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エミュレータ機

【レビュー】やっぱり凄かった『AYN Odin 3』

エミュレータ機

Android携帯ゲーム機で覇者的な立ち位置だったOdin2ってのがありまして、それまでではありえないスペック&ありえない価格で出していたんですね。

それの後継機がでまして、チップはSnapdragon 8 Eliteをはじめ、120Hz対応有機ELディスプレイ、アクティブ冷却、大容量バッテリーといった要素をふんだんに盛り込み、軽量でスリムになった最強のモデル。

デザインも更に洗練され、もうこれがあれば他にいらないじゃん的な究極の一台になっているように感じます。

販売ストア

AYN Odin 3 (Batch 3 Pre-order)
AYN Odin 3: The Ultimate 6''120Hz OLED Gaming HandheldQualcomm 8 Elite | Customized Full HD 6" AMOLED Touch Screen  | An...

価格は公式ストアにて最安のBaseが329ドル、最高スペックのUltraが519ドル。Baseまでは色を選べないので、今回はMaxを選択。公式ストアだと449ドル+送料22ドルなので7.3万円くらい

動画版

スペック&主な特徴

AYN Odin 3とは

AYN Odin 3は、AYNが展開するAndroid携帯ゲーム機「Odin」シリーズの最新モデルです。Odin 2から性能・表示品質・拡張性を大きく引き上げた正統進化モデルとなっています。

ディスプレイは6インチ・1920×1080解像度のAMOLED(有機EL)で、120Hzリフレッシュレートに対応。

SoCにはQualcomm 8 Eliteを採用。構成は8GB/128GB、12GB/256GB、16GB/512GB、24GB/1TBの4モデルが用意されており、Androidゲーム、各種エミュレーター、据え置き運用まで余裕を持って対応できます。OSはAndroid 15を標準搭載。

操作系にはホールセンサー式アナログスティックを採用し、耐久性と精度を重視。エルゴノミクスデザインのグリップ形状により、長時間プレイ時の安定感も確保されています。高性能SoCを活かすため、冷却機構はアクティブ冷却(ファン)を搭載し、負荷の高いエミュレーションや長時間プレイでも性能を安定して維持できる設計です。

バッテリーは8000mAhを搭載し、60W急速充電に対応。

接続面ではWi-Fi 7、Bluetooth 6.0に対応。USB Type-Cを2基搭載し、そのうち1基はDisplayPort Alt Modeによる4K@60Hz映像出力に対応します。さらに3.5mmオーディオジャック、microSD(TF)カードスロットを備えています。

筐体サイズは224.8×87.5×16.6mm、重量は約390g。

開封&内容物

では開封していきます。

箱はこちら。本体画像のみがプリントされたシンプルなデザインの箱です。

内容物は本体、USB-C、簡単な説明書です。先行販売特典?としてTPU保護ケースも入っていました。

本体外観

ファーストインプレッション

今回選択したのはクリアブルー。クリアといっても完全なクリアではなく艶消しの半透明で、フロント面は一体成形ガラスの問題なのかクリアでは無いですが、濃いめのブルーでシェル全体との一体感もあり、安っぽさもなく非常に美しいです。めちゃくちゃテンション上がりました。

Odin2と比べてベゼルの小ささや更に洗練されたグリップ感により、しっかりと進化した感はあります。

あとなんか妙にリッチな雰囲気と手触りの良さを感じるのはなんだろうと思っていたんですが、おそらくフロントガラスのエッジ加工ですね。フロントガラスがかなり大きく出っ張っているんですが、それでいてエッジを大きく丸めているので手に刺さる感覚がなく、気持ち良い手触りになっているように感じます。

