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エミュレータ機ゲーミングUMPC

【レビュー】ANBERNIC初のWindowsゲーム機はいかに。『WIN600』

エミュレータ機

Anbernicによる待望のWindowsゲーム機、いわゆるゲーミングUMPCの『win600』を入手しました。

Anbernicさんのことは個人的に凄く応援していて、いつかハイクオリティなゲーミングUMPCを出してくれ!!!と渇望していました。

今回やっとそれが実現して、実際に手にしたわけなんですが…ん?って感じです…。

ん?

販売ストア

NEW ANBERNIC WIN600
Windows アクティベーション: 初めて本体を起動すると、ようこそインターフェイスに入ります。初期設定完了後、システムに入り、ネットワークが自動的に有効になります。ここで何か問題がございましたら、ネットワークが正常かどうかを確認して、お...

▲販売はアンバーニックオフィシャルストアにて。そのうちほか海外のECサイト、Amazon等でも購入できるようになりそうです。

下位モデルが約4万円、上位モデルが約5万円となっていて、これまでの中華ゲーム機に比べるとかなり高いものとなっていますが、現在入手可能なゲーミングUMPCとしては安い方、WindowsのノートPCだと考えても安い方だと感じます。コストパフォーマンスはさておき。

スペック&主な特徴

基本スペック
システム:Windows10 or SteamOSインストール可
画面:5.94インチ(1280 × 720)
CPU:AMD Athlon Silver 3020e / AMD Athlon Silver 3050e(上位モデル)
RAM:8GB DDR4 2400MHz
ストレージ:128GB / 256GB(上位モデル)
バッテリー:9000mAh (4500mAh × 2)
寸法:236 × 103 × 22mm
重量:509g(実測値)
WiFi 5、Bluetooth 4.2 搭載

本端末はあくまで安価なゲーミングUMPCで、CPU性能的にはGPD WIN2程度のものらしいので、AAAゲームを遊ぶのは厳しそう。

なのでちょっと古いAAAゲーム、もしくは軽めのインディーゲーム、もしくはGCあたりまでのゲームをエミュで遊ぶような用途として考えられます。

今回は上位モデルの3050eで検証していきます。

他に特徴的なものとして、メモリやストレージを自分で換装できることとかですかね。MicroSDなどは使用不可能ですが、自分でSSDを換装したり、USB-Aが搭載されているのでそちらに接続することで容量を拡張するなど、色々な可能性を考えられます。

他にもsteamOSの導入など色々できますが、今回は完全な初期状態(Windows10)で試していきます。

動画版レビュー

開封&内容物

▲箱はこちら。かなり大きな箱で届いたので驚きました。箱もアンバーニック史上過去最大ですし、いつものシンプルデザインではなく黒を基調とした上質な箱です。

テンション上がりますね

▲内容物はこちら。本体、保護ガラスフィルム、保護フィルム用クリーナー、説明書、USB-Cケーブル、充電器です。

充電器は出力ワット数が大きいものが必要なので付属してきたと考えられます。おや、RG552と同じ組み合わせですね…

本体外観

ボタンはXBOX配置

▲本体画面側には右側にA/B/X/Yボタン、スタートボタン、Windowsキーとアナログスティック、左側には十字キーとセレクトボタン、ホームボタン、アナログスティックがあります。

