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レトロゲーム

【レビュー】高すぎるゲームボーイを買った『Analogue Pocket アルミ版』

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Analogue Pocketって最高ですよね。

Analogue Pocketはこれまで、通常モデルの白と黒意外にも色々なカラーが出てきたり、クリアカラーが出てきたりと、かなりバリエーション豊富だったのですが・・・今回はなんとメタル!金属シェルバージョンです。

金額はなんと499.99ドル!通常モデルの倍以上!高すぎ!計算してみると約8万円、しかもこれに送料や別途消費税もかかってくる。つまり大体10万円のゲームボーイ。

買うわけ無いと思っていたんですが、一瞬の気の迷いで購入してしまったのでレビューします。10万円の・・・ゲームボーイ・・・一体10万円の価値はあるのか・・・???

販売ストア

Analogue
We make products to celebrate and explore the history of video games with the respect it deserves.

動画版

スペック&主な特徴

Pocket Aluminum - Analogue

Analogue Pocket Limited Editions Aluminumとは

Analogue Pocketは皆さん御存知の通りゲームボーイ、ゲームボーイカラー、ゲームボーイアドバンスをカセットで遊べる互換機。仕組みとしてはいわゆるソフト側で再現するエミュレータのような動作ではなく、FPGAというハードを再現して遊べる仕組みとなっているので、再現性の高さが特徴。Analogue Pocketではいわゆるラグ、遅延もかなり少ないです。

そして最大の特徴だと思うのがディスプレイで、3.5インチLCD 解像度1600×1440というとんでもなく高い解像度。オリジナルのゲームボーイの10倍の解像度で、このディスプレイを体験するためだけに買うのも良いレベルだと思います。

その他スペックとしてはバッテリーは4300mAh、USB-C充電、MicroSDスロット搭載、ステレオスピーカー、オリジナルリンクポートで通信対戦可能、ドックに接続してテレビ出力可能等など。

今回のアルミモデルはナチュラル、ノワール、ブラック、インディゴの4種類、私が選んだのは一番金属っぽい感じの色味が良いな~と思ったのでナチュラル。明るめのシルバーって感じの色味ですね。

通常モデルが220ドルなのでそもそも倍以上の価格だし、とんでもない円安なので1.5倍しても足りない金額。円安が問題なのかと言われるとそんなこともなく、海外の人も高すぎワロタと言っているのでやはり倍以上の価格設定はかなりシビアに感じます。

実際、毎回販売開始されると即完売するAnalogue Pocketですが、今回は販売開始されて1週間経ったレビュー時点でまだ在庫残っています。

ちなみに今回購入ついでにアダプターセットとかも一緒に購入したので、大体12万くらいです。アダプターセットも軽く触れますが、また別の機会にじっくりと触っていきます。何せ、Atari Lynx持ってませんし、そもそも中々売ってませんし・・・。

開封&内容物

通常モデルを初回ロットで購入したときには1年くらい待ちましたが、今回は購入してすぐに発送されてすぐ届きました。凄い。

パッケージは相変わらずかなり上質です。黒ベースのしっとりとした質感で、普通にアップル製品もびっくりなレベルの高級感です。ロゴもシンプルでミニマル。

本体の内容物はこちら。ステッカー、説明書、USB-C、本体。

本体外観

質感は最高

アルミシェルの質感はもちろん最高に良いです。良くないと困ります。ツブツブときらめくマットなシルバーで、いわゆるアップル製品のようなシルバーよりも粒の反射が大きいような印象です。

手ざわりはアップル製品の金属は結構滑らかでヌルっとした印象ですが、こちらはサラサラとした感触で非常に金属っぽさがあります。思ってた通りのテクスチャー感といった感覚。

削り出しの精度も高く、顔を近付けてじっくり見てみても粗さなどは一切感じません。

重量もその高級感をあらわしていてとにかく重いです。が、想定していたほど重くはないなという印象。というのもアナポケは元々携帯ゲーム機として結構重い部類で、約280グラム。大体Nintendo Switch Liteと同じ重量です。スイッチライトが軽すぎるまであるとは思いますが・・・。

そして今回のアルミモデルはなんと380グラム。+100グラムです。すごい重量ではあるんですが、これもある程度想定はしていたのと元々のアナポケが重い事を分かっていたので、そこまでの驚きはありませんでした。いや、重いは重いです。密度感が凄いですね。

ただこの高級感は唯一無二、単純にデスクに置いておくだけでも異様な存在感を放ちます。いや放ってくれないと困ります。

ボタンレイアウトなどの仕様は基本的に通常モデルと同様。右側に4ボタン、左側に十字キー、下にスタートセレクト的なボタン、メニューボタンがあります。ボタンはどれがAボタンなど印字もされておらず、様々なハードに対応、マッピングの変更などできるよう定義されていないのかと。

背面には初代ゲームボーイリスペクトなラインが入っています。Analogueのロゴの掻き込みもクールで、精度良くかなりバチバチにキマっています。

GBAを遊べるようにショルダーボタンも搭載。

左側面にはスピーカー、ボリュームボタン、電源ボタン、
右側面にはスピーカー、MicroSDスロット。

上側面には特に何もなし、
下側面にはリンクケーブル、充電用USB-C、イヤホンジャック。

他のハードとの比較

通常モデルのブラックと並べてみたのがこちら。ちなみにブラックはボタンを換装しているので赤になっています。ちょっと戻したい気持ちが出てきましたがそれはさておき、寸法感やエッジのカーブなど、アルミモデルもまったく同じ作りになっていて素晴らしいです。美しい。

