みんなは伝説のスマホと聞いてなにが思い浮かぶでしょうか?
そうですね、国産ブランド、バルミューダフォンですね。
正直もう色んな意味でずっと気になっていて、いつかは手に入れたいなとずっと思っていたんですよね。それでようやく今が手に入れる機会かもしれないと思い、2025年、やっとお迎えしました。本当に最高です!本レビューではとにかく褒めまくります。
実際に手にしてみて思ったのは、本当に尖りすぎている。しかしその尖りが可愛いし、過剰に酷評されているな、という印象です。あと販売価格が可愛くなさすぎます。
販売ストア
購入したのはいつもお世話になっているイオシス。専用ワイヤレス充電機と専用ケースが付属するセットとなっていまして、それで約2万円。
ちなみに定価はSIMフリーモデルが104,800円、ソフトバンクモデルは143,280円とのこと。ハイエンドクラスの価格帯ですね。
動画版
スペック&主な特徴
BALMUDA Phone とは
BALMUDA Phoneは、日本の家電メーカーであるバルミューダが手掛けた初のスマートフォンです。2021年11月26日発売。
曲線のみで構成された小ぶりなデザインが特徴。ディスプレイサイズは4.9インチ、解像度1080×1920、重量は138グラムと軽量。バッテリー容量は2500mAhと小さめです。独自のアプリやスケジューラのプリインストールもされていますね。
スペック面では、チップにSnapdragon 765、RAM 6GB、ストレージ128GBと、当時のミドルレンジスマホに近い構成です。
価格は発売時104,800円と高価格帯に設定されていましたが、後に78,000円に値下げ。しかし、価格に対して性能が見合わないとの声も多くありました。
そしてなんやかんやで2023年にスマートフォン事業の終了が発表されました。
開封&内容物
では早速開封していきます。ちなみに購入したカラーは白黒両方で、専用ケーブルや専用電源アダプターも買っています。フルセット。
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箱はこちら。黒ベースでしっとりとしたテクスチャに白のバルミューダロゴ。非常にリッチな感触で、箱からテンションが上がります。
iPhoneのようなミニマムデザインの箱と比べるとかなり大きめですが、ケースや充電器などは入っていません。本体と簡易的な説明書のみです。
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ちなみに20W充電器とケーブルもセールだったのでそれぞれ500円で買いましたが、それぞれ2,970円です。
今回購入したセットに同梱されていたBALMUDA Phone ケーススキニーが定価3,960円、BALMUDA Phone ワイヤレス充電器が8,800円とかなりお得です。てか周辺機器もかなり高いな。
白と黒両方買ったので、白ではケースも白なのかなと思っていましたが、普通に両方とも黒でした。
本体外観
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最初に手に持った感想としては、本当に可愛い。曲面の背面、手に収まるちょうど良いサイズ感。正直想像以上に良いです。今こそ求められているコンパクトなサイズ感。めちゃくちゃ良い。たまりません。この手に収まる感じこそがこのスマホ最大の魅力であり、これに価値を見出せない人にとっては多分全く刺さらないだろうなと思います。
最近ではコンパクトスマホは絶滅し、コンパクトと言われているiPhoneで6.1インチ、ここ最近出た中一番小さいサイズは、2024年7月にリリースされたUnihertz Jelly Maxで、5.05インチ。こちらもかなり良さげでほしいんですが、お財布ケータイ(Felica)がないんですよね。搭載して欲しかった。
そんな中このスマホはさらに小さい4.9インチで国産スマホなのでもちろんお財布あり。コンパクトさを活かせる仕様となっているのもポイント。まぁ出たの2021年ですけど。四年前・・・。
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まず触ってみて思ったのが、背面が結構独特。一見レザーのような見た目をしていますがざらっとしたプラスチックで、きめ細やかなシボの独特のテクスチャ。マットな感触というよりはサラサラ系の手触りで、しっかりと手に収まるので手を滑らせることもなさそうです。ちなみにバルミューダのロゴは掘り込んであり、かなり印象的です。非常にブランド的というか。
プラスチックではありますがチープさは感じず、軽いながらもミチっとした密度感があり、素敵です。使い込むと味が出るデザインとのことですが、どうなるのかはわかりません。
