12インチのタブレットって使ったことありますか?
一般的にタブレットの画面サイズは大体10インチで、小さいものが好きなら8インチくらい、もう少し大きい方が良ければ11インチくらいとなるんですが、12インチ。
小さいもの好きな私は8インチを普段使っていて、レビュー依頼が来た時12インチかぁ、まぁ大きすぎるだろうなぁと思っていたんですが、
実際に手にした時は本当に大き過ぎて笑っちゃいました。しかし使い始めるとあれぇなんかこれかなりイイぞ・・・ってなって、現在はかなり気に入っています。これまで触ってきた格安Androidタブレットの中でもダントツでオススメ。
販売ストア
販売開始はAliExpressで、クーポンをうまく適用できればで173USDとのこと。つまりはまぁ日本円記事執筆時点でのレートは2.6万円程度ですね。この価格帯であれば十分安い格安タブレットの部類かと。
動画版
スペック&主な特徴
Blackview Tab 18とは
Blackview Tab 18は中国のメーカーBlackview社が発売したAndroidタブレットです。
このデバイスは、12インチの大型ディスプレイを特徴としており、2.4K(2000×1200ドット)の高解像度で視聴体験を向上させる設計になっています。画面比率は86.8%と広く、「Widevine L1」に対応しており、Netflixなどの動画配信サービスをフルHDでストリーミング再生することができます。
チップセットはHelio G99チップを搭載しており、ミドルレンジクラスの性能。メモリは最大24GBまで対応しており、内蔵ストレージは256GB、1TBまでのMicroSDカードをサポートしています。
バッテリーは8800mAhで33Wの急速充電対応、他にも専用の筆圧感知スタイラスペンが使えたり、PCモード、画面分割機能、指紋認証などが対応しています。カラーはグリーンとブルーとグレーの三色。
ざっくりと言うとこうなんですが、そもそも2.4K・・・?横の解像度は2000だから2Kなのでは・・・?とか、RAM最大24GB?実際12GBでストレージに拡張可能なだけなので12GBと書いたほうがいいのでは・・・?とか中国メーカー独自の誇張表現が満載ではありますが、
そんな誇張をしなくてもこのタブレットはかなり魅力的です。
Blackview Tab 18のスペック
項目 | Blackview Tab 18 |
---|---|
システム | Android OS, DokeOS_P 4.0 (PCモード2.0サポート) |
ディスプレイ | 12インチ 2.4K液晶ディスプレイ |
解像度 | 2000×1200ドット (FHD+) |
CPU | MediaTek Helio G99, 6nm製造プロセス |
RAM | 最大24GB |
ストレージ | 256GB, MicroSDカードで最大1TBまで拡張可能 |
バッテリー | 8800mAh, 33W急速充電対応 |
インターフェース | USB Type-Cポート、指紋センサー内蔵電源ボタン |
サイズ | 277 x 172 x 8.8 mm(実測値) |
重量 | 629g(実測値、ガラスフィルム込み) |
色 | グリーン、ブルー、グレー |
材質 | 記載なし |
開封&内容物
では早速開封していきます。今回はメーカーによる提供です。
▲箱はこちら。カラーで端末が前面にプリントされた箱、Blackviewのシルバーの印字がゴージャスです。上に24RAMと書かれたシールが貼ってあります。ストレージにRAMを12GB拡張して最大24GBとのこと。
▲内容物はこちら。ケース付き本体、有線イヤホン、USB-C to USB-C、電源、SIMピン、説明書、あとガラス保護フィルムです。
久しぶりに有線イヤホン付きの端末ですね。ちなみにイヤホンジャックは無いので、USB-C端子のイヤホンとなっています。
本体外観
超デカい
▲そもそも箱の時点で超でかいんですが、手にとって見てデカすぎ!?ってなりました。11インチタブレットですらかなり大きく感じましたが、1インチ違うだけでかなり印象が変わるというか、とにかく大きい。
ここまで大きいとかなり新鮮です。小さいモニターとかではなく、もうノートPCかな?くらいのサイズ感。
質感は良い
▲質感は金属パネルなのか、金属パネル風なのかわかりませんが(冷たくないので多分プラスチック)、上品な光沢感、サラサラとした触り心地で指紋も付きにくく良いです。
カメラはレンズ部分とフラッシュを覆うように楕円形のガラスが付いていて、小さくまとまっていて良いですね。AI Cameraの表記は箱に印字されたものによるとArcSoft社のものとのこと
▲ベゼルは8mm~8.5mm程度で、かなり薄いです。iPadが約9mmらしいので、この12インチのサイズでこのベゼルの薄さとなるとかなり薄く見えます。
▲もちろんインカメラ、照度センサーもあります。くっきりと凹んでいるように見えるのは、上から付属のガラス保護フィルムを貼ったからです。
ちなみに画面が大きくなればなるほど保護フィルムは高くなるので、付属してくるのは良いですね。ちなみに個人的にはガラスではない反射防止フィルムの方が好きです。
商品画像・・・損してない?