ABXYボタンは所謂XBOX配置になっています。これはおそらく、本体のコントローラー自体がXBOXコントローラーとして認識されるからかと。

サイズ感的にはAYANEO 2021 PROよりも少し小さくて軽いかな〜って程度。

▲背面にはアンバーニックのロゴと説明文、ファンの吸気口が付いています。

▲上側面には左から充電用USB-Cポート、USB-Aポート(所謂普通のUSB)、リセットボタン、ファンの排気口があり、

下側面にはイヤホンジャックがあります。

コントローラー切り替えとキーボードボタンが便利

▲左側面にはボリュームボタンと電源ボタン、右側面にはコントローラーとマウスを切り替えるスイッチ、キーボードボタンがあります。

この2つが意外と便利で、全てのゲーミングUMPCに搭載してほしいと思います。

チープさを感じるシェル

▲本体質感はこのように、光沢感のあるメタル風シェルとなっています。手に取ったみた正直な感想は、チープだな…って印象です。

RG503をそのまま大きくしたような質感なんですが、大きくすればするほど粗さが目立つというか、光沢感のあるプラスチックならではの安っぽさを感じます。

それだけならまぁ慣れれば特に問題ないんですが、一番の問題はシェルの噛み合わせが悪く、グリップした際に軋みがあることです。

勿論個体差、もしくはサンプル品固有の問題って可能性もありますが、側面のかみ合わせ部分をよく見てみると精度があまり高くなく、ちょっと色々気になります。

操作感

ボタンの引っかかりなし

▲ボタンの押し心地はおそらくこれまで同様のパーツ…って感じではあるんですが、RG503と同様、少し柔らかめな印象です。シェルの素材とかに依存してるんですかね。

あとRG503ではボタンを同時押ししようとした際明らかに引っかかりがありましたが、今回はそのような現象は確認できませんでした。

LRボタンはカチカチじゃない

▲十字キーもいつもどおりで、しっかりと入力できる良い十字キーです。

またLRボタンはカチカチとしたものではなく、ボタン的な押し心地がある音がなりにくいものとなっています。押し心地は悪くないですが、個人的にはカチカチが好き。

WindowsキーやホームボタンはSwitchのホームボタンみたいなプチプチ感、スタートボタン・セレクトボタンはいつもどおり、ボタンの押し心地です。

アナログスティックの位置が悪い

▲また今回はグリップが作られているので非常に握りやすいんですが、少しボタンの位置が全体的に下過ぎる印象を受けました。

FPSなどのゲームをやろうと思うと、アナログスティック・LRボタンをよく使うと思うんですが、どうもLRボタンに指をかけながらアナログスティックを操作すると、距離が大きすぎて操作しにくいなと感じます。

見た目のバランスを取ってこのような配置になったのかもしれませんが、せっかく握りやすいグリップを作っているのに勿体ないと感じてしまいました。

画面

十分に見やすいけど…

▲画面は十分に満足な液晶です。画面サイズ5.94インチ、解像度1280 × 720と、大きさを考えるとちょうどいい画面かと。

若干白っぽいかな?と思うこともありますが、ゲームをしていて表示がおかしくなったりすることも無いので個人的にはなんの問題もありません。

気になったのが、この端末はWindowsの仕様上タッチパネル操作が必須となってくるんですが、steamでゲームタイトルのダウンロード、重いゲームを遊ぶなど行っていると画面が非常に熱くなってタッチ操作がやり辛くなります。

使い方

初期設定

▲基本的に普通のWindows端末なので、Windowsユーザーは違和感無く使うことができます。コントローラーでの操作もできますが、基本的にはタッチパネル操作が便利です。

初期設定を進めていくと

▲デスクトップ画面が現れました。Steamは初期状態からインストールされていて、Steamで遊べよって意思が伝わります。

ちなみにログイン画面でキーボードが出てこないよ〜って人は、右側面にあるキーボードボタンを押してみてください。

どのくらい動くか

▲どのくらいのゲームタイトルが動くかがスペックだけだと分かりにくいので、様々なゲームで動作確認をしてみました。

A Hat In Timeくらいの3Dゲームなら動くだろう、と思ってテストしてみたところ処理落ちします。画質を落とせば動作しますが…。

あとこの端末でプレイしようと思って購入したCorekeeperが処理落ちします。サンドボックスが悪いのか?と思ってTerrariaとかスターデューバレー(サンドボックスではない)をプレイしてみましたが、特に問題なく遊ぶことができました。

単純にCorekeeperの要求スペックが高すぎたみたいです。

他の2Dインディーゲームは大体問題なく動作する印象です。

Ghoshwire Tokyoも動く!けど勿論遊べないレベル。こちらに関しては画質を下げても厳しそうです。

▲しかし他にも色々試したところ、Fallout4が気にならない程度のラグで遊べたり、テイルズオブヴェスペリアも画質はちょっと落ちるものの普通に遊べたり、

何よりモンスターハンターサンブレイク(体験版)も遊べるレベルで動くことを確認しました。低画質にすれば解像度が荒くなるものの、スムーズな動作で遊ぶことができます。

最初に試したいくつかのゲームとの相性が悪すぎた…。

▲エミュもテストしてみたところ、GCあたりなら普通に遊べるかな?って感じでした。

つまり、Switchで遊べるゲーム、xbox360で販売されていたゲームは遊べそうって感覚のスペックだと感じました。勿論Switchで遊べるけど動きが悪いゲームも沢山ありますが、動作確認してみた感覚としてはそんな感じです。

他にもTwitter上でテストプレイ動画をいろいろあげてみてるのでチェックしてみてください。

感想:比較的安価なゲーミングUMPCだが…

最近ではAYN LokiAYANEO AIR PLUSなど、比較的安価なゲーミングUMPC端末が続々と発表されています。

その中でいち早く購入できるのはメリットではありますが、他の端末が出てきてから比較検討してみてもいいんじゃないの…?というのが本音。

シェルの品質や性能など、色々言いたいことはありますが、個人的にはアナログスティックの位置が下すぎることによる操作性の悪さが一番ネックだと感じました。

・XBOX360あたりで発売されたゲームが遊べれば良い
・インディーゲーム、ノベルゲーム、ギャルゲー等をメインに遊びたい
・~GCあたりまでのエミュ機にしたい
・少しでも安いゲーミングUMPCを欲しい
・少しでも小さく、少しでも軽い端末が欲しい
・SSD・メモリの換装、SteamOSの実装などで自分なりに最強の端末を作り上げたい

あたりの人にオススメって感じでしょうか。

SteamOSやメモリ換装はそのうち試してみたいと思います。カスタムできる仕様になっているのはなんか凄く中華ゲーム機らしいですね。

ヨシダ

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