ANBERNICがさらに新しくXXシリーズを出しました。その名もRG35XX Pro。正直色々言いたいことはあります。またXXシリーズの同じスペックかというのはさておき、どこら辺がプロなのかとか、ほぼ同じようなデザインのハンドヘルド出してなかったかとか、他のメーカー?のモデルの形そのままじゃないか?とか。
とはいえ、まぁ同じスペックだからこそのメリットもありますし、何より色が可愛いです。定番・低価格帯・縦型モデルの刷新版。
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スペック&主な特徴
ANBERNIC RG35XXProとは
ANBERNIC RG35XXProは、クラシックな縦型デザインを踏襲した、レトロゲーム特化型の携帯ゲーム機です。いわゆるエミュ機と呼ばれるカテゴリに属し、LinuxベースのOSにより安定したエミュレーター動作が可能です。
ディスプレイは3.5インチのIPS液晶(640×480)を採用。OCA全面ラミネート仕様で視認性が高く、オールドゲームに適した4:3表示比率となっています。
チップセットにはXXシリーズ同様にAllwinner H700を搭載し、メモリは1GB、ストレージはmicroSDカードが追加でき、最大512GBまで拡張可能。
バッテリーは3200mAhで、最大7時間の連続使用が可能。
カラーはホワイト、ブラック、クリアティールの3色展開で、ポップな透明カラーもラインナップされています。
開封&内容物
では開封していきます。今回はレビューサンプルとなり、製品版とは仕様が異なる可能性がありますのでご了承ください。

箱はいつものシンプルデザイン。本体デザインをベースにした線画が描かれています。
別売りの専用ケースは一般的なハードケース。こちらにも本体デザインが描かれていますね。

内容物はこちら。USB-Cケーブル、説明書、本体です。専用ガラスフィルムは付属しません。
本体外観
では実際に使いながら見ていきます。

今回はクリアティールが届きました。縦型・デュアルアナログスティックのモデルは他社からも色々出ているので、特段デザインに新鮮味はないだろうな…と思っていたのですが、実際に手にしてみると想像以上に良い色で普通にテンション上がりました。
デザイン的にもかなり洗練されていて、よりチープ感は減り、無駄は無くなり、僅かな違いではありますが向上していると感じます。

ボタンレイアウトは、右側にABXY、
左側に十字キー、
中央上部にメニューボタン、
中央下部にスタート・セレクトボタン、
下部にデュアルアナログスティック

背面には滑り止めの窪みがあり、中央上部に製品情報などのプリント。
中央にはショルダーボタンがL1L2、R2R1と並んでいます

上側面にはイヤホンジャック、MiniHDMI、USB-C
下側面にはスピーカーのみです。

左側面にはボリュームボタンとシステム用MicroSDスロット、右側面には電源ボタン、リセットボタン、ストレージ用MicroSDスロット。
ディスプレイ部分の厚みは実測値で約14mm。グリップ部分の厚みは約22mm。
他ハードとの比較

では同社のRG353Vと並べてみます。サイズ感としてはほぼ全く同じで、ボタンレイアウトもほぼ同じなので使用感も似ています。言うとするとフロントスピーカーではなくなった、若干丸みが抑えられて横幅が僅かに小さくなったのでよりソリッドな印象になった感じでしょうか。

さて左から、RG35XX、RG35XX Plus、RG35XX Pro、RG353Vとなっています。もちろん一目で判別できますよね?
シリーズ的な立ち位置で言うと、RG35XXにデュアルアナログスティックが搭載されたモデルといった認識で間違っていません。
ちなみにBATLEXP-G350っていうANBERNICクオリティで凄いと地味に話題のエミュ機があるのですが、それにそっくりなんですよね。というか、デザインだけ見ると全く同じ?カラーリングだけ違うように見えます。
ANBERNICのサブブランドなのか、もしくは同じ工場なのか、実は最初からOEMだったのかなど様々な憶測を生んでいます。
ちなみにそちらは中身がRK3326と、ちょっと古くてちょっと性能が低いチップを採用しているので、今買うならこちらが良いのではと思ったりします。
操作感
グリップも特になくフラットな形状。厚みがそこそこあるのでしっかり握れて重く感じません、面積が小さめなので、しっかり握るというよりはつまんで持つような感じですね。
重量は実測値で200グラムと軽め。

ボタン各種はいつものAnbernic。全体としてスイッチライト、Joy-Con同等のサイズ感のものが採用されています。
ABXYはツルッとした触り心地のボタンでラバー、遊びも少なくて反発力も良く、硬めでしっかりとした押し心地。
スタートセレクト、メニューボタンも同様なラバーの感触です。

十字キーの感触もABXYボタン同様のラバー。シーソーも可能で、入力は良好に感じます。
アナログスティックはJoy-Conのスティックと同等のフォルムや感触、倒れ角度です。

ショルダーボタンL1L2R1R2は斜めになっていて、押し分けやすくなっています。感触はタクトスイッチ。同じく音の鳴りは結構大きめですが、これまでの35XXと比べても遊びがかなり少なくなっていて、それだけでチープな印象が薄くなり好印象です。
画面・スピーカー
画面サイズ・解像度