ボタンレイアウト・インターフェイス

ボタンレイアウトは
右側にスタートボタン、ABXYボタン、アナログスティック、戻るボタン。
左側にセレクトボタン、アナログスティック、方向ボタン、ホームボタン。

下部左右にスピーカーがあります。

基本的な構成はOdin2と変わっていません。

本機にはファンがついていて、しっかり冷やすことができます。背面中央にあるのが吸気口で、上部にあるのが排気口。

あとはバックボタンが左右にあります。

上側面には左からL1/L2、ボリュームボタン、電源ボタン、R1/R2
下側面には、MicroSD、イヤホンジャック、USB Type-C。

しっかりとイヤホンジャックがあり、電源ボタンは指紋センサー付きです。

左右側面には何もなし。

他ハードとの比較

ではAYANEO Pocket S2と並べてみましょう。画面サイズが6.3インチのAYANEOですが、パット見の見た目のサイズ感はそこまで変わりません。

高級感は手に持つとやはり金属の感触がリッチではありますが、Odin3が劣っているようには感じません。

Switch 2と比べたのがこちら。流石にサイズ感的には違い、Switch2の大きさを強く感じます。

操作感

重量は実測値でグラムと結構軽め。Switch有機ELモデルが420グラムなので軽く、更にグリップもしっかりしているので軽く感じます。重量バランスに関しては悪くなく、持ちやすく感じます。

ABXYボタンは若干丸みを帯びた形状で、遊び少なめ。軽めのラバーの押し心地。ストロークが短めで、軽く押せて良い感触で、静音性も高くて、かなり良いボタンだと感じます。

ファンクションボタン類はプチプチとした感触です。ボタン自体がかなり小さめでほぼ完全に無音。硬さもちょうど良く押しやすいです。あまりにも無音すぎる。

方向ボタンの感触はABXYとは違ってプチプチとした押し心地。しっかりとした入力感があり、シーソーも可能で、入力は良好に感じます。

アナログスティックはホールセンサーで、中央が凹んだものでかなり大きなスティックトップです。Joy-Conや一般的なハードとは違った形状、倒れ角度が大きめです。過去のRetroid Pocket 4/ProやOdin2とも違い、かなり大きめなのが特徴。所持していないので確認はできていませんが、おそらくOdin2 Portalと同じものですね。

人によっては若干干渉するな、と感じてしまう場合もあるとは思いますが、ここら辺のスティックトップは大体互換性があり、Odin2のものが使えたりするので、換装用にアリエクで売ってるやつを購入してみるのも良さそうです。

ショルダーボタンはL1/R1がクリッキーなカチカチとした感触で音は大きめ。

L2R2はストロークの長いアナログトリガーです。どうせならトリガースイッチも欲しいなって思っちゃいました。

バックボタンはコツコツとした感触のボタンで、ちょうど中指に当たる位置にあって押しやすいです。大体バックボタンって空洞感のある押し心地になりがちなんですが、しかししっかりと響かない作りなんですよね。良いです。

画面・スピーカー

画面

本モデルのディスプレイの画面サイズは6インチの解像度は1080P、アスペクト比は16:9比率。ディスプレイ仕様としては標準的。

ベゼルはかなり小さく、見え方として気持ち良いです。全面ガラスなのも相まって、高級感を強く感じさせてくれます。

有機ELによる発色はもちろん文句なし、めちゃくちゃ明るくて良いディスプレイだと思います。

スピーカー

スピーカーはフロントスピーカーのステレオ、手にはもちろん干渉しませんし、ダイレクトに耳に伝わるのが良いです。

音質も比較的よく、広がりのあるダイナミックなサウンド。スピーカーに関しては好みの問題もあり、低音をもう少し欲しかったなとは思うものの、基本的にはクリアで良いスピーカーだと思います。

使用感

では機能周りについて紹介していきます。

初回起動時

初めて起動する際にセットアップが開き初期設定がされます。

特段アプリ・エミュレータが自動でインストールされるようなこともないので、自力で設定する必要があります。

Google純正アプリやPlayStoreも導入されているので、そちらからのインストールも可能です。

メニュー画面

基本的にはピュアAndroidな使い勝手です。デフォルトのランチャーはシンプルなもので、アプリ一覧もなく、アプリをインストールするとどんどん右側に追加されていく形式。

あとはOdin Launcherというアプリを起動するとゲーム機のようなメニュー画面が現れます。独自のフロントエンドアプリ。自動でゲームイメージを読み込んでくれたりすることはなく、あくまでコントローラーに適した操作感や設定を容易に行えるのがポイントのランチャーです。

簡易メニューを開く設定などは特にないですが、ゲーム中に右から左にスワイプでメニューが表示されたり、コントロールパネルからパフォーマンス変更や充電分離などが可能です。

