個人的にちょっと気になっていたエミュ機がいつの間にか販売開始していたので、実際に購入してみました。こちらはD-R28Sという、2.8インチで小型な縦型モデル。
2.8インチというと、そうですよね。Miyoo Miniなど、かなり画面が小さな部類。小さいもの大好きクラブとしてはやはり押さえておきたい、しかも価格も5000円未満とかなり安めだったので、良い感じだったらかなり良い感じなんじゃないかなと期待に胸を膨らませておりました。
販売ストア

購入価格はAliExpressにて4500円程度でした。
動画版
スペック&主な特徴
Diium D-R28Sとは
Diium D-R28Sは、縦型デザインを採用した、ポケットにも入るサイズ感が魅力の小型エミュ機です。LinuxベースのOSにより快適なエミュレータプレイが可能です。
ディスプレイは2.8インチ 640×480のIPS液晶を搭載。Miyoo Miniなどと同じで、オーソドックスな解像度です。
チップセットにはRockchip RK3326、RAMは1GBを搭載。一昔前の、RG351などと同じチップセットが採用されています。ストレージはデュアルmicroSDカードスロットを搭載し、バッテリーは2500mAh。
カラー展開はホワイト、クリアブルー、クリアパープル、クリアブラック。
開封&内容物
では開封していきます。

箱はこちら。しっかりと製品画像がプリントされたパッケージです。厚手の紙で、価格にしてはリッチなパッケージです。

内容物はこちら。USB-Cケーブル、説明書、本体です。保護フィルムは付属しません。
本体外観
では実際に使いながら見ていきます。

本モデルはかなり独特なデザインが特徴。2.8インチの小型で出っ張ったディスプレイ、ディスプレイベゼルへのプリント、透け感の大きめなクリアカラーに装飾的な彫り込みなど、未来感のある造形。
質感はサラッとした素地感のあるプラスチックで、シェルの噛み合いや軋みなどに気になる点もなく、ビルドクオリティも高いと感じます。ボタンの感触がチープなのでその点だけ残念ですが、質感・デザイン的には価格を考慮しなくても良好です。

ボタンレイアウトは、右側にABXY
左側に十字キー
中央上部にメニューボタン
下部にスタート・セレクトボタン、ちょっと上にLEDインジケーター
右下にスピーカーがあります

背面には中央にショルダーボタンがL1L2R1R2、下部に滑り止めのラインが入っていて、中央上部に製品情報などのシールが貼ってあります。
下部はバッテリー蓋となっていて、剛性もしっかりあり握っても歪んだりしません。

上側面には特に何もなく、
下側面にはUSB-C、イヤホンジャックのみです。

左側面にはボリュームボタンとMicroSDスロット、右側面には電源ボタン、リセットボタン、MicroSDスロット。
ディスプレイ部分の厚みは実測値で約14mm。グリップ部分の厚みは約19mm。
他ハードとの比較

同じく2.8インチのMiyoo Miniと並べてみます。比べると大きい。Miyoo Miniが小さすぎるというのはありますが、ミニマムなデザインと比べると全体的にゆったりしたデザインです。

画面サイズはMiyoo Miniと同一ですが、全体のサイズ感的には3.5インチのMiyoo Mini Plusとほぼほぼ同等です。単に大きな画面で遊びたい場合にはMiyoo Mini PlusやRG35XXなどを選んだほうが良さそうです。
操作感
グリップも特になくフラットな形状。厚みがそこそこあるのでしっかり握れて重く感じません、面積が小さめなので、しっかり握るというよりはつまんで持つような感じですね。
重量は実測値で140グラムとかなり軽め。

ABXYボタンはフラットで丸っこい形状、ABXYの文字は窪んでいるデザインです。
ボタンはメンブレンスイッチで、感触は軽いラバーの感触。若干の擦れ感はあるものの、遊び少なめで戻りも悪くありません。
スタートセレクト、ホームバックボタンはカチカチとしたタクトスイッチです。少し遊びがあり、少し硬めで、音の鳴りの大きさは標準的に感じます。

十字キーの感触もメンブレンのラバー、シーソーも可能ですが、軸がほぼなく、斜めに入りやすかったり、ラバーの柔らかさを感じます。

ショルダーボタンL1L2R1R2はかなりカーブがついていて指が引っかかるようになっていて、L1L2の間には段差がついていて、押し分けやすくなっています。感触はタクトスイッチ。パコパコとした音の鳴りは結構大きめでチープに感じます。惜しい点ですね。
画面・スピーカー
画面サイズ・解像度

