TRIMUIの新作がようやく出ました。その名もTrimui Brick。これはゲームボーイライク、言ってしまえばAnalogue Pocketライクなデザインで、3.2インチの小型ハード。
かなり期待爆大で、ずっと待ってた端末。
ワクワクしながら届いて触ってみると期待を裏切らないクオリティ、デザインの良さはもちろん、画面解像度の高さ、ちょっとした遊び心、最高、最高です。これぞネクストミヨーミニ。
販売ストア
商品提供:Mechdiy
今回はMechdiyに商品提供していただきました。価格は79.99ドルで、ブラックフライデー期間はショルダークリアボタン3セットとバックプレートが付属するとのこと。
さらに安く購入したい場合にはAliExpressがおすすめです。クリアボタンが付属するかどうかはわかりません。
動画版
スペック&主な特徴
TRIMUI BRICKとは
TRIMUI BRICKはLinuxベースOSを搭載したいわゆるエミュ機と呼ばれている端末で、TRIMUIチームによる商品の一つ。
3.2インチで解像度1024×768のディスプレイと、小さめの画面サイズでありながらもXGAでかなり高解像度。PPIを調べてみると400でした。
ボディサイズも小さめの109.9×73.2×11.8mmで159グラム、バッテリーは3000mAh、チップセットはAllwinner A133P、ステレオスピーカー。過去モデルのModel SやSmartから着々とスペックアップしています。
他にもファンクションキーが多く搭載されていたり、LEDの搭載、交換可能なショルダーボタンなど、独自の機能が搭載されています。
カラーはホワイト、ブラック、そして追加カラーのレッド、ブルーが予定されています。
開封&内容物
では開封していきます。
しっかりしたパッケージです。中にプラのケースで梱包されているタイプで、Smartなどと比べても高級感があります。
内容物はこちら。USB-Cケーブル、ガラスフィルム、交換用ショルダーボタン、MicroSD、説明書、本体です。バックプレートは?
本体外観
今回はスタンダードなホワイト。Smart以降のTRIMUI定番カラーで、ホワイトベースのシェルにグレーボタンが合わさったもの。シェルの質感はサラッとしたシボ感の少ないプラスチックで、良い手触り。
ぱっと見は完全にAnalogue Pocketを小さくしたデザイン。サイズ感的にはMiyoo Mini PlusやANBERNIC RG35XXと同じくらいではありますが、不思議とこれまでなかったサイズ感に感じて、たまりません。
ビルドクオリティは高く、プチプチとしたボタン、明るくて解像度の高い画面、そしてギュッと詰まった感じがあり、非常に満たされる。素晴らしい、めちゃくちゃに完成度が高い。
小さいガジェット大好きクラブ故の贔屓目は確かにありますが、これに関しては誰が手にしても文句ないレベルの高さだと思います。
ボタンレイアウトは右にABXY、左に十字キー、上部にファンクションキーが二つ、下部に左右ステレオスピーカー、中央にメニューボタン、セレクトボタン、スタートボタンと並んでいます。
小さい筐体でありながら美しいシンメトリーなボタン配置、美しいです。Analogue Pocketライクに角が立っているので物質感の高さも感じ、非常に満たされます
背面にはショルダーボタンがR1R2、L1L2とあり、六点でねじ止めされています。
ショルダーボタン上部分は金属プレートになっていて、本体の高級感に一役買っている感じです。かなり珍しいディテール。バックプレートってこれのことですかね?
手持ち部分はカーブがかっていて手に刺さらないようになっていて、初代ゲームボーイオマージュなラインが掘り込まれています。そして結構特徴的なのが、ショルダーボタンの間にUSB-C端子があるんですよね。こちら電源に繋いでも充電はできなかったので、コントローラーなどの接続用ですかね。
左側面にはボリュームボタン、右側には電源ボタン、そしてカスタムFNロックスイッチ。手に当たる部分には何もありません。
前面シェルと背面シェルの噛み合い部分も非常に綺麗で、ガッチリしています。
上側面、画面上部にはLEDがあり、
下側面にはMicroSDスロット、リセットボタン、USB-C、イヤホンジャックがあります。
他ハードとの比較
ではおそらくデザインソースのAnalogue Pocketと並べてみたのがこちら。サイズ感的にはかなり差があり、体感的には倍くらいです。ですがあくまでボタンレイアウトや本体形状が似ているだけで、ボタンの感触やディスプレイのディテールなどは違います。実際に手にしてみて、想定していたよりも似ていないな、と思いました。
同サイズ感はMiyoo MiniよりもRG35XXやMiyoo Mini Plus。これらと比較しても圧倒的質感の良さを感じます。質感の良さというよりも、密度感の高さ、空洞感の無さが大きく効いているかもしれません。ただBrickにはクリアカラーがないので、カラーによる好みの差は出てきそうですね。
Miyoo Miniってそう考えると唯一無二のサイズ感とクオリティの高さ、いまだに圧倒的です。
こちらがTRIMUIトリオです。同じデザイン言語で作られているような感じがあり、素敵ですね。そのうちModel Sのようなクリアシェルモデルもまた挑戦してみてほしいものです。
操作感
小さくもゆとりのあるボタン配置なので、しっかりとグリップするというよりはつまみ持ちでプレイするような感じが最適でしょうか。ギリギリ片手持ちプレイもできるくらいのサイズ感で良いです。