▲背面にはBlackviewのロゴ、下側にはHarmanの文字など、そしてもう剥がしてしまっていますがIMEI番号やら技適マークやらが書かれたシールが貼ってありました。
ちなみにこちらグレーかと思って触っていましたが、どうやらブルーだったようです。写真で見るのよりかなり上品な色味で損してませんかね?
▲横持ちをした上での上下左右として解説していきます。
上側面には左から電源ボタン兼指紋認証センサー、音量ボタン、右側にSIM/MicroSDスロット、
下側面には何もなし
▲左側面にはスピーカーが2つ、右側にもスピーカーが2つで中央にUSB-Cがあります。
イヤホンジャックは無しなので有線イヤホンを使いたい場合はUSB-Cの変換アダプタ、もしくは付属のイヤホン、もしくはBluetoothを使う必要があります。
8インチとサイズ比較
▲8インチのKindle Fire HD8Plusと比較するとこんな感じ。冗談抜きで2倍位の寸法差を感じます。
画面・スピーカー
画面
▲とにかくこの端末は画面がデカくて良いです。解像度は2000×1200と、この12インチというサイズにしてはちょっと少ないかな?と思いましたが、実際に使ってみると全くそんなことはありません。十分な綺麗さです。
確かに顔を近付けてよく見てみるとピクセル感がありますが、そもそもこのサイズのディスプレイで顔を近付けて良く見たいことがありません。
これまでの10インチ以下くらいのサイズのタブレットであれば、あくまで手元で大画面といった使い方になっていましたが、12インチはテーブルに置いてちょっと離れた位置に置いていても良く見えます。
そういった意味で十分というか、動画を流すにしてもなにか調べ事をするにしてもこれまでとはまったく違う使い方になるんですよね。かなり予想外でした。
ちなみにアスペクト比的には16:9ではなく、16:10に近い比率で、正確に言うと5:3です。なので16:9の動画などを視聴した際には上下に黒帯ができますが、まぁそれでも元々大画面なので特に気になりません。
スピーカー
そしてスピーカーもかなり良い。格安タブレットでここまで良い音質で聴けるのかと驚きました。低音はそこまで強くないものの、全体的にバランスの良い音で、なにより広がりがあるんですよね。
個人的には十分過ぎる音で、普通にSpotifyで音楽流したりして使っていることも多いです。
この大画面タブレットであれば映画からアニメから動画視聴もかなり捗るので、しっかりと良いスピーカーを搭載してくれたのはかなり好印象だと思いました。
使用感
とにかくデカくて良いけどデカくてきつい
▲何度も言うように、この特大なディスプレイは本当に新鮮で良いです。PCのサブディスプレイにはなりませんが、隣に置いて軽い調べ物を並列にやったり、連絡を取ったり、動画を流したりと、どこかに置いて使う分にはかなり重宝すると思います。
しかしとにかく大きいので、ちょっと場所を移動させるだけでもストレスに感じる程度に大きく、重いです。本体のみの重量で言うとガラスフィルム込みで630g程度なのでその時点でも結構重いんですが、特に付属のケースを付けるとなんと930g。約1kgです。重い。
私は8インチのタブレットですら持ち運ぶのに渋る人間なので、正直今のところ持ち運ぶ気にはなっていません。
ですがまぁ、iPad Pro 12.9インチも680gなので、このサイズになってくると仕方ないのだろうと納得しています。
指紋認証対応
なんと価格帯的には格安タブなのにも関わらず、本端末は指紋認証センサーが搭載されています。認証速度も普通に早く、即起動即スリープできるのでやはり指紋認証って良いな・・・と再度確認しました。使い勝手がワンランク上がる感じ。
持ち運ぶ場合には勿論便利かもしれませんが、持ち運ばない場合であっても電源ボタンの所に指を触れるだけで起動できるので、かなりスムーズなんですよね。
ちなみに顔認証にも対応しているので、合わせて使うのもOK。
Widevine L1 & Netflix対応
