コントローラーを専門に販売しているメーカー、GameSirさんから新しくスマホ一体型コントローラーが出ました。その名もG8 Galileo。
これがどんなものなのかと簡単に説明すると、スマホを挟み込むことでなんかこう、PSPortalを想起させるようなビジュアルのゲーム機に大変身できるコントローラーです。
とか言うてな・・・どうせ過去に販売されたモノの形が変わっただけでしょ?と思っていたんですが、思いの外よく練られていてかなり新鮮で、こりゃ絶対刺さる人には刺さるぜ・・・と納得のアイテムです。
販売ストア
今回はAliExpress経由でGameSir(メーカー)からの提供となります。
金額はおおよそ11000円~12000円程度で、同様の仕様のコントローラーBackbone OneやRazer Kishi V2と比べると割安です。
動画版
スペック&主な特徴
GameSir G8 Galileoとは
このコントローラーは主にコントローラーを販売するメーカーGameSirによるスマートフォン用のコントローラーで、スマートフォンを挟み込む仕様、そして有線接続なのが特徴です。
USB Type-C接続で幅広いAndroidスマホもしくはiPhone15シリーズに対応していて、基本的にはコントローラー対応しているゲームやPC、クラウドゲームをストリーミングプレイするのを目的としたコントローラーです。
これまでのスマホ一体型コントローラーよりも、かなり一般的な外部コントローラーライクなつくりになっているのが大きな特徴です。他にもパススルー充電対応やイヤホンジャックの搭載、フェイスプレート交換可能な点などがかなりユニークな仕様となっています。
開封&内容物
では早速開封していきます。
箱はこちら。メタリックな印刷を使うなどしていて気合が入った、硬めでしっかりとした箱です。
内容物はこちら。説明書類、いつものステッカー、いつものなんか適合証明書、交換用のスティックと本体です。説明書は日本語での記載もあり。
本体外観
質感は素地のプラスチック。サラサラとした感触で、質感は価格相応、もしくはそれ以上で結構良いです。伸縮部分がブリッジ型になっているRazerKishiなどと比べ、がっちりと堅牢感があり、その分重量も大きいです。
ボタンレイアウトは右側にXBOX配置のABXYボタン、メニューボタン、アナログスティック、接続状況インジケータ兼ホームボタン
左側にはアナログスティック、ビューボタン、十字キー、キャプチャボタン、モードインジケータ兼Mボタンです。
Razer Kishi V2と並べたのがこちら。やはりKishi V2はかなりの軽量、そしてコンパクト、伸縮部分もブリッジ型の細い形状になっているので体積の小ささを感じるというか。
GameSir X2 Bluetoothと並べたのがこちらです。基本的な質感や作りは同等ですが、ボリューム感はかなり大きく異なります。
背面にはグリップを良くするためのつぶつぶテクスチャ加工あり。そして割当可能なバックボタンR4、L4があります。
上側面にはLB、LT、RB、RTがあり、下側面にはUSB-C、イヤホンジャックがあります。
グリップはかなりゆったり大きくなっていて、いわゆる一般的なコントローラーのようなサイズ感。
Androidスマホ「Redmagic 8S Pro」を装着した姿がこちらです。縦幅はスマホのディスプレイとちょうどよく、一体感があります。これまで見たこと無いユニークなビジュアルになりましたが、これはこれで有りな気がしますね。
背面もこのように、意外と伸縮の可動域が少ないのでコントローラー勝ちのビジュアルになっています。
側面から見たのがこちら。端末との相性はもちろんあると思いますが見事にカメラ部分を避けています。また、結構余裕があるので試しにケースを付けて試してみたところ、普通にフィットしました。これはでかいかもしれない。
ただ、やはり厚めのケースだと厳しいと思うので、あくまで薄めのTPUケースのようなモノだといけそうです。もちろん端末によって変わるとは思いますけど。
Zenfoneを装着するとコントローラー部分の大きさが際立ちます。あと背面の支えが見えてきちゃうのがちょっと気になりますね。ちなみにこちらもケース付きで装着可能でした。強い。
操作感
手の馴染み方がすんごいです。もちろんゆったりとしたいわゆるコントローラーグリップの形状だから・・・というのは大いにありますが、手に持った際の隙間の無さが非常に良く出来ていて、コントローラーとして普通に素晴らしいと感じました。
グリップ背面のつぶつぶテクスチャも程よく良い感じですし、バックボタンの位置もちょうどよく中指が当たる位置に来ています。
それでいてそのコントローラーの間にはスマホのディスプレイがあるもんですから、かなり新鮮な感覚です。
しかしその分結構重いのが難点かもしれません。コントローラー本体だけで250グラムあるので、スマホと合わせると大体450グラム~500グラムくらいになります。コントローラー的なグリップなので重さは感じにくいですが、長時間使っていると疲れてきそうです。
ABXYボタンも、この製品発表時にな~んだ、メンブレンか・・・と多少がっかりしていたんですが、実際に触ってみるとめちゃくちゃ良いです。ツルッとしたボタンで反発力も良く、軽く押せるけどしっかりと押した感触もある。XBOXコントローラーのような感触に近いですね。
ボタンサイズもKishi V2やJoy-Conなどと比べると若干大きめ。
アナログスティックも素晴らしい。しっかりとした大きさ、そして高さの有るスティックでXBOXコントローラーと同等のサイズ感。そして倒してぐるぐると回した際の滑らかさがかなり大きく、気持ち良いです。
スティック部分が金属になっていて滑らかさを出しているコントローラーは多くありますが、本コントローラーは普通にプラスチック。とても良い。しかもホールセンサーなので耐久性的にも安心。
