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エミュレータ機

【レビュー】縦型ハードの新しい刺客『AMPOWN XU10』

エミュレータ機

今回は謎のXU10という縦型エミュレータ機をレビューしていきます。

こちらは過去に販売されたAnbernic RG353Vと似たようなビジュアルのゲーム機で、ボタンレイアウトがちょっと違うくらいのハード。それに加えてRK3326『S』というあまり聞かないCPUを搭載しています。

情報がほとんど無いのでモノは試しにということで入手してみました。

販売ストア

提供:Banggood

商品ページ:

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動画版

スペック&主な特徴

AMPOWN XU10とは

AMPOWN XU10は、ゲームボーイライクな縦型ゲーム機で、いわゆるエミュレータ機と呼ばれている端末です。縦型なのにデュアルアナログスティックが搭載されているのが特徴。

ディスプレイは3.5インチのVGA、CPUはRK3326Sを搭載していて、レトロゲームを遊ぶのに最適なゲーム機となっています。

ほとんど過去に発売したAnbernic RG353Vと同じビジュアルで、より安価なモデルとなっています。

カラーはパープル、ホワイト、グレーの三色展開。

Powkiddyでも同じモデルが出ていて、POWKIDDY Magicx XU10というモデル名です。どういうことなのかは分かりません。

項目POWKIDDY Magicx XU10
システムLINUX
対応ゲームPSP、N64、NDS、SSゲームをHDでプレイ
ディスプレイ3.5インチ IPS、解像度640×480
CPURK3326S クアッドコア 64ビット Cortex-A35、1.6GHz
RAMDDR4 1GB、周波数2666MHz
ストレージMicroSDスロット2つ
バッテリー3000mAh
インターフェースUSB-C2つ、イヤホンジャック
サイズ不明(製品情報に記載なし)
重量不明(製品情報に記載なし)

開封&内容物

では早速開封していきます。今回はBanggoodさんによる提供です。

箱はこちら。商品画像の線画が印刷されたシンプルな箱です。左上にはAMPOWNロゴ、右上にXU10Modelとの記載があります。

内容物はこちら。本体、USB-C、説明書、保護フィルム、クリーナー。

本体外観

光沢感があるように見えますがシェルの素材はサラサラとしたプラスチックのおそらく素地。色味は悪くないですが、品質としてはAnbernicやMiyooに比べるとワンランク、ツーランクくらい下がります。いわゆる古き良き中華ゲーム機の質感。

価格も低いのでそういう意味では値段相応です。

ボタンレイアウトは右側にXBOX配置のABXY、左にPSライクな十字キー、中央上にはスタートセレクトボタン、下にスピーカー、そしてデュアルアナログスティックが下にあります。

背面にはかなりユニークですが、上部に電源ボタンとリセットボタンがあります。なにこれって感じですが、まぁ別に場所的に誤って押されることも無いし、これは別に普通にありか。って感じました。

そして下にあるのは排熱用の開口?その下にショルダーボタンR1R2L2L1と並んでいます。ショルダーボタン下にはグリップ間を確保するためか、ゲームボーイライクな溝が入っています。

上側面には充電用のUSB-Cとコントローラー等用のUSB-Cがあり、下側面には何もありません。

上部に出っ張りがあるのが本当に謎です。これは全体的にこういう形状になっているのではなく、画面側だけ耳のようにぴょこんと出ているんですよね。どういう意図なんですかね?ベゼルが薄いから保護する的な事ですかね?

左側面にはボリュームボタンとストレージ用MicroSDスロット、右側面にはイヤホンジャック、メニューボタン的な用途のGと書かれたボタン、インジケーター、システム用MicroSDスロットとあります。

他ハードとの比較

サイズ感的にはゲームボーイカラーと同等です。

デザインソースというか、多少形状が違うだけのAnbernic RG353Vクローンだと思っていたのですが、実際に並べてみるとスタートセレクトボタンやスピーカーの位置の違いに加えてアナログスティックのバランスも違います。が、まぁ手に持ってみるとほぼほぼ同じです。

アナログスティックの下がモコッとグリップのように出っ張っていますが、別にグリップ感として効いているわけでもなく、多分デザイン?です。謎です。

あと並べて比較してみるとAnbernicはやはり質感良いな・・・って実感しました。

最新機種としてRG35XXPlusと並べてみるとこのようになります。アナログスティックが無い分35XXの方が小さいというバランス。

操作感

馴染みがあるというか、縦型ハードらしいバランスと適度な厚みでそこそこしっかり握れて、重量も軽く、手に取りやすいバランスです。というかまぁRG353Vとほぼ同じ感想というか、感覚としてはほぼ同じです。

ABXYボタンは彫り込みがあるタイプで、ラバーの押し心地。遊び少なめ、戻りも良くてまぁ悪くないですが、Anbernicに比べると若干軽めで、ボタン自体の質感も低いです。

スタートセレクトボタンもほぼ同等の押し心地ですが、精度の問題なのか、個体差なのか分かりませんが、セレクトボタンが引っかかり戻らなくなることがあります。ただ、ボタンやアナログスティックとは干渉しない位置にあるのは良いと感じました。