そしてこれです。Widevine L1 対応そしてNetflixフルHD再生対応。最近はWidevineはL1だけどNetflixだけ対応してないよって端末が多かった中、普通に再生できます。
AnTuTuベンチマーク
この端末のチップセットはよく見るMediaTek Helio G99で、
AnTuTuベンチマークを測ってみると
総合スコア:393078
CPU:124534
GPU:64592
となりました。RAMも地味に12GBあるので十分だと思いますし、何より更に12GB増やして24GBにできます。やってみましたが、スコアも変わりませんし違いは特に感じません。増設するメリットはほぼ無いらしいので、何というか・・・。
▲まぁそれはさておき、G99はそこそこのパワフルさで動画鑑賞やブラウジングでストレスを感じることはほぼほぼありませんし、ゲームも勿論T618等よりも動きます。
原神も普通に遊べます。が、最高画質設定は厳しいですし、原神に限らずではありますが画面が大きすぎて解像度的にも耐えられないかな、と思います。
あくまで普段遣いとして使うのであれば、十分良い性能だと感じました。
バッテリー持ちの良さ
PC Markでバッテリー持続時間を測ってみるとなんと18時間40分。なんでそんなに持つのってレベルですし、使っていて体感としてそんなに持つ気はしません。どういうことなのか分かりません。
ですがまぁ、動画再生しまくっても1日は余裕で持つくらいの持ちはありますし、33Wの急速充電対応なので充電するのも早いです。快適。
独自のメニュー機能
この端末はDokeOSという独自OSを搭載していて、独自機能がちょいちょい搭載されています。
今や定番になったゲームモードが搭載されていたり、起動したアプリをタブ表示できるPCモードが搭載されていたり、
個人的にちょっと気になったのが画面下部に表示されるアプリ一覧ですね。どうやらタスクバーという名称で、一部のアプリにアクセスしやすくなる機能らしい。長押しして画面分割状態で表示することができたり、この大画面ならではの機能だなと思いました。
あと筆圧感知のペンも対応しているらしいですね。試してみたい。
画面分割機能
▲この大画面を活かして画面分割で左右に表示したゲームを同時にプレイなんて技も可能です。こんなことする必要あるか?とは思いますが、ソシャゲユーザーであれば同時並行にゲームをプレイすることもあると思うので、それが一つの端末でできるのはそこそこ良いのでは、と思います。
勿論PCモードにしてフローティングで使うのも可能です。
▲ゲームで遊ぶのも、流石に600g超えの大きなタブレットをタッチパネルコントローラーで遊ぶのは厳しく感じますが、コントローラーを別途接続してAndroid用ゲームなりレトロゲームなりを遊ぶのもこれはこれで結構ありかなと感じます。
ノートPC並の大画面でありながら、即スリープ解除して遊び始めることができるのがAndroidの良いところなので、一々テレビやモニターに画面出力して・・・とかが無く、モニターがそのままゲーム機になるような快適さがありますね。
感想
スピーカー良し、指紋認証快適、CPUスペックも普段遣いに余裕があって良し、そして12インチとかなりデカい画面。この抑え方は正直わかってるなって思います。
必要な要素+αでスペックを抑えていて、メディアタブレットとして快適かつ上質に楽しめる要素がしっかり全部揃っているような、素晴らしいタブレットだと思いました。
もちろんそんなデカい画面要らないし、重くて大きくて邪魔・・・って人も居るかも知れませんし、むしろ私もそっち寄りの人間でしたが負けました。
まぁとはいえ、8インチくらいのタブレットの良さも、10インチくらいのタブレットの良さも有り、最終的には人それぞれのほしいサイズ感が有ると思うので、価格も含め検討してみるのが良いかと。
個人的には、10インチくらいの動画視聴用タブレットほしいな~くらいであれば12インチのこのタブレットいっちゃったほうが良いんじゃないか、くらいに気に入っています。おすすめ。