十字キーはドームスイッチのプチプチとした押し心地、入力が分かりやすい上、軽い力で押せて、しっかりと軸感もありシーソー可能、とても良い。
メニューボタンやファンクションキー類はすべてドームスイッチのプチプチ感触。
配置もかなり良い感じで、左アナログスティック&ABXYをメインで使う為のとても快適なバランスになってますし、それぞれのボタンが干渉することもなく操作できます。
スティックとボタンが縦に配置されているのでそこの窮屈さは多少ありますが、ずらして配置となるとこれよりも更に大きなサイズになると思うので、非常にバランスが取れているのでは、と思います。
ショルダーボタンLBRBは低めのカチカチとした音がするタクトスイッチ系、LTRTはストロークの長いトリガーボタン。滑り止めのテクスチャがついている点や、この独特な形状はXBOXコントローラーライクで良いです。
ボタン類に関しては正直極まっている感じがします。本当に何も文句も無いです。ケチのつけようが無い完成度。
使用感
装着・対応機種について
対応機種は
・長さ4.33インチ~7.28インチ(110~185mm)のほとんどのAndroid 8.0以上のスマートフォン
・iPhone 15シリーズ
となっています。試しに8インチタブレットに装着してみようと思いましたが、長さが200mmくらいあったので装着不可能でした。
装着は簡単、このUSB Type-C端子に接続して押し付けて引き伸ばすだけ。逆でも可能ですが、本コントローラーは端子部分がこのようにぐにゃぐにゃ動くので端子を傷めにくくて良さそうです。
そして有線コントローラーなのでペアリングも不要、装着するだけで使えるのが有線タイプの一体型コントローラーの良いところです。
Redmagic 8S Proをケース付きで装着できたので、かなりの厚みにも対応してそうです。ちなみにケース付きの厚みを測ってみたところ11.4mmでした。参考まで。
専用アプリあり
GameSirコントローラーに対応した専用アプリがあり、ファームウェアアップデート、キーレイアウトの変更、アナログスティックのデッドゾーン設定などが可能です。
またこちらを経由してゲームを起動することでタッチパネルへのボタン割り当ても可能で、原神などの有名ゲームでは最初からプロファイルが割り当てられていて、起動するだけでそのまま快適に遊ぶことができました。
装着したままでもバッテリードレインされない
このような有線接続のコントローラーには大体USB-C端子が付いていて、装着した状態で充電できます。もちろん速度としては早くないですが、今回良いと感じたポイントは装着しっぱなしでもバッテリーが減らないんですよね。
大体この手のコントローラーは、接続時にコントローラー側に給電し続けてしまうので、使っていない状態でもスマホ本体のバッテリーは減っていきます。
しかし本コントローラーは10分操作しないで放置しておくとコントローラーのインジケータが消え、スタンバイモードになります。つまり接続が切れる仕様になっているようで、装着しっぱなしでもバッテリーの減りは通常通りでした。地味な点なんですけど気にかけている人も多いと思うのでナイス仕様だと感心しました。
ちなみにホームボタンを5秒間長押しすることでスタンバイモードへと移行できます。
ボタン設定等
バックボタンへの割当
・インジケータが点滅するまで M+L4/R4 を長押し
・割り当てたいボタンを押す
・インジケータが通常になれば完了
・解除は再度インジケータが点滅するまで M+L4/R4 を長押し
・L4/R4を押す
・インジケータが通常になれば完了
ヘアトリガーを有効
M+LT/RT 2秒長押しでヘアトリガーが有効になり、軽く押しただけでもボタンを押したことになります。トリガーボタンの強弱が要らないのであればオンにしておいたほうが使いやすそうです。
連射機能
M+A/B/X/Y/LB/LT/RB/RTボタン で連射機能がオンになり、押し続けると連射されます。再度行うことで解除、Mボタンをダブルクリックですべて初期化。
AB入れ替え
M+Aボタンを三秒間長押しでAとB、XとYを入れ替えて、スイッチ配列にできます。
音量増減
ホーム+十字キー上下でスマホスピーカー音量の上下が可能です。地味に便利
モード切替
ビューボタン+メニューボタンを2秒間長押しで、モード切替が可能。白はPSモード、緑がAndroidモード、青がG-Touchモード。
通常がAndroidモード、PSモードはiPhone15で使用する際もしくはPSリモートプレイなどをする際のモードで、G-Touchモードはタッチパネルをコントローラーに割り当てる際のモード。
フェイスプレート・サムスティック交換
フェイスプレートは磁石で張り付いているだけなので、簡単に取り外せます。そして取り外したあと、スティックを交換して自分好みのスティックで楽しむことが可能です。
付属のスティックは高めのスティック、そしてゲームキューブコントローラーライクな二種類となっていて、バリエーションは多くないですが今後追加されると遊び方に幅が広がりそうですね。
あと早く交換用のフェイスプレート欲しい。
感想
私はなるべく小さくコンパクトなものが好きなので、趣味嗜好に刺さる感覚は無いですが、モノとしてはかなり良いと思いました。
隙間なく手のひらにフィットするグリップと全く文句無しで完成度の高いボタン類、そしてそもそもコントローラーの間にスマホがあるような不思議で新鮮な感覚、価格としてもこのクオリティ、カスタマイズ性の高さなどを考慮すると妥当どころか安いとすら感じます。
欲を言うと、どうせならタブレットも挟めるくらいの幅が欲しかったと思いました。しっかり握れるコントローラーだからこそ8インチタブとかを挟んで、あのPSPortalのように遊べたら・・・なんて。
Razer Kishi V2とか、GameSir X2とか、小さくて窮屈なんだよな・・・って人には刺さると思います。このゆったりリッチ感は本当に唯一無二。