ディスプレイは3.5インチのIPS液晶、解像度が640×480のアスペクト比4:3。
ディスプレイ仕様はかなり一般的で、見慣れた仕様ですね。
ベゼル
ベゼルは上下左右均一、黒フチなので端まで画面があるように見えて良いです。ガラスパネルはラウンドエッジ。
シェル側がかなり薄くなっているのも相まって、ディスプレイだけが見えるようなスマートな見え方です。
明るさ・発色
ディスプレイ輝度は標準的、若干低め?に感じます。もう少し明るければなとは思うものの、最近明るいディスプレイが増えてきたので相対的に不満に感じてしまうのでしょうか。
スピーカー
スピーカーはフロントスピーカー・ステレオではないのが少し残念です。音質自体は十分、中音域メインな音質といった印象。手に直接覆い被さることが確実にない点は良いですね。
イヤホンジャックがあるのでもちろんイヤホンで遊ぶことも可能。
使用感
メニュー画面

搭載されているのOSはAnbernicによる独自LinuxOS。シンプルで左右に動かすとシャカシャカスマートな感じの効果音。消音可能ですし、日本語化も可能です。
左からGame Roomsというメインのゲーム一覧、RA Gameは見ての通りレトロアーチ、App Centerは音楽再生や設定アプリなど、Favoritesはお気に入り、Historyは過去に起動したタイトルの履歴、Search、Settingsと並んでいます。

使い方はいつも通りシンプルで、タイトルを選択して起動、ゲームをプレイ中にメニューボタンを押すことでメニュー画面が表示され、中断セーブなど可能。RAから開くとRetroArchのメニューが開きます。
App Center内のAppsからはシェーダーのオンオフやクイックシャットダウン機能など好みに設定できるようになっています。シェーダやベゼルオーバーレイはデフォルトでオンになっています。
ボタン組み合わせによるショートカットキーも機能します
メニューを開く、閉じる | メニューボタン |
早送り | メニュー+R2 |
スロー | メニュー+L2 |
中断セーブ | メニュー+R1 |
中断ロード | メニュー+L1 |
中断セーブスロット変更 | メニュー+十字キー左右 |
FPS表示 | メニュー+Y |
スクリーンショット | メニュー+B |
ポーズ | メニュー+X |
ゲーム終了 | メニュー+スタート |
明るさ調整 | メニュー+ボリュームボタン |
※原則RetroArchのみの動作で、一部エミュレータでは異なります
ゲームイメージの導入はTF1のMicroSD内の該当する各種フォルダ、もしくは別途用意したMicroSDをTF2側に入れると、同様に対応するフォルダが生成されるので、そこに入れます。
エミュレータで遊ぶには
一般的にエミュレータで遊ぶためには以下のものが必要となります。
吸い出し機(ダンパー)
エミュレータを使う際にはゲームイメージの吸い出しを各自行う必要があります。(中華ゲーム機のざっくりとした解説はこちら)
ダンパーには色々ありますが、一台だけでゲームボーイ・ゲームボーイカラー・ゲームボーイアドバンス・メガドライブ・スーファミ・64のゲームイメージとセーブデータの吸い出しが可能なCartridge Reader(レビュー記事はこちら)をおすすめします。
(サイトは英語ですが、日本でも購入可能です)
また少しでも安く済ませたい方はGAMEBANK-web.comのダンパーを必要なハードだけ購入する、PS1等だけを遊びたい!って人はDVDリーダー+PCがあればなんとかなります。
PC(あると快適)
データを管理するのに必要となります。
MicroSD
ゲームイメージ用に推奨。

MicroSDリーダー
MicroSDをPCで読み込むために必要となります。

ゲームをプレイ

チップセットはRG35XXPlusやRG35XX Hなどと同じなので、動作も同等です。なのでざっくり言うとPS1までのゲームであればバッチリ動作、PSPや64もタイトルにはよるもののそこそこ動作してくれるパワフルさ。
アナログスティックが左右しっかり搭載されているので、どのハードも快適に遊ぶことができます。より快適に遊びたい場合には横型の方が良いとは思いますが、縦ならではの良さを感じれて良いですよね。
感想
と言うことで、連発するもう何台目?のXXシリーズ。この一文も何回目なんだってくらい言ってますね…。
相変わらずクオリティ自体は非常に高いモデルで、縦型モデルとしてしっかりとしたクオリティで良い色、今スタンダードな縦型モデルが欲しくて、デュアルアナログスティックが欲しいって場合には確かにアリな選択肢です。低価格帯ですしね。
XXシリーズはかなりいろんなバリエーションになり、どれを選んでもまぁ割と悪くなく、価格的にも買いやすい価格帯なので、もう本当に見た目で選ぶか、セール時に価格で決めるとか、アナログスティックの有無で決めるとか、画面サイズが大きい方が良いか小さい方が良いかとか。なんかもうオーダーメイドのような選択肢の豊富さになってきましたね…。