背面にあるのは電源ボタン兼指紋センサー、スピーカー、フラッシュとカメラ。カメラはトリプルでもデュアルでもなくシングル。カメラにかなり似た指紋センサーが独特です。絶妙にアシンメトリー。
ちなみにどうして二色両方とも買ったのかと言うと、もちろん安かったというのはありますが、どちらのカラーも非常に魅力的に感じたからです。ブラックは真っ黒に統一されたいわゆるスマホらしい、バルミューダらしいカラーリングに対して、ホワイトはスマホとしては珍しめな、真っ白で統一されたボディ。どちらにしようか結構悩んだんですが、結局両方とも買ってしまいました。
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右側面にはSIMスロット、左側面には音量ボタン。
側面から見ると分かりますが、背面のテクスチャのフチにはツルッとしたテクスチャに切り替わっていて、しっかり滑らずに握れるような工夫?がされています。
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上側面にはマイク、下側面にはマイクとUSB-C。
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ちなみに専用ケースをつけてみたのがこちら。専用ケースはいわゆるシリコンっぽいマットなTPUケースです。ちなみにケースはこの薄めなものと、クッション?ソファ?のような強めのデザインのケースもあるようです。
が、付けてみた感想としては正直つけない方が良いなという感じです。マットな手触りになるので、より滑りにくくなるとは思いますが、本体裏面のテクスチャが結構良いのでそれを失うのは・・・というかそもそも私は基本的にスマホ裸運用派ですからね。手触りを別のものにしたい場合には良さそうです。
あとカラーの問題ですが、白に黒のケースを合わせるとちょっと縁取られるようなビジュアルになるので、本体カラーと合わせた方が良さそうですね。まぁ今回はやむを得ず黒のケースだったんですが・・・。
画面・スピーカー
画面
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ディスプレイ自体は普通です。いわゆる普通のFHDディスプレイで、解像度としては特段高いわけではなく、必要十分と言った感じです。しかし良い。なにが良いかというと、ディスプレイのアスペクト比。
最近のスマホ・・・というかもう結構ずっとですが、基本的に20:9くらいなんですが、本機はなんと16:9。なのでそもそも小さめな画面に加えて縦に縮んだようなプロポーションに見えて、かなり独特。それも相まってかなり可愛いです。
白モデルはベゼルも白なので結構目立ちますが、ごんぶとというわけでもないのでそこまで嫌な感じもありません。気になる方は黒を選んでおくと良さそうです。黒では黒ベゼルなので、ディスプレイとの一体感もあり気持ち良い見え方です。
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とはいえ、色々気になることはあります。ベゼルの端の部分、完全にフラットになっているのではなく、若干シェル側が勝っています。使っている上で特別気になるわけではないですが、頑張ってフラットにしてもらいたかったなとは思います。
そしてこれも当時から言われていますが、フロントカメラのパンチホールがかなりでかい。ただでさえ小さい画面なのにデカめのパンチホールに画面を奪われるのは普通にもったいないなと思います。
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iPhone15Pro(6.1インチ)と並べるとこのサイズ差。同じく結構丸めのディスプレイではありますが、圧倒的に丸め。そして縦にかなり短い。こうして並べて比べてみるとベゼルはちょっと太いですし、パンチホールもiPhoneのダイナミックアイランドの方が面積的には大きいですね。
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6.85インチのnubia z70 ultraと並べてみるとこのサイズ差。6.8インチ級のスマホと並べると、かなりの体格差があります。
スピーカー
スピーカーはめちゃ悪いです。こればかりは擁護できない。一度も擁護してませんが。
そもそも背面だし、シングルスピーカーだし、それに加えて音質も悪い。過剰に音質を良くしろとは思いませんが、ハイエンド価格というのもありますしもう少し頑張れたのではと思ってしまいます。
イヤホンジャックはありませんが、Bluetoothの対応コーデックが結構潤沢で
・aptX Adaptive
