AYANEOシリーズによる最新ハード、
今回はなんとゲームボーイ風の縦型ハード。
いわゆるAnalogue Pocketライクな雰囲気のAndroid版!といった感じで、
性能も価格も結構高めなので、ちょっと買えないな・・・と思っていたところ、ハイビームさんが貸してくれるとのことで簡単にSNSで紹介するか・・・と思っていたんですが、
あまりにも変態ハードすぎて大興奮、その勢いのまま・・・今レビューを作成しております
販売ストア
Indiegogo:https://www.indiegogo.com/projects/ayaneo-pocket-dmg-snapdragon-g3x-gen-2-handheld#
AYANEO 日本公式サイト:https://www.aya-neo.jp/ayaneo-remake
販売はIndiegogoにてIndemandで注文可能?で、おそらくまもなく国内販売が開始される模様です。IGGのEarly Birdでは339ドル、一般販売価格は449ドル。国内販売価格は聞いておりません。
動画版
スペック&主な特徴
AYANEO Pocket DMGとは
AYANEO Pocket DMGはAndroidOSを搭載した携帯ゲーム機で、AYANEO Pocketシリーズの一つとなっています。DMGと名前にあるように、初代ゲームボーイを意識したデザインが最大の特徴。
3.92インチ(解像度1240×1080)の超高解像度ディスプレイ、なんと419PPI。液晶ではなく有機ELで、450nitsで明るさもしっかり。
チップセットはSnapdragon G3x Gen 2とゲーミングデバイス用に開発されたものでAYANEO Pocket Sと同じものです。バッテリーは6000mAhと大容量、ステレオスピーカー。
メモリ・ストレージは8GB・128GB、12GB・256GB、16GB・512GB、16GB・1TBとバリエーションがあります。MicroSDにも対応。Android 13。
カラーはホワイト、ブラック、グレー。
開封&内容物
では早速開封していきます。今回は国内正式代理店ハイビームさんにデモ機をお借りしてのレビューとなるので、製品版とは仕様が異なる可能性がありますがご了承ください。
箱はこちら。箱にスリーブが包まれていて、相変わらずパッケージからこだわりを感じて良いです。
内容物はこちら。USB-Cケーブル、説明書類、交換用のショルダーボタン、本体です。
本体外観
今回お借りしたモデルは初代ゲームボーイオマージュなレトログレー。
ボディがくすみグレーでABボタンがエンジ色、ディスプレイのベゼル部分は濃いめのグレーと、初代ゲームボーイを踏襲したカラーリングになっています。通常カラーはホワイト・ブラックの二種類で、いわゆるAnalogue Pocketを意識したカラーリングでしょうか。
サイズ感や質感は想定通りですがAnalogue Pocketと同じようなバランスなのでディスプレイ部分に大きく目が入ってしまいます。ディスプレイはシェルと完全にツライチ、ラミネーションディスプレイ。ベゼルレスとはいきませんが画面占有率が高く、非常に良いバランスに感じます。
シェルの質感はサラッとしていて素地感のある触り心地で、若干空洞感を感じるつくりなので、正直もう一声クオリティアップしてほしいと思いますが、縦型形状故なところとも感じるのでなんとも言えないところ。
というか質感もかなりAnalogue Pocket(プラスチックモデル)に似ているように感じます。相当意識していることは間違いないでしょう。シェル形状やスピーカーの位置などかなり似ていますからね。
ボタンレイアウトは右側にABXYボタン、左側に十字キー、右下にスタートセレクト、更にその下にAYANEOボタン、左下にアナログスティックとタッチパッド。後述しますがこのタッチパッド仕様がかなりエッジが効いていて、テンションあがります。
背面にはファンの吸気口、ショルダーボタンがR1R2L1L2と並んでいます。ショルダーボタンの一体感あるデザインは超美しいと感じます。これまでのAYANEO製品の有機的なデザインを踏襲しながら、操作性とデザイン性を両立させた、縦型ショルダーボタンにおいて正解のようなデザインだと感じます。一番好き。あと交換用のシルバーなショルダーボタンに交換できるのもこだわりを感じて良いですね。
