あの変わったタフネススマホを作ったメーカー8849から、変わったってレベルじゃないかなりどうかしてる最新モデルが送られてきました。
その名も8849 Tank 3 Pro
こちらは前回レビューしたTank Miniとは違って画面サイズが大きめで、6.79インチ。相変わらず爆裂に多いバッテリーとキャンプライトの搭載。
・・・とプロジェクター機能の搭載。
販売ストア
提供:8849
※3月12日発売なので、それまでは高い価格が表示されています。ちなみに一般販売価格がいくらなのかはメーカーから伝えられていないので、評価には含まれていません。
動画版
スペック&主な特徴
8849 Tank 3 Proとは
8849 Tank 3 Proは8849というブランドによるAndroidスマートフォンで、高耐久・防水防塵・大容量バッテリーのいわゆるタフネススマホ。
Tankシリーズの最新モデルで、プロジェクターを搭載しているスマホ?スマホなのかこれは?といったかなり特殊仕様。他にもバッテリー容量が23800mAhと超大容量。大体通常のスマホは多くて5000mAhで、デカくて重いモバイルバッテリーで20000mAhなので、それ以上に多いということになります。すごい。もちろん逆充電も可能、充電は120Wの高速充電に対応。
画面サイズが6.79インチ、チップセットはMediaTek Dimensity 8200、RAM16GB、ストレージが大容量の512GB。
カメラも多機能で、200メガピクセルのメインカメラ、8メガピクセルの3倍ズーム望遠カメラ、50メガピクセルの広角カメラに加え、64メガピクセルのナイトビジョンカメラも搭載。てんこ盛りのてんこ盛りです。
開封&内容物
では開封していきます。今回はメーカーによる提供です。
箱はこちら。本体がそもそも結構大きいので箱も大きめ、そしてかなり硬くガッチリしています。
内容物はこちら。USBーCケーブル、充電器、説明書類、保護ガラスフィルム、本体です。地味に強いなと思ったのが、この充電器なんと120Wです。本スマホは大容量バッテリーをより早く充電するため120W充電に対応しています。普通に100Wくらいまでしか持ってないので助かります。
本体外観
とにかくでかい。そして重い。なんだ?これは。少なくとも私の知っている「スマホ」ではない、別の何かですよこれは。
重量は試しに測ってみたところ、なんと695グラム。SteamDeck OLEDですら640グラムですからね、更に50グラム重い。超重量級過ぎる。手に持って操作するモノではないと感じるレベル。
しかしその代わりにバッテリー容量は23800mAh。大容量バッテリーを持ち歩いていると思えば、多少は納得もできるでしょう。実際逆充電もできるし。
ちなみに有名メーカーの2000mAhモバイルバッテリーを色々調べてみたところ、大体400グラムくらいだったので、このスマホから2000mAhの重量分引くと295グラム。
まぁ通常のスマホよりも重めではありますが、外装に金属を採用していたり、そもそもプロジェクターを搭載していたりと特殊な機能が搭載されているのでバッテリー分の重さなんでしょう。
厚みも約30mmとかなり大きめ。まぁバッテリー容量を考えるとそりゃそうって気はします。
左側面にはプロジェクターのピント調整ダイヤル、デュアルSIM&MicroSDスロット、ボリュームボタン、割り当て可能な2つのボタン。
SIM・MicroSDスロットがSIMピン不要で取り出せるの地味に良いですよね。
右側面には電源ボタン兼指紋センサー。
背面はこちら。カメラ部分はメインカメラ、ナイトビジョンカメラ、望遠カメラ、広角カメラ、フラッシュLEDと並んでいます。そして毎度お馴染みキャンプライト。
下部にストラップホール、というかベルトホール?があるのでそこに通して首からかけて使うんでしょうか。
よく見ると複眼みたいになっているカメラ部分
素材は金属が部分的に採用されていて、頑丈な感じがあります。しかしTank Miniのような、なんだか頑丈そうな上に高級感!という雰囲気ではありません。
おそらくサイズ感の問題と、背面全体がかなりマットなヘアラインになっているからでしょう。Miniの方では純光沢くらいのヘアラインで側面は光沢に切り替わったりしていたのでリッチな金属感でしたが、こちらは守ってやるぜって感じの金属感。
もうちょいツヤっとしていた方が好みですが、こちらの方が傷など目立ちにくいでしょうね。そもそも傷を気にする端末なのか?って気もしますけど。
それにしてもこう並べてみると・・・親子?みたいなサイズ差で笑っちゃいますね。
上側面にはプロジェクターの投影面、下側面にはカバーで覆われたUSB Type-Cとイヤホンジャックです。
プロジェクターの投影面はこちら。ちなみにプロジェクター機能を使用した際には発熱が大きくなるので、ちゃんとファンも搭載されています。
6.8インチのスマホと並べてみましょう。確かに画面サイズだけ見てみると同等なんですが、厚みが違いすぎて同じサイズのスマホに見えません。
画面・スピーカー
画面
ディスプレイは大きいスマホとしては標準的なサイズ感です。若干輝度が低いように感じますが、この手のタフネススマホ・タブレット(私が持っているモノ)は大体低めなので、タフネスにするために何か影響しているんですかね?少なくともガラスはかなり厚めで強い物を採用していますし。