あと大体の中華ゲーム機はABXYがニンテンドー配列なので、決定とキャンセルが逆で戸惑います。一応設定変更はできますが・・・。

十字キーは繋がったタイプではなく、PSコントローラーのような分離しているタイプ。SwitchのJoy-Conのように、上下左右が独立しているわけではないです。あくまで分離しているように見えるだけ。

ですが、軸感がかなり弱く、全方向同時押しされてしまいます。

ボタン周りで唯一評価できるのがアナログスティック。RG353Vよりも内側にある分、指のアクセスも良く負担も少ない、多少使いやすいなと感じました。

ショルダーボタンはL1とL2で段差がついていて、L2R2へのアクセスが多少良いです。押し心地は低い音でカチカチするタクトスイッチで、RG353Vとほぼ同じ感触です。

画面・スピーカー

画面

ディスプレイは3.5インチのVGA画質なのでレトロゲームには最適なものが採用されていて、明るさや色味、視野角など問題なく、十分なディスプレイだと感じます。若干黄色っぽいような印象がありますが、気になるほどではありません。個体差の可能性もありますし。

スピーカー

スピーカーは悪くはありません。結構クリアな音色で、若干ザラッとした感じはありますが耳に刺さる感じもなく、音量もかなり大きくできます。

フロントスピーカーで直接耳に入ってくる感じも良いですし、レトロゲームを遊ぶ分には十分良いスピーカーだと感じます。

使用感

エミュレータで遊ぶには

一般的にエミュレータで遊ぶためには以下のものが必要となります。

吸い出し機(ダンパー)

エミュレータを使う際にはゲームイメージの吸い出しを各自行う必要があります。(中華ゲーム機のざっくりとした解説はこちら

ダンパーには色々ありますが、一台だけでゲームボーイ・ゲームボーイカラー・ゲームボーイアドバンス・メガドライブ・スーファミ・64のゲームイメージとセーブデータの吸い出しが可能なCartridge Readerレビュー記事はこちら)をおすすめします。

Attention Required! | Cloudflare

(サイトは英語ですが、日本でも購入可能です)

また少しでも安く済ませたい方はGAMEBANK-web.comのダンパーを必要なハードだけ購入する、PS1等だけを遊びたい!って人はDVDリーダー+PCがあればなんとかなります。

PC(あると快適)

データを管理するのに必要となります。

MicroSD

ゲームイメージ用に推奨。

MicroSDリーダー

MicroSDをPCで読み込むために必要となります。

爆音起動画面

本当にやめてほしいんですが、起動時にMagicXというロゴ映像?が流れるのですが、その際の音声がとにかく爆音で、爆音来るぞ・・・と分かっていてもビビります。FWアップデートがあるのかは分かりませんし、普通になんとかしてほしいです。

〇〇in1系のメニュー画面

メニュー画面は皆さんおなじみの〇〇in1系です。起動した瞬間マジかよ・・・と思ったのですが、どうやら構成的にはEmulation Station + Retroarchの一般的なもの。なので多分これはおそらくEmulation Stationのテーマをカスタムしたもの。

ですがかなり設定項目などは削ぎ落とされていて、アスペクト比も変えられないしホットキー設定もできない、ほぼ何も設定できないような状況になっています。逆に言うと、設定を弄ってシステムを壊さないような配慮をしている感じでしょうか。

ゲーム内メニュー

側面にあるGボタンを押すとメニュー画面が表示されます。そこで出てくるのはおなじみのRetroArch・・・ではなく、ステートセーブくらいしかできないかなりシンプルなメニュー画面。なんだこれは・・・と思ってBボタンを適当に押していると、なんとQuick Menuなどの文字が現れました。

どうやらこのメニュー画面はRetroArchをカスタムしたものらしく、色々試してみたらアスペクト比の変更やフィルター設定やらなんやら色々できました。

まぁできたものの、設定保存方法が分からないので終了したらまた初期化されるんですが、まぁできたはできたということで、なんか不思議なOSだな・・・と思いました。

ゲームをプレイ

性能的にはRK3326Sというものが採用されていて、体感的にはRG353Vとほぼ同等です。PSPとかは若干弱いかな、くらいの性能感。普通に2Dレトロゲームを遊ぶ分には特に問題ありません。

ただエミュレータの変更などはできませんし、細かな設定も変更不可能なのでファームウェアがどれだけ最適化されているのか分かりません。

感想

ほとんどRG353Vクローンの端末であるこちらのハードですが、安い分色々な面でコストカットされているように感じました。

OSのカスタマイズ性の低さが気になる上、RG353Vと比べて特に優れていると感じた点は値段の安さ以外ありません。強いて言うならボタンレイアウトくらいでしょうか。

コミュニティ的にも情報量が少なく、万が一システムが壊れてしまった場合どうしたら良いのかなど考えても、おすすめしにくいです。

良くも悪くも、RG353Vの完成度の高さを再認識してしまいました。

ANBERNIC RG353V Android Linux Dual OSビデオゲームコンソール LPDDR4 2GB RAM eMMC 5.1 32GB ROM 5G WiF BT4.2 3.5インチIPSフルビューレトロハンドヘルドゲームプレイヤー
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