でも珍しくしっかりネジ穴が露出している点はちょっと気になりますね。
上側面にはファンの排気口、下側面にはUSB-Cとインジケーターがあります。
左側面にはスピーカー、LC、…ボタン、ボリュームダイヤル、ターボキー(モード切り替えスイッチ)
右側面にはスピーカー、RC、=ボタン、電源ボタン兼指紋センサー、MicroSDスロット。
厚みや寸法もほぼAnalogue Pocket、手に持った感覚としても同等です。アナザーアナポケって感じです。
カラーはかなり初代ゲームボーイに近いです。
操作感
フラットなデザインでありながらも厚みがあるのでしっかり握れる感触、そして重量は278グラムでちょうど良いと感じます。程よく角が丸められ、フロント側も面取りされていて、手に刺さる感じがありません。
全体的にAnalogue Pocketよりも僅かに丸みを帯びていて、角が手に刺さる感じがありません。
ボタンは全体的に軽めで、良く言えば指が疲れにくい、悪く言えばちょっとチープに感じるといった感触です。ABXYはかなり丸め、文字は彫り込まれていて、ABがサラッと、XYがツルッとしたデザイン。軽いラバーの感触、静音性はそこそこ高め、遊び少なめ、戻りも問題ありません。個人的には固めの方が好みですが、チープなラバー特有のふにゃふにゃ感では無いので、気にはなりません。
スタートセレクト、AYANEOボタンはラバーの感触がちょっと大きめのタクトスイッチ。側面のRCなどはカチカチのタクトスイッチ。
十字キーも同等のラバーの感触で、シーソー可能、サイズはAnalogue Pocketよりも若干大きめ。入力はちょうど良いように感じますが、ほぼアナログスティックで操作しちゃうガバなのであまり参考にしないでください。
アナログスティックは大きさ自体はSwitchのジョイコンくらいですが、倒れ角度は大きめで、最近流行?のタイプにかなり似ている感触です。
そしてなんとアナログスティックの隣のこの謎の部分はタッチパッドになっていて、タッチで操作が可能。感触としては所謂ノートPCとかのタッチパッド、SteamDeckのような感じです。実際右側で操作する場合は視点操作なことが多いので、スマホゲームなどによってはむしろアナログスティックでの操作よりも快適な場合すらありそうです。
いやぁこれに関しては知らずに使ったのでかなり驚きました。なんかここクリックできるな?まさかね、まさかタッチパッドになってるなんて・・・タッチパッドじゃん!!!みたいな。
ショルダーボタンは静音性高めのポコポコとした感触のタクトスイッチ。角度が付いているのでL1L2の押し分けもできるようになっていますしガッツリ主張が無いながらもそこそこ快適に押せるようになっています。ちなみにL2R2と一体型になっていますが、もちろん同時押しできます。テーブルに置いた際にたまに押されてしまう感じはありますが、些細な問題といったくらいに感じます。
画面・スピーカー
画面
正直画面だけでも元取れる感じがします。解像度1240×1080で419PPIのディスプレイはドットを感じさせないくらいの高解像度、どんなスマホ用ゲームを遊んでも、読める読めないは別として文字は潰れませんし、レトロゲームをエミュで遊んでもどんなハードでもピクセルが崩れない。素晴らしいです。
ほぼ正方形のディスプレイで、ここまで高解像度のハードって他にないのでそれだけでも価値がありますね。
ラミネートディスプレイの位置もかなり近いような見え方。ガラスの厚みの関係でしょうか。
明るさもかなり明るく、屋外でもプレイできるくらいの輝度がありますし、有機ELなのでコントラストもバッチバチ。たまんねえ〜っす。
画面も約4インチ、結構小さいかなと思っていましたが、タッチパネル操作もギリ快適なサイズ感で良いと感じます。
スピーカー
スピーカーもAYANEO製品史上最高に良いんじゃないでしょうか。低音から高音までバランスよく、クリアで透き通った良い音質だと感じますし、何より画面の左右についてるステレオスピーカーなのでバッキバキのステレオ感を味わえます。気持ちいいです。ボリュームボタンではなくダイヤル式なのも直感的かつ快適に調整できてテンションが上がります。