インカメラは中央にパンチホール、ベゼルは均一ではなく下部だけちょっと大きめです。気になる・・・とかそういう問題の端末では無いのでまぁ良いです。
勿論均一であったほうが嬉しいですけど、そもそもタフネスにするためにディスプレイよりも側面の方が大きく膨らんでいるのでベゼルの見え方としては全体的に大きめになります。
スピーカー
スピーカーは良い音質ではありません。そもそも背面にスピーカーの開口がありますし、何よりタフネス最優先。しかしやはり屋外使用であったり、プロジェクターを使った運用を前提に考えてか、かなり音量は大きめに出せます。かなり。
使用感
めっちゃ重い
普段使いには何も問題はないです。120Hz対応なのでヌルヌル快適です。あるとすると重過ぎて持って使うのがしんどい事くらいでしょうか。
なのでできればスタンドに置いて使いたいんですが、この厚みだと使えるスタンドが無いんですよね。立てて使えるスタンドも搭載されていればよかったのに・・・と少し思いました。あればプロジェクターの投影にも役立ちそうですし。
認証・耐久性など
認証は指紋認証・顔認証が付いています。指紋認証の速度はそこまで早くはないですが、まぁ一般的な速度に感じます。
耐水はIP68なのでいわゆるタフネススマホでよく採用されている、お湯でも耐えられるIP69Kや米軍が定める耐久性のMIL規格を取得していないようなので、それらを取得したタフネススマホに比べると若干弱いのが注意です。日常使いする分には全く問題ないと思いますけどね。
キャンプライト
おなじみの(?)キャンプライトが使えます。一般的なスマホカメラのフラッシュとは違う、しっかり照らせる明るさ。
ハンディライト的な感じで使えて良いですが、まぁこちらもアレですよね、重すぎて気軽に使うには・・・と。
他にも高さを測ったりノイズを測定したり、現場仕事系の様々な機能が搭載されています。今回このモデルにはレンジメーターはありませんが、Proではないモデルの方にはプロジェクター機能の代わりに搭載されています。
プロジェクター
Tank 3 Proに搭載されているプロジェクター機能はDLP。いわゆる一般的な仕様のもので、解像度は854×480、最大100ルーメン、フォーカス距離は0.5m〜3mまで、縦表示、横表示と変更も可能です。
ホーム画面に置かれているプロジェクターのアイコンをタップするだけで機能し、スマホの画面を映し出すことができます。
ピントが合わない場合はこのダイヤルをくるくる回します
大きく綺麗に映し出せるものではありません。が、スマホサイズ・・・というかスマホ自体に搭載されている、バッテリー駆動で映し出せるって意味ではポータビリティ的には最高ですし、白い壁さえあれば映して遊べるので、
友達の家に持って行くなり、キャンプテントに映すなり、様々な楽しみ方ができそうです。まぁ私はキャンプとか行かないのでアレですけど。
そしてこのように、AndroidスマホなのでコントローラーをBluetooth接続してゲームを遊んだりもできます。かなり気軽に使えるのが良いと感じました。
実際プロジェクターでゲームを遊ぼうと思うと、まずプロジェクターを固定で置いていない場合には持ってきて設置して、電源を繋いで、起動するまで待って、ゲーム機やらと繋いで・・・と色々なプロセスが必要になりますが、
こちらはスマホのホーム画面にあるボタンをポチッと押して投影されるのも早い。良い感じの場所、高さに置いて、それで斜めに投影した際の台形調整(上下方向のみ)も自動で行われます。めちゃくちゃ気軽。
結構パワフル
言うてゲームなんて・・・って思うかもしれませんが、実はSoCも普通にパワフルなチップを搭載していて、Dimensity 8200。AnTuTuベンチマークを測ってみると、
総合スコア 887761
CPU 271518
GPU 228869
でした。88万点は現行のハイエンドスマホと比べると最早高いとは言えない数値にはなってしまっていますが、普段使いはまったく十分なレベルで、原神も最高画質設定で普通に遊べました。
勿論バッテリー持ちも半端無く良く、とりあえずいつも通りPCMarkのバッテリーテストをやってみようと思ったのですが、二日目くらいで何故か止まってしまい最後まで続けることができませんでした。ということで、普通に24時間以上持ちます。いや、このバッテリー容量なら当たり前ですけど・・・。
RAMは16GB、そして地味に面白いのが、ストレージ512GB。MicroSDを使えるのに、そんな大容量要るのか?って思ってしまうほどです。いや、多ければ多いほど嬉しいですけど。
感想
プロジェクターを搭載しているスマホ、というだけでロマンで溺れそうになる仕様なんですが、
その上とんでもない大容量バッテリー、チップセットも普通にパワフル、ストレージ多過ぎという、なんというかこの全体的に過剰スペック感がたまらなく面白いですよね。
おすすめかどうかと聞かれたら正直わかりませんし、現場用やアウトドア用途以外で需要があるのかどうかもわかりませんが、間違いなくこれまでに触ったことがないスマホ(?)ですし、なんか面白い使い方を見いだせそうなガジェット(まだ見いだせていない)だと感じました。