サイズに対してミチっとした重量感ではありますが、重くはなく快適です。
ボタンは丸みを帯びていて、ABXYの文字は掘り込み。そしてJoy-Conのようなドームスイッチのプチプチとした感触、程よい硬さで気持ち良いです。ドームスイッチなおかげで同サイズ感のハードと違う感覚というのは大いにありそうです。
十字キーも同等のプチプチとしたドームスイッチで、シーソーも可能です。中心にTRIMUIロゴが入っているのがユニーク。十字キーはちょっとラバーのぐにゃっと感が強いような?Smartと同じパーツ?かもしれませんが、僅かに感触は違います。
メニューボタン類はカチカチと音が鳴るタクトスイッチ。硬さも音の鳴りも控えめでちょうど良いと感じます。
ショルダーボタンはカチカチと低めの音が鳴るタクトスイッチです。若干L1R1の戻りが悪いような感じがして、その点だけ不満です。個体差ですかね?わかりません。
あとデフォルトのショルダーボタンは持ち方にもよるとは思いますが、角部分が結構刺さります。なので付属の別形状ボタンに変更を推奨します。
ちなみにショルダーボタンは分解不要で変更可能。そのまま引っ張れば取れるので、お好みのボタンに変更できます。ちなみに二種類は必ず付属するっぽい?ですね。
画面・スピーカー
画面
ディスプレイフラットでシェルと完全にツライチ、美しいです。ベゼルもかなり薄めで、かなり良いプロポーション。
解像度も非常に高く、どのようなレトロゲームでも綺麗に映るディスプレイが素晴らしく、満足度高めです。明るさもかなり大きめで、目をバキバキにしたい私でもニッコリの明るさ。最高です。
スピーカー
スピーカーは特別音質は良くないですが、フロントスピーカー、そしてこのサイズでありながらステレオスピーカーなのが地味にこれまでない仕様ですね。
指で塞がる位置でもなく、非常に良いと感じます。
使用感
エミュレータで遊ぶには
一般的にエミュレータで遊ぶためには以下のものが必要となります。
吸い出し機(ダンパー)
エミュレータを使う際にはゲームイメージの吸い出しを各自行う必要があります。(中華ゲーム機のざっくりとした解説はこちら)
ダンパーには色々ありますが、一台だけでゲームボーイ・ゲームボーイカラー・ゲームボーイアドバンス・メガドライブ・スーファミ・64のゲームイメージとセーブデータの吸い出しが可能なCartridge Reader(レビュー記事はこちら)をおすすめします。
(サイトは英語ですが、日本でも購入可能です)
また少しでも安く済ませたい方はGAMEBANK-web.comのダンパーを必要なハードだけ購入する、PS1等だけを遊びたい!って人はDVDリーダー+PCがあればなんとかなります。
PC(あると快適)
データを管理するのに必要となります。
MicroSD
ゲームイメージ用に推奨。
MicroSDリーダー
MicroSDをPCで読み込むために必要となります。
メニュー画面の構成
デフォルトのメニュー画面を見ていきましょう。
デフォルトのメニュー画面はTRIMUI Smart Proと同様のビジュアル、ブルーを基調としたビジュアルでグラフィカルなUI。
基本的にはレトロゲームからハードを選んでタイトルを選んで遊ぶといった形ですね。
ちなみに、スタート+LRで明るさ調整、セレクト+LRで音量調整となっているので覚えておきましょう。
ゲーム中にメニューボタンを押すと簡素なメニュー画面が表示されます。ここからステートセーブなどが可能で、アドバンスドメニューを押すとレトロアーチメニューが開きます。そこから詳細設定をしたりできるので、アスペクト比の変更をしたり、シェーダを設定したりと可能でした。
OSとしては十分ではありますが、CFWが使えるみたいなので導入推奨といった感じでしょうか。まだ試していません。
・SD base package
ゲームをプレイ
とりあえず遊んでみました。基本的にCPU性能はそこまで高くないですが、PS1まではバッチリ、64はタイトルによっては動く程度。しかしまぁ、アナログスティックがそもそもないので、2Dのレトロゲームを遊べれば十分でしょう。
解像度が高いので、どのような解像度のゲームもピクセルを崩さないような見え方で映せるのが本当に良いと思います。
ファクションキー多くて便利
そして地味に本機で独自の機能がファンクションキーの多さ。前面二つ、そして右側面のスイッチに特定の機能を割り当てれるファンクションキーが搭載されていて、明るさを変更したり、LEDをオンオフしたり、パフォーマンスを変更したりと、好みの使い方に変更できます。
正直もっと自由に機能を割り当てられたら良いなとは思いますが、ファンクションキーが色々あるのは良いですね。
三箇所あるLEDはカテゴリによって色が変わるユニークなシステム。もちろんオンオフ可能で、明るさの変更も可能です。
感想
期待を裏切らない高いクオリティのハード、最高に満たされます。
デザイン性も担保しながら独特なLEDや交換可能なショルダーボタンなど遊び心が色々あるハードで、中華ゲーム機の楽しいところが全部詰まっている良い端末だなと思います。
個人的好きなポイントとして詰まってる感、プチプチとしたドームスイッチボタン、明るくて高解像度のディスプレイが揃っていて、金額も手に取りやすく、スペックに対してもバランスも良いと思います。
総合的に考えて今年ベストかもしれない。ありがとうTRIMUI。