.6mm
Switch Lite:14.2mm
PS Vita後期:15.5mm

となりました。

チープ感は無いものの若干の光沢感

▲シェルの質感は若干の光沢感があり、スイッチライトのようなサラサラとしたシェルではありませんがチープ感はなく、精度の高さ・空間の無駄なく設計された寸法とした作りの良さによって良い感じです。

ディテールはかなりスイッチライトに寄せていて、比較してみると背面の通気口やLRボタンなど、中々そっくりなデザインとなっています。

操作感

バランスの良いボタン配置・心地よい重さ

▲サイズ感はまさに携帯ゲーム機といったサイズ感で、厚みや持った時の指の位置など、非常にバランスが良いと感じました。アナログスティックも画面側に寄っていることでアクセスが良く、使いやすいものとなっています。

重量は縦横寸法の割には薄く作られているため、見た目以上にずっしりと感じます。しかしこれは悪い意味ではなく、いわゆるみっちりとした重量感で、内部にスカスカとした空洞が無い、いわゆるスマートフォンのような重みなので持っていて満足感があります。

重量的には実測値で

Retroid Pocket 3:240g(ガラスフィルム込み)
Switch Lite:277g
PS Vita後期:225g

となっているので、Vitaよりも15gくらい大きく、スイッチライトよりも37g少ないくらい。

Vitaライクなボタンが超良い

▲本製品のボタン・十字キーにはドームスイッチが採用されていて、いわゆるコントローラー的な押し心地ではなく、カチカチとゼロ距離で押せる感じVitaに近い押し心地となっています。他ハードで言うと、SwitchのジョイコンとかGBASPDSiをもう少し硬めにしたような押し心地。

好みはあると思いますが、Vita好きな私にとってはかなり好みな押し心地です。

十字キーも同様ドームスイッチで、更に十字キーはVitaのデザインスタイルとなっています。

LRボタンにはいわゆるタクトスイッチが採用されていて、カチカチとした音がします。

好みでボタン交換可能

右が導電性ゴムパッド、左がドームスイッチ

導電性ゴムパッドに交換するキットが付属しているので、本体を分解して交換することでいわゆるコントローラーっぽい押し心地に変更することができます。

押した時に比較的高さがあり、安定感のある硬めなボタンなのでこれはこれでいい感じですが、ボタンの色が変わってしまう&個人的にはドームスイッチの方が好きなのですぐに戻しました。換装難易度も低いとは言えないので、そのままのボタンが気に入っている方はそのまま使うのが良いかと。

ただドームスイッチ特有のボタンの音がカチカチとうるさいと感じる方は導電性ゴムパッドに変更した方がいいかもしれません。

注意点としては、付属のプラスドライバーだと内部ネジが取り外せません。別途プラスドライバー(PH00もしくはPH000)を用意する必要があります。シェルのネジは付属のトルクスドライバーで取り外せますが、かなり取り外しにくいのでこちらも別途用意したほうが楽かと。

画面

はっきりとしていて見易い液晶

▲こちらがRP3とPSPGOで最大輝度の画面を並べてみたものです、液晶は輝度高め発色も良い解像度も高い(750 × 1334)と完璧なのでは?と個人的には大満足。レトロゲームであれば基本的に何でもピクセルパーフェクトに見える表示で楽しむことができます。

PSPはピクセルパーフェクトではないが・・・

▲また画面比率が16:9なので、GBAPSPを遊ぶ際にもかなり良い感じに表示することができます。しかしPSPの解像度は480×272なので、フルスクリーンにするとピクセルパーフェクトにはなりません。3Dゲームを遊ぶ場合にはそんな細かいところまで気になりませんが、2Dでは気になるのでは?と思い検証してみました。

▲左がPSP GOの画面を撮影したもの、右がフルスクリーン表示でPSPをPPSSPPでエミュレートしたものです。若干のピクセルの崩れがあるような気もしますが、ほとんど分からないような再現度です。

