8インチタブレットって最高ですよね。
スマホよりは遥かに大きいもののギリ片手で持てるサイズ感で、いわゆる一般的な10インチ程度のタブレットよりはしっかりと小さくて携帯性に優れています。
私は昔からこのくらいのサイズ感のタブレットが好きなんですが最近出しているメーカーが少なく・・・しかしAlldocubeさんはマイナーチェンジを繰り返しながら格安8インチを出し続けていて、とうとうこりゃもう決定版でしょう、という感じのモデルがちょっと前に出て、実際使ってみてもやはり良い感じなのでしっかりと紹介します。
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提供:Alldocube
128GBモデル
256GBモデル
動画版
スペック&主な特徴
Alldocube iPlay50mini Pro NFEとは
iPlay50mini Pro NFEは中国のメーカーAlldocube社が発売したAndroidタブレットです。
このタブレットは、Android13を搭載、8.4インチディスプレイの比較的小さめなサイズ感のタブレットなのが特徴で、チップセットにはMediaTek Helio G99プロセッサ、8GBのRAMと128GBもしくは256GBの内部ストレージを備えています。
また、5000mAhのバッテリーを搭載し、18Wの急速充電が可能です。デュアルバンドWi-FiとBluetooth 5.2、SIMスロットも搭載。そしてこれまでの機種では対応していなかったNetflixの高画質再生にも対応しています。
こちらの下位モデル『iPlay50mini NFE』との違いは実際に見ていきながら紹介します。
Alldocube iPlay50mini Pro NFEのスペック
項目 | 説明 |
---|---|
システム | Android 13 |
ディスプレイ | 8.4インチ IPS, 1920 x 1200ピクセル解像度, 最大320ニットの明るさ |
CPU | MediaTek Helio G99, オクタコア (2×2.2 GHz & 6×2.0 GHz) |
RAM | 8GB |
ストレージ | 128/256GB MicroSDカードスロットあり |
バッテリー | 5000mAh, USB-Cポート経由での18W PD急速充電対応 |
カメラ | 背面: 13MP (最大2560 x 1440ビデオ録画), 前面: 5MP |
オーディオ | スピーカー内蔵, 3.5mmオーディオジャック含む |
接続性 | Wi-Fi 802.11a/b/g/n/ac (デュアルバンド), Bluetooth 5.2, 4G LTE |
寸法 | 202.7 x 126 x 7.5 mm |
重量 | 約306g |
開封&内容物
では早速開封していきます。
箱はこちら。ロゴがシルバーで印刷されただけのシンプルデザイン。右上のNFEはシールであとから貼られているようです。
内容物はこちら。USB Type-CとSIMピン、電源、説明書、本体です。
本体外観
コンパクト、何より軽い
実はProではないモデルを過去にレビューしていて、まぁ見て触った感じ全く同じ・・・ではあるんですが、このProのモデルを手に入れる前に別のタブレットを触ったりしていて思うのはやはり軽い。
もっと言うと、過去にProではないモデルを触り、やはり性能的に多少不満がありLenovo Y700を買ったんですが、重いんですよね。あちらは420グラムくらいあり、iPlay50miniは約300グラム。400グラムは正直片手で持つにはかなり重く感じてしまい、iPlay50miniの重量感はかなり魅力的です。ちなみにY700も2023年版ではちょっと軽くなってるんですけどね。
重量感だけ言うとiPad miniも同様に300グラム程度なんですが、幅の短さも相まって持ちやすいし、何より安い。このバランスはかなり良いと感じますし、唯一無二感すらあります。
質感もiPadライクで金属パネルなので良いですし、厚みも7.5mmとかなり抑えられていて、シンプルでフラットなデザイン、無駄な装飾がほぼ無い感じがかなり好印象です。中華タブってコストの問題なのか分かりませんが、背面が大きく切り替わっていたり、カメラが無駄に大きくしてあったりとすることが多いので、ここまでシンプルな背面デザインって意外と無いんですよね。
このカメラの潔さも本当に良いです。単眼、フラッシュ無し、装飾なしです。タブレットでカメラってバーコード認証とかしか使わないからこういうので良いんだよ感がすごいあります。まぁこれもiPad miniライクにした結果なのかもしれませんが・・・。
左側面にはUSB Type-C、右側面にはスピーカー。側面は若干ディスプレイ勝ちのディテールではありますが、手触り的にはほぼ気にならず良い感じです。
下側面にはSIMスロットとイヤホンジャック、上側面にはボリュームボタンと電源ボタン。
インターフェイス周りは結構気になる点もあります。USB-Cの位置が中心じゃないのかとか、変な位置にイヤホンジャックあるなとか、横持ちしたら普通にスピーカー塞がるなとか。
このあたりもコストダウンした結果のバランスなのかもしれないので見た目的には妥協できますが、使っていてもちまちまと気になることがあるので、後述します。
他端末との比較
iPad Pro11インチと比べるとこのサイズ差です。もちろんサイズは大きく違いますが、アスペクト比も違うのがポイントですね。
Legion Y700と並べるとほぼ同じサイズです。ですが、iPlay50miniが8.4インチなのに対してY700は8.8インチ。サイズはほぼ同じものの、画面サイズは結構体感違います。たった0.4インチの差ですが。
画面・スピーカー
画面
8インチのサイズ感って本当に良いんですよね。あくまでスマホ的なブラウジング感覚でありながら、画面サイズは大きいようなバランス。