AnTuTuベンチマーク結果

AnTuTuベンチマークは

総合スコア 3134488
CPU 989580
GPU 1108342

総合313万、CPU98万、GPU110万となりました。

スマホゲームを遊ぶのにしても最高画質でのプレイが可能な、十分な性能だと感じます。エミュレータも大体のゲームは動かせると考えて良いでしょう。

ちなみにスコアは全てハイパフォーマンスモードのスコアです。通常モードではもう少し控えめになるかもしれません。

ゲームをプレイ

パワーもあるおかげでゼンゼロも鳴潮もコントローラー対応で動作にも問題なく遊べています。UI周りも文字が潰れることなどはなく見ることができて普通に快適です。

エミュレータで遊んでも快適で、どのようなハードも問わず携帯機で遊びたい人にとっては非常に良い選択肢だと思います。性能的にもPS2やGCなど、ヘヴィなハードを遊べるくらいのパワーはあります。

最近のトレンドというとGameHubでSteamのゲームを動かす事だと思うんですが、実際にやってみると結構動きます。本体ストレージが結構消費されるので、中々様々なモデルで、いろんなタイトルを試せたりしているわけではないのですが、AAAタイトルの激しいアクションゲームとかでない限りは実用レベルだと感じます。設定による相性もありますしね。当方そこまで検証はできていません。

ファンの音・熱・バッテリー

ファンの音はMAXにすると高い風切り音が大きくはなります。結構大きめで、正直MAXであまり遊びたくないなと思う程度には大きいです。ほぼ動かないようにもできますし、調整は効くので、発熱や遊ぶゲームとの調整次第といった感じでしょうか。

発熱はグリップ周りは全く熱くならずに快適です。グリップの大きさに加えてファンも強く回る分、抑えられているような印象です。

バッテリー持ちはPCMarkで持続時間を測ってみたら約13時間でした。あくまで参考まで。

あとOdin2でも思いましたが、スリープ時の消費電力がかなり小さいように感じます。なんか、そういうチューニングがされているんでしょうか。

エミュレータで遊ぶには

エミュレータで遊ぶためには原則以下のものが必要となります。

吸い出し機(ダンパー)

エミュレータを使う際にはゲームイメージの吸い出しを各自行う必要があります。(中華ゲーム機のざっくりとした解説はこちら

ダンパーには色々ありますが、一台だけでゲームボーイ・ゲームボーイカラー・ゲームボーイアドバンス・メガドライブ・スーファミ・64のゲームイメージとセーブデータの吸い出しが可能なCartridge Readerレビュー記事はこちら)をおすすめします。

Attention Required! | Cloudflare

また少しでも安く済ませたい方はGAMEBANK-web.comのダンパーを必要なハードだけ購入する、PS1、PS2等だけを遊びたい!って人はDVDリーダー+PCがあればなんとかなります。

PC(あると快適)

データを管理するのに必要となります。有ったほうが間違いなく便利ですが、Androidスマホと同じなので、無くても頑張れば使えます。

MicroSD

ゲームイメージ用に推奨。PS2とかを遊ぶ場合では512GBくらいあっても良いかと。

MicroSDリーダー

MicroSDをPCで読み込むために必要となります。

感想

5万円くらいから買えるゲーム機と考えると、高級ラインではありますが、それでもAntutu300万点越えのAndroidが買える事を考慮すると、同性能帯なハンドヘルドの中ではダントツで格安。

何かしらなんでも動く使いやすいものが欲しいのであれば圧倒的おすすめができるモデルです。

とはいえ、今更前モデルのOdin2では性能不足なのかというとそんなこともないと感じるので、Odin2が出た時ほどのインパクトはないように感じます。あくまで現時点で最強のモデル、同系統のハンドヘルドを既に所有していて、トリッキーさが欲しいのであれば同社のAYN Thor、といった住み分けでしょうか。

個人的にはMaxではなくUltraの最高スペックのモデルを選択して、GameHubでSteamのゲームを動かしまくる専用機にすれば良かったなと後悔するほどには気に入っています。

AYN Odin 3 (Batch 3 Pre-order)
AYN Odin 3: The Ultimate 6''120Hz OLED Gaming HandheldQualcomm 8 Elite | Customized Full HD 6" AMOLED Touch Screen  | An...
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