▲文字周りを見てみるとこんな感じ。使用される文字によっては若干の違和感があることはありますが、ピクセルが崩れているような見え方はしないので個人的にはほとんど気にならないです。

使い方

設定は必須

Google Play搭載済みなので、基本的にはAndroidスマートフォン同様な使い勝手で使用することができます。エミュレータ等は初期設定で導入済みですが、ストレージ設定などは自分で行わなければならないため知識調べる力が必要です。

問題点としては記事執筆時点での初期ファームウェアでは日本語対応しておらず、インターフェイスが英語表記となってしまっているので注意が必要です。完全に日本語で使いたい方は頑張れば日本語に設定することもできますが、基本的に困ることはありませんし、今後のアップデートで使えるようになる可能性もあるのでそのまま使うのが良さそうです。

エミュレータで遊ぶには

エミュレータで遊ぶためには原則以下のものが必要となります。

・吸い出し機(ダンパー)

エミュレータを使う際にはゲームイメージの吸い出しを各自行う必要があります。(中華ゲーム機のざっくりとした解説はこちら

ダンパーには色々ありますが、一台だけでゲームボーイ・ゲームボーイカラー・ゲームボーイアドバンス・メガドライブ・スーファミ・64のゲームイメージとセーブデータの吸い出しが可能なCartridge Readerレビュー記事はこちら)をおすすめします。

Attention Required! | Cloudflare

(サイトは英語ですが、日本でも購入可能です)

また少しでも安く済ませたい方はGAMEBANK-web.comのダンパーを必要なハードだけ購入する、PS1だけを遊びたい!って人はDVDリーダーがあればなんとかなります。

・PC

データを管理するのに必要となります。無くても頑張れば使えますが、有ったほうが間違いなく便利でしょう。ゲーミングUMPCとか持っていたら一石二鳥かもしれませんね。高いですが・・・。

AYANEO 2021 PROのレビューはこちら

・MicroSD

ゲームイメージ用、もしくはカスタムファームウェアを別のMicroSDへ導入する際に必要となります。

・MicroSDリーダー

MicroSDをPCで読み込むために必要となります。

多様な使い方が可能

▲初期導入されているRetroidランチャーでエミュレータマシンのように使ったり、

▲各自でアプリを細かく設定して、自分好みのマシンに仕上げることも可能です。私はAndroid専用のゲーム含め色々な使い方をしたいと思っているので、ATV Launcherを導入して使っています。

またAndroid11外部ストレージを認識できないといった問題が起きていましたが、デフォルトで搭載されているアプリにはそのような仕様は改善されていて、問題なく読み込むことが可能でした。

またAndroidはシステム上どうしてもボタン入力の遅延が起きてしまう点にも注意。格ゲーやアクションゲームを遊ぶ方には気になるかも知れませんが、私はRPGやノベルが中心なので個人的には特に気になりません。

GC・PS2以上は追求できる人向け

▲性能的にはゲームキューブ設定・ゲームタイトル次第で遊ぶことができる動き。快適に遊べるとは言えないので、解像度を落とすなりして遊べる設定を追求できる人向けです。

PS2も同様。シーンによっては処理落ち、シーンによっては快適といった具合。

感想:他の中華ゲーム機とは一線を画す完成度では?

本体の薄さによるスマートさや携帯性の高さ液晶の綺麗さドームスイッチボタンの使いやすさなど、そこまで高くないCPU性能であっても総合的に見ると非常に良くまとまっていて、他の中華ゲーム機とは一線を画す完成度では?と感じました。

性能の高さを求めるならOdinGPDXPあたりを選択するのが良さそうですが、それらの端末やゲーミングUMPCよりも、小さい分の魅力が詰まっていると感じます。

不満点があるとするとスタートボタン・セレクトボタンの位置ですが、ハードによってはL3・R3に割り当てて特に問題なく使ってます。良いガジェットだぜ。

ヨシダ

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