・aptX TWS+
・LDAC
・aptX HD
・aptX
・AAC
・SBC
と対応しています。
使用感
とにかく手に持った時の感触の良さがトップクラス
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何度も言っていますが、手に持った時のバランスがめちゃくちゃ良い。曲面の背面が非常に手に馴染みますし、重量も138グラムと軽め。そして4.9インチの小さめディスプレイなので完全に片手で操作できる。片手で画面の隅から隅まで指が届きますし、どうしてスマホって大きいものばかりになってしまったんだ・・・とすら思います。
背面のテクスチャも気持ちよいのでお世辞抜きで手に取りたくなる魅力はありますし、地味に効いてるなって思ったのが効果音。耳障りが良くおしゃれな独自のサウンドが結構効いてます。マナーモードとかは使わないでください。
背面の曲面デザインにより机に置いた時に安定しないなど言われていますが、結局スマホって机に置いておくよりも手に持って使うことの方が多いので、正直これに関してはメリットの方が大きいかなと思っています。普通に画面を伏せて置けば良いわけですし。
端末を揺らして画面をオンにするという項目もあるらしいですが、流石にそれは意味不明です。
しかしまぁこういった端末は同世代のものがどんな感じだったのかを考慮しないといけないと思うのでちょっと調べてみますと、2021年に出たiPhone13miniを見てみると、同じく小型が特徴のモデルであちらは5.4インチ、約86,800円からとのこと。特になにも言いません。
画面が小さすぎるかもしれない
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デフォルトのホームアプリ専用アプリが用意されているけど別に・・・とか色々ありますが、一番気になる点はやはり画面サイズ。
この画面サイズが良いというのは大いに大いにあるのですが、世はウルトラ広告時代。Chromeブラウザでブラウジングすると、そもそも広告を消せないくらいの表示になってしまい、正直かなり厳しい。ブラウジングする気がどんどん薄れていく。まぁそれはそうと本当に広告多すぎる。そりゃiOSは公式で広告削除機能を実装しますわ。
その上、パンチホールの大きさのせいで、かなり大きなステータスバーとして画面領域が占有されてしまうので、そこがもうあらゆるアプリで気になる。パンチホールを無視して表示できたりすれば、もうちょっと使用感として改善されそうな気がします。
ということでとりあえず表示サイズを設定からかなり小さめにしてみましたが、それはそれでちょっと使いにくいなって思いました。
あとリフレッシュレート60もちょっと気になる。
指紋認証
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電源ボタンも正直微妙。背面、カメラと同じような感じで配置されていて、若干上の方に持たないといけない上に結構不自然な感じで指を動かさないといけないので、絶妙に位置が悪い。
多少は慣れて平気にはなりましたが、いわゆる最近のスマホでよくある、タップするだけでホーム画面に移行する機能はないので、手前にぐいっと押し込んで電源をつけ、更に電源ボタンを触り続けてロックを解除するような手順。
もちろん指紋センサーがあるだけでありがたいですし、画面をタップで起動もできるのでなんとかはなりますが、もうちょっと良い配置にできたのではとは思ってしまいます。完全に左右対称な配置でもないですし。
専用アプリ
専用アプリは使っていないのでスルーです
・・・と言いたいところですが、これは記録なので軽く紹介します。かなり力を入れてOSやアプリも開発したようで、実際最初使い始めた時にはもうめちゃくちゃにたくさんアップデートさせられました。もう本当にたくさん。一気にアップデートできないようで、もう何回目の再起動なんだ・・・という気持ちになりました。アプデが多いことは良いことですけどね。途中Android11から12になったし。
専用アプリは5つあり、まずランチャーアプリ。これも結構独特で、画面のストライプ部分をなぞるのがショートカットになっていて、それ以外にも電卓などのツールがスワイプで全画面に現れます。
スケジューラはいわゆるカレンダーアプリ、縦スクロールの独特なデザインです。Googleカレンダーとの同期もできますが、Googleカレンダーに慣れていて見辛いので使っていません。
時計アプリは世界時計や目覚まし、アラームやストップウォッチを備えたアプリで普通です。UIは統一されていて可愛いですね。
メモ帳アプリは付箋とメモ帳が合体したようなアプリで、メモを自由な位置?に動かしたりして使えるようです。これは普通に良さそう?
