今年上半期も様々な携帯ゲーム機が出ましたね。ということで今年出たものの中で、良いなと感じるもの、印象的だったものをセレクトして紹介したいと思います。
ここで言う携帯ゲーム機は、コンシューマの携帯ゲーム機、Android/Linuxの中華ゲーム機、クラウドゲーム機、ポータブルゲーミングPC(UMPC)などオールジャンルから取り上げます。
動画版
5選
では発売した順に紹介していきます。そのハードの特徴と、それについて語りたいことを好きに語っていきます。
Miyoo Flip

Miyoo Flipは2025年最初の頃に出たハードで、リークからかなり期待されていた折りたたみモデル。
ゲームボーイアドバンスSP風の折りたたみギミックが特徴的で、ディスプレイサイズは3.5インチと中華ゲーム機としては標準的なサイズ。携帯性の高さや、そもそもパカパカと開閉するのが楽しいモデルとなっています。
ちょっと前に出たANBERNICのRG35XX SPでも同じように折りたたみハードだったのですが、サイズ感が微妙に大きかったんですよね。なので思ってた大きさと違う…という人も安心、ほぼSPです。安心?

システムはLinuxの独自UIのものを搭載、SoCはRGB30やRG353シリーズと同じRK3566、バッテリーは3000mAh。CPU性能的にはPSPや64もタイトルによっては期待できるくらいの性能で、アナログスティックもついているので心強いレトロゲーム機です。

サイズ感的にはほぼほぼオリジナル?のSPと同一寸法、RG35XXSPよりも横幅が若干小さめの寸法感です。

少し問題になっていたのはヒンジの耐久性。割とすぐに壊れた、という声がちらほらありましたが、現在ではヒンジも改良されてシェル素材も変わった新ロットとなっているようです。
現在金額は1万円程度で、発売当初はかなり在庫が少なくて買いにくい製品でしたが、現在は普通に購入可能です。

GKD Pixel 2

GKD Pixelっていう、2024年かなり気に入っていたエミュ機があるんですが、いつの間にか生産終了していて購入できなくなっていたんですよね。気に入っていたので買い足そうまで思っていたんですが・・・
と、思っていたところなんと後継機が突然公開され、一年越しに販売開始しました。小さいメタルハードは至高、たまりません。正直今年一番触ってるハードです。

最初はやはり若干のサイズアップと、起動速度が遅くなった点が気になりました。しかし画面が若干大きくなってめちゃくちゃ明るくなって、解像度も640×480にアップしたのでトータルで大満足です。起動速度に関しては、スリープがかなり優秀なので、使っている間はスリープで運用するようにしています。
バッテリーは1800mAh、チップセットはRK3326Sが搭載され、カラーはブラック、レッド、パープル、グリーン。

全人類におすすめしたいレベルではあるんですが、やはり極小故の最高VS極小故の小さくて見えないの戦いとなってしまうので、小型ガジェットラバーの人に是非手に取ってみて欲しいところ。
あと価格はアリエクで1万円くらい、若干の割高、販路も微妙でストアによっては注文キャンセルみたいなこともよく聞く(GKDシリーズはいつもですが…)ので、購入先を選びにくいというのもあります。ちなみに最近新色のブルーが出たとのことで注文したんですが、無事キャンセルされました。
amazon
aliexpress

Retroid Pocket Mini V2

Retroid社のあの名機が改良されて、まさに完全体「Retroid Pocket Mini V2」へとアップグレードされました。
改良といってもシンプルにディスプレイが変わっただけなんですが、このディスプレイの改良がなんとも素晴らしい。まさにこのベゼルの細さが欲しかったんですよ。

このV2になるに至った経緯としては、超ざっくり言うとディスプレイに問題がありプチ炎上的な感じで、その結果交換用ディスプレイが配布されるといったことに。(大炎上になるほど大きな界隈ではない)
ディスプレイが変わったのみなので中身はそのまま、OSにAndroidが搭載されていて、Android用のゲーム・アプリやエミュレータで遊ぶ事を目的として作られたハードです。
3.92インチの1240×1080と高解像度な有機ELディスプレイとなり全面はコントローラーも含めガラス張り。小さいながらも高級感があるデザインが特徴的です。

そしてチップセットはSnapdragon 865と小さいながらも十分なパフォーマンスで、エミュ用途ではもうこれで十分という感じがします。
自力で換装するのは正直結構高難易度だと感じましたが、少なくとも私は最高に気に入りました。ちなみに現在V2(新液晶換装済み)が199ドル(送料別)数量限定で販売中なので気になっている方はお早めに。
AYANEO 3

このAYANEO 3は先行レビュー品なので国内販売はまだなのですが、やはりこのボタンモジュールギミックは外せないなと思い選出。希望が詰まってるから。
コントローラーレイアウトって色んな派閥があるじゃないですか、スティックの位置やボタン配列、そして3ボタン欲しいなどなど。なのでボタンの位置を変更できるコントローラーというのは元々あったんですが、今回紹介するのは一体型のWindowsPC。