画面サイズは2.8インチとかなり小さめではあるものの、ちょっと出っ張ったディテールやベゼルのデザインによって特別小さくは感じません。が、やはり同じサイズ感で3.5インチのモデルがあるなどを考慮すると劣って感じるかもしません。
本体サイズがもうひとまわり小さかったり、ディスプレイサイズが大きかったりしたらバランスは良かったように感じます。
ベゼル
気になるはずのベゼルの大きさですが、謎のメカニックデザインがプリントされたものとなっていてかなり独特。それのおかげなのか、特別ベゼルが大きいとは感じません。ディスプレイと一体となっているように感じます。
明るさ・発色
ディスプレイ輝度は高め、十分な明るさだと感じます。助かります。同じく2.8インチのMiyoo Miniと比べると明らかに高いと感じます。
スピーカー
スピーカーはフロントスピーカーで音質は標準的、ダイナミックな音色。シングルスピーカーなのでステレオ感は無いもののダイレクトに聞こえるのが良いです。
手に直接覆い被さる位置にあるので、しっかり握ると塞がってしまうのが少しマイナスです。
イヤホンジャックがあるのでもちろんイヤホンで遊ぶことも可能。
使用感
メニュー画面

搭載されているのOSはEmuelecというLinuxベースのOS。使い方はシンプルで上下に動かしてハードを選択、タイトルを選んで起動といったUIです。日本語化も可能。

ゲームをプレイ中にメニューボタンを押すことでメニュー画面が表示され…るかと思いきや、メニューボタンは機能しません。はい、あるあるです。メニューを開くには、セレクトボタン+Xボタンです。メニューボタン使わせてよ。
ゲーム内メニューではRetroArchが開きます。ボタン組み合わせによるショートカットキーも機能します
機能説明 | 操作方法 |
---|---|
メニュー表示/非表示 | Select + X |
ゲームを即時終了(要セーブ) | Select + Start(ダブルクリック) |
即時セーブデータの読み込み | Select + L1 |
即時セーブデータの保存 | Select + R1 |
高速スキップ(再度押すと解除) | Select + R2 |
FPS表示切替 | Select + Y |
スクリーンショット | Select + B |
ポーズ | Select + A |
※一部エミュレータでは異なります
ゲームイメージの導入はTF1のMicroSD内の該当する各種フォルダ、もしくは別途用意したMicroSDをTF2側に入れると、同様に対応するフォルダが生成されるので、そこに入れます。
あと気になった点としては、なんかこれMicroSD無しでも動くんですよね。もしかしてMiyoo Miniとかと同じで、基板側にシステムが保存されているのかも。
エミュレータで遊ぶには
一般的にエミュレータで遊ぶためには以下のものが必要となります。
吸い出し機(ダンパー)
エミュレータを使う際にはゲームイメージの吸い出しを各自行う必要があります。(中華ゲーム機のざっくりとした解説はこちら)
ダンパーには色々ありますが、一台だけでゲームボーイ・ゲームボーイカラー・ゲームボーイアドバンス・メガドライブ・スーファミ・64のゲームイメージとセーブデータの吸い出しが可能なCartridge Reader(レビュー記事はこちら)をおすすめします。
(サイトは英語ですが、日本でも購入可能です)
また少しでも安く済ませたい方はGAMEBANK-web.comのダンパーを必要なハードだけ購入する、PS1等だけを遊びたい!って人はDVDリーダー+PCがあればなんとかなります。
PC(あると快適)
データを管理するのに必要となります。
MicroSD
ゲームイメージ用に推奨。

MicroSDリーダー
MicroSDをPCで読み込むために必要となります。

ゲームをプレイ

チップセットはRG351シリーズなどと同じなので、動作も同等です。ざっくり言うとPS1までのゲームであればバッチリ動作、PSPや64は軽いものであれば動くかもしれないけど全体的に厳しいレベル。
まぁいずれにせよ、アナログスティックがないので、2Dレトロゲーム専用と思っておくのが良いですね。
感想
全体的な感想としては、まぁまぁ、想像より上でも下でもなく、まぁまぁこんなもんだよねって感じの無難な印象。他のハードと比べて特筆して優れている点はないような印象です。確かに低価格帯なハードにしてはOSのカスタマイズ性も普通にあるし、質感も別に悪くない。
ボタン感触だけは本当に惜しいですが、デザインは独特で面白いので、見た目やサイズ感が気にいるのであればアリかも?くらいの印象です。