そういえばiPhoneを買ったわけだし、MagSafe対応のモバイルバッテリーを持っておきたいな・・・と思っていたんです。
やはりAnkerとか有名メーカーのものでいいかなと、色々検討していたんですがこちらを買ってしまいました。なんとコントローラー・ディスプレイ付きで、ゲームのプレイからメディアプレイヤー的な機能も搭載しているバッテリー。驚きの仕様・・・!
と思いきや、このモバイルバッテリー+ゲーム機の組み合わせ自体は実は色々出ているので、全く新しい製品ではないのですが、普通に狂ってるくらい質感が良すぎて化け物。なんなんだこれ。
販売ストア
購入価格は約5000円。モバイルバッテリーとしては若干割高ではありますが、特別高くもないです。
動画版
スペック&主な特徴
Q88とは
Q88はMagSafe対応モバイルバッテリーと携帯ゲーム機が合体したようなデバイス。メーカーはよく分かりませんし、そもそもこの製品がQ88という名前なのかどうかも分かりません。何故ならパッケージの背面に製品モデル名がL9と記載されているので・・・。
バッテリー容量は5000mAh、充電・給電は最大20W、ワイヤレス充電は15W。
ディスプレイは3インチ、アスペクト比1:1の正方形ディスプレイ、解像度は不明です。採用されているチップも不明、OSも不明ですが独自OSになっていて設定はほとんど何も弄れません。MicroSD対応していて、ゲームイメージの追加・削除は可能です。
カラーはシルバー・グレー・ブルー・グラデーションの四種類。
開封&内容物
では開封していきます。
パッケージはこちら。固くて思いの外しっかりとしたパッケージデザイン。
ほぼ全て中国語での記載なので翻訳して見てみます。
左下には「磁気ワイヤレス充電ゲームハンドヘルドコンソール」と記載。
内容物はこちら。USB-Cケーブルストラップが本体に付いていて、説明書が1枚です。説明書には英語のみの記載です。
本体外観
正直最初に取り出した時は脳がとろけるような気持ちよさ、ドーパミンドバドバです。気持ち良過ぎるだろ、なんだこれは。
素地っぽい金属、鈍く光るヌルッとした感触のオールメタルなビジュアルがカッコ良過ぎる、ズッシリとした重量感との相性もバツグン。
こんな良い感触やビジュアルのハードは他に存在しないどころか、ゲーム機以外でも見たことない。めちゃくちゃイカつい。もう最初に手にした瞬間、手を触れた瞬間に元を取れた気がしました。あまりにも所有欲満たしすぎ、オーバーキルです。
どちらが正面かは分かりませんが、ディスプレイ側はどうなっているかというと、
右側にABXYがXBOX配置、その下にスタートセレクトボタン、LRボタン、左側に十字キー、LEDインジケーター、ボリュームボタン、電源ボタン。変な位置にLRボタンがあります。
ディスプレイ下部にワイヤレスチャージャー&ゲームコンソールと記載があります。
背面もカッコ良過ぎるんですよね。透け透けクリアのガラス?になっていて、内部のマグセーフと基板が透けて見えています。ツルッとしていて手触りも良いですしかっこいい、本当に満たされます。
ちなみにエッジは丸まっていて全体的にリッチすぎる作りになっています。なんでこれ5000円で買えるんだ。
左側面にはMicroSDスロット、充電給電用のUSB-C端子、リセットボタン。
右側面にはスピーカーとストラップホールがあります。
上下側面には特に何もありません。LRボタンはディスプレイ面にあるのでありません。
他ハードとの比較
サイズ感も本当に良く、モバイルバッテリーのサイズ感といえばモバイルバッテリーのサイズ感なんですが、携帯ゲーム機として見てみるといわゆるMiyoo Miniくらいのサイズ感。たまりません。
横型ハードとしてみると、3インチの正方形なので結構絶妙なサイズ感ですが、ざっくり言うとまぁ2.8インチのハードと同じくらい。
操作感
ボタンの感触もかなり良いんですよね。タクトスイッチのカチカチ感がありますが、ストロークが短めでラバーのムチッとした感触があり結構独特。タクトスイッチといってもチープなガチガチとした感触ではなく、静音性も高くてついつい押したくなるプチプチとした感じ。無限プチプチみたいな感じ。
十字キーはあまり軸感はないですがボタン同様のプチプチ感。気持ち良いです。十字キー右やXボタンを押す際に、画面まで触ってしまうようなレイアウトになっている点は少しだけマイナスですが、その分ミチっとしていて良いですね。
そしてスタートセレクトボタンや電源ボタン周りはボタン自体がラバーで、スイッチの感触自体はプチプチ。こんだけ質感が良いんだからボタンはきっと微妙だろう、と何処か諦めのような期待をしていましたがボタンの感触もかなり良く、もうトータル素晴らしい。
強いていうならば本当にLRボタンの位置ですね。本当に遊びにくいというか、LRを多用するゲームはそもそも遊べないですね。仕方ないですが。
しかしまぁボタンレイアウト自体も左右対称で美しく、所有欲だけみるともう全然許せます。
画面・スピーカー
画面