画面解像度は1920 x 1200ピクセルと十分大きいですし、ベゼルも割と小さめで画面占有率の高さも良い。ベゼル幅は上下が11mm程度、左右が7mm程度です。上下と左右のベゼル幅が違うのが若干気になりますが、見慣れてしまえばどうということはありません。
輝度的にも十分だと感じます。こちらは右にY700と比べてみた写真ですが、Y700がかなり寒色っぽい色味でiPlay50miniは暖色系。明るさ自体はY700の方が強いですが、iPlayでも暗いと感じることはありません。
室内で必要だと言われている一般的なニトは300nit以上だと言われていて、iPlay50miniは320nit。確かに最新のスマホよりは暗いですが、確かに室内で使う分には十分な明るさであると感じます。
インカメラはありますが、照度センサーはありません。なので明るさを自動調整したい人は気になるかもしれませんね。ちなみに私は常に明るさ最大です。
ちなみにデフォルトで保護フィルムも貼付け済みです。箱から出してそのまま使えるので有り難い。
スピーカー
個人的に一番気になるのはやはりスピーカー。音質としてもシャリシャリとしたかなり弱めで、音質に関しては百歩譲って良いとして、やはりシングルスピーカーなのが気になります。
横にして動画視聴した際に、片側だけから音が聴こえてくるのがなんとも物足りなく、折角ネトフリがHD画質で観れるのになぁ・・・というチグハグ感もあります。
音質の良いスピーカーを搭載してとは言わないまでも、せめてもう一つ反対側に搭載して欲しいと思います。それだけでかなり印象が変わりそう。
逆に言うと、音楽も動画も基本イヤホン、スピーカーで楽しむ、もしくは電子書籍リーダーとして買いてえんだって人には問題無い点かと。実際イヤホンジャックも搭載されてますしね。変な位置ですけど。
使い方
指紋認証・顔認証非対応
本端末には指紋認証センサーは当然付いていません。更に顔認証にも対応していないので、PIN、パスワード、パターン等でロックをかける必要があります。インカメラがあるので顔認証使わせてくれればいいのに・・・とは思います。
Widevine L1 & Netflix対応だが・・・
今回のモデルはNFE、つまりネットフリックスエディションです。なのでネットフリックスの高画質再生に対応しています。それ自体はありがたいんですが、個人的にはやはりスピーカーの弱さが気になってしまいます。
ベンチマーク
様々ベンチマークを取ってみました。
まずAnTuTuベンチマークは
総合スコア 382805
CPU 131590
GPU 62446
ちなみにProでは無いモデルでは
総合スコア 260133
CPU 80719
GPU 22847
でした。しっかりと伸びていますね。
ちなみにGeekbench6のスコアは
シングルコア 709
マルチコア 1823
バッテリーの持続時間を測るためPCMarkで計測してみたところ、100%から20%までで6時間38分とのこと。やや少なめに感じますが、3Dゲームメインなどで遊ばない限りは平気でしょう。
ちなみにProでは無いモデルでは4時間25分でした。Proでバッテリー容量が増えたおかげか2時間伸びています。これはでかい。
実際Proである必要はあるのか?
ベンチマークだけ並べられたとて、実際どんくらいの性能なのかと思うかもしれないので、実際いろいろと試してみます。
ベンチマークゲーム的代表格、原神を動かしてみると、まぁ案外動きます。高画質でガチで遊びたい場合には快適とは言い難いですが、軽く遊んでみたいな~程度であれば、低画質~中画質くらいまでで遊べます。画面が大きい分ゲーム解像度荒いな~とは感じますが・・・。
エミュに関してはあまり検証できていませんが、同じチップセットを搭載しているKT-R1よりも若干劣る感じですね。
ぶっちゃけ動画視聴とかブラウジングだけならProじゃないのでも良くない?って思うかもしれませんが、圧倒的に差を感じます。Proじゃない通常モデルではスクロールするだけでカクつきは多くありますし、Webページの読み込み速度も全然違います。
じゃあProはカクつかないのか、と言われたらそれはそんなことは無いんですが、最低限のラインは超えれてるというか、ハイエンドスマホやiPadなどをそれなりに使っている身としても全然平気な性能感です。
ただ性能の問題か、ディスプレイの応答速度が遅いのか、それともデフォで貼付け済みの保護フィルムの問題なのか、指の吸い付きは悪い感じはしますが・・・まぁ、価格を考えると十分でしょう。
マルチウインドウ(画面分割)もできます。なので動画視聴しながらツイートなんて使い方も可能。
USB Type-Cの位置の違和感
地味に気になるのはUSB-Cの位置ですね。慣れれば平気だとは思いますが、一般的なスマホやタブレットは下についてるのに対して上で、しかもインカメラに干渉するからなのか、若干中心からずれています。なんか、別に良いんですけど気になる。別に良いんですけどね。
ただ有線コントローラーを無理やり接続した場合にはもっと違和感があります。こちらGameSir X2Sを無理やり拡張して装着した写真なのですが、若干下側にずれた感じのプロポーションになります。気になる。別に遊ぶうえでバランスが悪くて遊びにくい!とかは無いんですが・・・。
端子が逆の位置にあるGameSir G8を使うとこのように、結構良い感じのバランスになります。これは普通にアリなのでは!?と見えますが、こちらもやはり無理やり拡張が必須な上、あまり安定感が無いんですよね。いや、もしかして無茶しすぎてもうバネがだめになってきてしまっているのか!?
感想
ということで、快適に使えるようになった格安8インチタブって感じで、2万円程度で買えるモノとしては決定版、マスターピースです。
もちろんまだまだ、スピーカーが弱いとか、認証が少ないとか、輝度の自動調整ができないとか細かな不満点はあるにはありますし、今後改善されたモデルが出るかもしれませんが、現状は過去最高のモデルではないでしょうか。
まぁ最高と言っても、8インチタブで新しく出ている格安タブって全然無いのでほぼ独壇場ではありますが、もっとローエンドなチップが主流だった過去を考えると、良い時代になったなぁと思います。