電卓は普通です。音声入力での計算もできるようです。
ベンチマーク
この端末のチップセットはSnapdragon 765で、
AnTuTuベンチマークを測ってみると
総合スコア:427376
CPU:129818
GPU:90615
となりました。最近のチップで表現してみた感じでは、まぁ大体Unisoc Helio G99と同じくらいの総合スコアですね。
性能的にはゲームをしないのであれば別に問題ないかなと思います。ブラウジング・・・もまぁできますし、SNSも問題ありません。
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試しにゼンゼロを動かしてみましたが、まぁ普通に動くには動きました。しかしインターフェイスが狭く、遊ぶ気にはなりません。やはりある程度縦長なディスプレイを想定したデザインになっているはずですよね・・・。
バッテリー性能
バッテリー持ちは本当に悪すぎる。どんどん減る。一日持ちません。簡単に検証してみると、動画視聴一時間で10%減りました。今使っているiPhone15Proで検証してみると4%くらいだったので、そんな感じです。
PCMarkで持続時間を測ってみたら約7.5時間でした。あくまで参考まで。
しかしまぁこれに関してはこのサイズ故の問題。だってそもそも搭載されているバッテリー容量が2500mahですからね。簡単に言うと、最近のスマホの半分です。
ちなみに同じようなサイズ感で出た最近のコンパクトスマホJelly Maxは4000mAhで、その分重量も大きめで184グラムとサイズを考慮すると大きめです。やはり、大きくするしかないのか。
専用ワイヤレス充電器の使い勝手も正直あまり良くないです。質感はまぁまぁで、バルミューダフォンの形状に伴い、カーブを描いたフォルムになっていてかっこいいんですが、本体にフィットするわけでもなく、なんならちょっとズレて充電できなかったりします。適当に置いて充電できればよかったんですが、まぁ他社の一般的な形状のワイヤレス充電器よりは充電しやすい感じでしょうか。
カメラ
カメラも独自アプリで、ムービー・フォト・料理・人物・夜景と切り替える事ができます。Google純正フォトアプリを入れて使っている人も居るとか居ないとか。
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カメラは正直思ってたほど悪くはないな?という感じです。初期は本当に色味が青っぽくて微妙だったらしいんですが、今ではむしろかなり赤っぽく撮れるカメラで、日中の明るい場所であればまぁスナップ程度には撮れます。
暗い場所には厳しかったり、ディテールは甘めだったり、そもそもレンズが一つしかないのでいわゆるカメラの楽しみはかなり低めですが、このサイズなので仕方ないでしょう。
まぁでも、これハイエンドくらいの価格帯のスマホだけどな・・・。
感想
やはりここまで酷評された原因は結局価格とスペックのバランス。もう少し高くなっても良いので、もっともっとハイエンドな仕様にするか、最初からもっと安く販売されていたら、評価はもう少し変わっていたような気がします。
実際最初に手に取ってみた印象はかなり好印象、このフォルムと本体サイズのバランスはかなり気持ち良いです。普通に普段使いしたいなってすら思いました。メインスマホにするかどうかはさておき。10万円越えで買うかどうかはさておき。
あとは単純にコンパクトスマホの需要ですよね。天下のAppleさんでさえminiシリーズを出すのをやめてしまいましたし、コンパクトとまではいかないまでも比較的小さめな、Zenfoneシリーズも小さいモデルはもう新しく出ていません。
小さいスマホ・・・好きなんだけどな・・・もっと出てほしいよ・・・本当に・・・。