ディスプレイ部分は膨れ上がっていて飛び出ているディテール。直接液晶ではなく一応ガラスで保護されていて、強く押し込むと若干滲むくらいの感じです。なので落としたりしたら流石に壊れそうですが、まぁそれはこれに限った話ではないですね。
明るさは10段階で調整可能、結構明るくできますが、ディスプレイ解像度は結構低め。いくつなんだろう、解像度いくつなのかは分かりません。
スピーカー
スピーカーは右側面のシングルスピーカー、なので聴き心地的には良くなく、音的にもあまり良くないです。そして手に被る位置にあるので、全体的に良くないです。
こういった小ささや質感重視のロースペックハードの音質にはそれほどこだわりは無いので、どこにでも良いのでせめて手に被らない位置にあって欲しかったですね。
使用感
エミュレータで遊ぶには
一般的にエミュレータで遊ぶためには以下のものが必要となります。
吸い出し機(ダンパー)
エミュレータを使う際にはゲームイメージの吸い出しを各自行う必要があります。(中華ゲーム機のざっくりとした解説はこちら)
ダンパーには色々ありますが、一台だけでゲームボーイ・ゲームボーイカラー・ゲームボーイアドバンス・メガドライブ・スーファミ・64のゲームイメージとセーブデータの吸い出しが可能なCartridge Reader(レビュー記事はこちら)をおすすめします。
(サイトは英語ですが、日本でも購入可能です)
また少しでも安く済ませたい方はGAMEBANK-web.comのダンパーを必要なハードだけ購入する、PS1等だけを遊びたい!って人はDVDリーダー+PCがあればなんとかなります。
PC(あると快適)
データを管理するのに必要となります。
MicroSD
ゲームイメージ用に推奨。
MicroSDリーダー
MicroSDをPCで読み込むために必要となります。
メニュー画面の構成
電源ボタンを長押しすると電源がつきます。メニュー画面は簡素なビジュアルで、ゲーム・ebook・ムービー・設定・ミュージック・フォトと並んでいます。
動かすとポコポコと鳴り謎に多言語対応していて、日本語にも対応しています。もちろんガバ翻訳です。
ゲームを動かしてみると、どのようなハードでもアンチエイリアスがかかってぼやけたフルスクリーン表示。電源ボタンを押すとメニュー画面が開き、このレイアウトもかなり分かりにくく使い辛いのですが、とりあえずできることはリセット・ステートセーブ・ステートロードくらいです。
アスペクト比の変更どころか、何の設定も変更できません。なんのエミュレータで動いているのかも分からず、正直かなり不満です。せめてアスペクト比だけでも変更させて欲しかった・・・。正方形ディスプレイなのでGBAとか動かすとかなり違和感。
ちなみにスペック自体は高くなく、PS1すら動かない・・・というかそもそもエミュレータが入っていません。
モバイルバッテリーとして使えるのでなんでも許せる
しかしゲームが全然でも、そもそもこのデバイスはモバイルバッテリー。しかもメタルシェルで質感がめちゃくちゃいい。動くだけで嬉しく、まぁええわ、みたいな気持ちになってしまいます。
言うとすると究極の所有欲満たしゲーム機。これまではそれこそRG Nanoとかはゲームを遊ぶのは厳しいけど、ストラップ的で可愛いから!みたいな感じであくまでコレクティブアイテムのような嬉しさ、その部分にだけ刺さる人が満足できるハードでしたが、
このハードに限っては別に遊ばないけど・・・バッテリーとして使えるからね?という理由ができちゃってるんですよ。反則技です。
実際にバッテリーとして使ってみると、このクリア面がMagSafeになっているのでiPhoneに使ってみると
こんな感じです。見てください。見てください?何これ?スマホと合体するとそもそも信じられないくらい重くなりますし、MagSafe面がツルッツルなので安定感、固定強度も低め。そういった意味でモバイルバッテリーとしての実用性もどうなんだろうとか気になってくる
・・・かもしれませんが、でもゲーム機なんで。お互いがお互いのデメリットを補い合っているような、もしくは自分に言い聞かせるような、細かいところに目がいかなくなる良さがあります。
まぁ頭を冷やして冷静に考えてみると、ゲーム機として使える部分はあくまでゲームとメディアプレイヤー的な機能のみ。逆にもっとモバイルバッテリー側にフォーカスした機能が搭載されていると良かったですね。例えば現在のバッテリー容量をデカデカと表示できたり、充電速度が表示できたりとか。
感想
ということで、シビれるクオリティのハンドヘルドであり、モバイルバッテリーであるこのデバイス。
あまり期待せず買ったので、その分テンションが上がっているというのはもちろんありますし、システムが何も変更できなかったり、そもそもLRが謎の位置にあるなど変な点があるので、ガチ遊びしたい人にとっては全くおすすめできません。
が、それにしても謎の所有欲を爆満たししてくれるクオリティの高さがあるというのは保証しますし、ハンドヘルドとしても気軽に買いやすい価格という点でめちゃくちゃおすすめです。たまんね〜本当に。こういうのがあるからやめらんないんだよな・・・。