しかもSwitchのようなコントローラー着脱ではなく、ボタン部分がポンっと飛び上がり、モジュールの中からお好みのコントローラーレイアウトに変更できるという、こんなことできるんだ?と思うほどに驚く仕様。面白すぎる。流石にロマン。
仕様としてはディスプレイが7インチの1080P。前面はコントローラーも含めガラス貼りで、高級感があるデザインが特徴的です。
CPUにはAMD Ryzen™ AI 9 HX370 または Ryzen™ 7 8840Uを搭載し、TDPは最大35W。モンハンワイルズも当然動きます。

価格は国内販売最安モデルでも168,000円〜と、ポータブルゲーミングPCの中でも割高なので超超人を選ぶかと思いますが、今後このボタンモジュールの活用や他のシリーズへの転用などができたり、あわよくば他のメーカーからも出てきちゃったりしたりなどして欲しいなぁと思ったりしています。
・ハイビーム
AYANEO Pocket ACE

続いてもAYANEOさんの、こちらはAndroid搭載のPocket ACE。ぱっと見は普通に見えるかもしれませんが、
クラシカルなボタン配置に、おなじみ全面ガラスの洗練されたデザイン。そして注目すべきは、ちょっと珍しい4.5インチ・3:2ディスプレイ。
それでいて中身はしっかりハイエンド。レトロエミュから重量級のAndroidゲームまで幅広く対応できる万能型で、独特なバランス感覚の仕様です。

ディスプレイは4.5インチの1620×1080(アスペクト比3:2)IPS液晶を採用。チップセットにはAYANEO Pocket Sから採用されているSnapdragon G3x Gen 2で、AnTuTu100万越えとしては最小サイズ。
バッテリーは6000mAhと多めな分ずっしりガッチリしていますが、それが高級感にも感じます。

めっちゃざっくり言うとAYANEO Pocket Sを小型化したようなモデルなので、やはりサイズがもっと小さい方がいいけど性能も欲しいって人には結構バランス良いのではと感じます。
価格は84,800円、高いんですがAndroidスマホと考えると妥当な価格かなとは思います。

もうめっちゃ正直に言うとAYANEOのAndroidデバイスではPocket Microが一番好きなので、これくらいのサイズでアップグレードモデル出してくれないかな〜と思う反面、スマホゲーをやる際の最小画面サイズくらいのバランスの良さも感じるので、
逆にロースペックでも良いのでさらに小さいモデルとか検討してくれませんかねAYANEOさん(?)
ANBERNIC RG34XX SP

さっき見なかったっけこれ?と思うかもしれませんが、こちらはANBERNIC RG34XX SP。それってさっき言ってたちょっとサイズ感大きいやつ?って思うかもしれませんが、こちらは35XX SPの後に出た34XX SPです。
つまり、Miyoo Flipとほぼ同じデザイン・ボタン仕様でありながら、3.4インチの3:2ディスプレイを搭載しているモデルってことなんですよね。つまり、GBAにピクセルパーフェクトなんです。

システムはもちろんLinuxのAnbernicOSなので使い勝手は違うものの、大きな違いはやはりディスプレイ。それ以外はほぼ同一。サイズ感も同じです。
Miyoo Flipと並べてみると、おやおや、完全に一致なのですが。まぁそれ以前にSP風に作っているから…とはいえ、インターフェイスの並びから、Vitaっぽいデュアルアナログスティックまで同じです。これは完全にパク

SoCはXXシリーズ同様のAllwinner H700、バッテリーは3300mAh。アナログスティックがあるので3Dのゲームも積極的に遊びたいところですが、3.4インチの3:2ディスプレイを遊ぶ場合、画面は3インチくらいになるので、あくまでGBA専用として使うのが最適かなと感じます。

ヒンジも良いし質感も良い。Anbernic OSのシステムもある程度安定してますし、ここ最近の折りたたみハードの中でもかなりの完成度の高さだと感じます。
公式ストア
AliExpress

Nintendo Switch 2

この中に入ってくるの?と思われるかもしれませんが、Switch 2だって立派な携帯ゲーム機。
結構しっかりと期待していましたが、全然期待を裏切ってこない任天堂の強さ、ゲーム会社としての格の違いを感じます。

流石にサイズ感はデカすぎるなとも思いますが、上手いバランスに収めているなと感じますし、
何よりこのJoy-Con 2のマグネット着脱の気持ち良さだけで飯が食えます。本当に美味しい。

もうしばらくSteamDeck使わなくなっちゃうかも…と本気で思っていたんですが、そもそも私はインディーゲームが好きなので、コンシューマ版出ていないタイトルはDeckかPCでやらざるを得ず、
あと普通にSwitch 2のストレージが256GBだと足りなく、追加のMicroSD 256GBを買ったとしても足りなさそうな気がするので、せめて512GBが出る(普通に買えるようになる)までは普通に任天堂のゲーム専用機になりそうです。
総括
ということで、振り返ってみるとなんだかやたら折りたたみハードが出ているなと気付きました。Retroid Pocket Flip 2とかも出てますしね。まぁ実際レトロゲームを遊ぶ上で、スペック面での大きな進化はもう天井が見えているような感じなので、ハード面での新しさを追求しているゾーンなのかな、と思います。
今年は何よりSwitch 2が出てくれたのが本当にでかいと感じます。結局GBAとかDSシリーズに狂わされたところが大きいので、久しぶりに任天堂の新しいハードを体験できるという出来事がデカい。PSP 2も待ってますよ。本気で。