ちなみにめちゃくちゃ細かいことを言うと、私が持っている通常モデル初期ロットと後期ロット?で微妙に画面周りのサイズが変わっています。見比べないと分からないレベルではありますが。

あと電源ボタンも初期ロットではフラットでしたが後期では少し出っ張っていて押しやすくなっていて、それらの部分はアルミモデルでも共通のようです。

iPhone15 Proと並べてみたのがこちら。15Proはチタンなのでそもそも素材自体がちょっと違うんですが、ヌルっとした金属なのに対してサラッとした金属、といった違いです。

これは記念写真です。

操作感

ボタン類も同じ感触、どうやらシェルと同じくメタル仕様のようです。

押し心地としては軽く押せるラバーの感触ですが、金属特有のシャカシャカとした感触。多分金属だからだと思うんですけど、若干戻りの悪さを感じます。使っているうちに馴染んできそうではありますが、普通に快適に遊びたいなら通常モデルの方が良いと思います。何より重いですし。

十字キーも同様にラバーですが、ボタンよりは若干硬めのパチパチに近い感触。とてもちょうど良い硬さに感じます。軸感も良くシーソーできます。

こちらは戻りが悪いとかは感じません。ただまぁこれは通常モデルも同様ですが、若干遊びが大きくて、十字キー自体が動くのが見た目的に気になります少しだけ。

全体としてカチャカチャと音が鳴るようなゆるさはありません。

スタートセレクトボタン類は若干出っ張りがあるプチプチ感。ボタンとしてはかなり小さめですが、快適に操作できます。

ショルダーボタンはバネの反発力を感じるカチカチのタクトスイッチ。

ボリュームボタンや電源ボタンもタクトスイッチです。出っ張ったおかげでかなり押しやすくなりましたね。

画面・スピーカー

画面

画面は本当に綺麗です。まぁ通常モデルと何も変わってないんですけど、一応説明するとAnalogue Pocketのディスプレイは通常のゲームボーイの10倍の解像度でピクセルがパッキパキ、画面サイズも大きく、輝度もかなり高いです。もちろんフルラミネーションなので画面とガラスの間に隙間もありません。

そしてこのように初代ゲームボーイライクな、ドットとドットの間に線があるような表示にもできるので、Analogue Pocket独自のゲーム体験をすることができます。

スピーカー

スピーカーも通常モデル同様かなり最高で、初代ゲームボーイのようにフロントスピーカーではありませんが画面横にあるステレオスピーカーで、広がりのある音響、そしてクリアで良い音質のゲーム体験で、スピーカーで遊びたい派の人も満足できると思います。

使用感

カートリッジのロック

初期ロットで良く言われていたのがカートリッジが緩みやすい件。こちらは解消されていて、オリジナルのゲームボーイのようにロック機構が働くわけではないんですが比較的固く止まるようになっていて、緩んでゲームが止まることは起きにくくなっているかな、と感じます。

メニュー・機能など

本体を起動するとシンプルなメニュー画面が現れます。Play Cartridgeを押すことでゲームを遊ぶことが出来ますが、設定を変更することで直接起動することも出来ます。

あとメニュー画面の間はカートリッジを交換することが可能なので、いちいち電源を落としてカートリッジを差し替える必要は有りません。

ちなみに電源は電源ボタンを長押しで落とせますが、軽く押すとスリープモードになり、ゲームも一時停止状態になります。便利ですね。

OSはかなりアップデートされていて、中断セーブができるようになったり、スクショ一覧を眺めたり、カートリッジのゲームを遊ぶ他にopenFPGA機能で、ファミコンやスーファミなど、エミュ機的に遊ぶことも可能です。要設定ではあります。

アダプターで他のハードもプレイ

今回アダプターセットも購入したので、Game Gear、Neo Geo Pocket Color、Atari Lynx、PC Engineをカートリッジで遊ぶこともできるようになりました。かなり変態環境になってうれしいですね。

要アップデートです。

感想

ということで、至高のゲームボーイの高級モデル、最高の質感と最高のゲーム体験といった形で、まさにロマンの塊、満足感はあります。

しかしまぁ正直に言うと普通に高過ぎです。全然値段に見合ってる気はしません。普通に通常モデル+1~2万円くらいの高級モデル!みたいな感じであればまぁ許容できますが、倍の値段、しかもどえらい円安の現状というのもあり、レトロゲーム機の範疇を超えた金額だと思います。

遊べるのもあくまでゲームボーイ~アドバンスの互換機ですしね。まぁFPGAで色々遊べるは遊べますし、MisterFPGAをセットアップする事を考えれば楽ではありますが・・・。

なのでこのお布施(売上)で、良い感じのAnalogue Pocket 2、もしくはAnalogue Pocket Miniみたいなやつを出してほしいですね。ハードとしては本当に最高なので、応援しております。

ヨシダ

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