音量は最大音量でも平気に楽しめるボリュームって感じで、もっと大きく出せて良いとは思います。が、まぁ不満点として言えばそれくらいでしょうか。
使用感
指紋センサーあり
指紋センサーに触れるだけでスリープ解除されます。所謂Androidスマホと同じ仕様で快適です。
メニュー画面
メニューランチャーはAYA Homeという独自のものが初期搭載されています。Switchのように横並びでアプリを並べられて、下に行くことでアプリ一覧を見れるシンプルなデザイン。コントローラー対応しているので使いやすいです。
気に入らなければ、もちろん通常のAndroid用ホームランチャーアプリを使うことも可能です。
Android用のAYA Spaceというアプリもプリインストールされています。こちらは設定することでいわゆるエミュ機のように使えるフロントエンドアプリです。が、Pegasusフロントエンドの設定、もしくはEmulation Stationの設定を持ってきたりしなければならないので多少手間が多く、初心者向けではないと感じます。
タッチパネル割当て可能
AYAボタンを押すことで、横から簡易メニュー画面のようなものが現れ、パフォーマンスやファンの設定、コントローラ設定、明るさなどなど、さまざまな設定をすることができて便利です。
コントローラー対応していないAndroid版原神のようなアプリでもコントローラーで遊べるように、タッチパネル操作をコントローラーに割り当てる機能が搭載されていますが、それの設定もここでできます。
AYANEO Pocketシリーズ共通の仕様ですね。よく使うのは画面明るさ、スクショ、パフォーマンスモードの変更くらいでしょうか。
ベンチマーク
AnTuTuベンチマークV10は
総合スコア 1577379
CPU 376852
GPU 601830
となりました。
総合が約150万点くらい、CPUが40万点くらい、GPUが60万点くらい。
縦型、ゲームボーイライクなハードとしては十分に十分すぎる、むしろオーバースペックくらいの性能感です。ゼンゼロなどのスマホ用ゲームも普通に60fpsでプレイできますし、エミュレータも大体のゲームは動かせると考えて良いでしょう。
ちなみにスコアは全てパフォーマンスMaxモードのスコアです。
動作検証
※ちなみにお借りして1日でレビューを書いているので深く検証はできていません
ゼンゼロもコントローラー対応で問題なく遊べます。画面が小さく、UI周りの小ささがつらいですが解像度が高いので文字が潰れることはありません。この点に関してはロマンですね。
しかしまぁ、Android用のゲームを遊ぶ上では案外右側タッチパッドは優れた操作感だと感じますし、ゲームによってはこのサイズのディスプレイでも問題なく遊べるように感じます。
エミュレータで遊ぶとなるとゲームボーイはもちろん最高、Analogue Pocketよりもでかい画面に高い解像度でキマりまくりますし、性能的にもPS2やGCなど、ヘヴィなハードを遊べるくらいのパワーはあります。
アスペクト比が特殊なので最適かと聞かれると微妙ですが、ゲームボーイっぽいハードで動かす楽しさは強く感じます。
感想
あぁ〜〜〜〜〜欲しくなっちゃった〜〜〜〜〜〜〜
か・・・買うかぁ・・・ってなってます。
発表当初は、AYANEOがゲームボーイ風のハード出すんだ、ええやん、え?チップセットオーバースペックすぎん?普通にPocket Microと同じくG99でもっと安くしてくれた方が良くない?くらいに思っていたんですが、実際に触ってみると不思議と納得してしまう説得力があります。
このハードを触っていると、需要や予算などを度外視して、スーパーハイエンドゲームボーイをという超ニッチハードを作りたかったから作った!みたいな強い意志を感じました。何なら、AYANEO Pocket Sを開発したのも、ハイエンドチップを搭載したゲームボーイを作るため布石だったのでは?と勘繰ってしまうレベル。
正直遊びやすさ、快適性を考えると、このハードに高い値段を出すのはあまりにもニッチすぎると感じますが、そのニッチさにこそ本質があります。痺れる。ガジェットはこうでなくっちゃと思い知らされました。