予約していてすっかり忘れた頃に届いたのがこちら。Super Pocket。
こちらは様々なレトロゲームをなんと物理カートリッジで遊べるEvercadeというハードがあり、それのゲームボーイライクな縦型バージョンといったゲーム機です。
ずっと気になっていたんですがアーケードゲームはそんなに興味が無かったのですが、カセットのバリエーションがめちゃくちゃ増えていて、レトロゲーム以外にもインディーゲームを複数収録したパックが出ていたり、何より縦型というのが気になり購入しました。
結果としては、まずいですこれは。買ってはいけないものだった。良い意味で。
販売ストア
買ったのはFunstock
Amazon
動画版
スペック&主な特徴
HyperMegaTech Super Pocketとは
Super Pocketは、イギリスのBlaze Entertainment社による新ブランドHyperMegaTechの製品で、簡単に言うとカートリッジ(カセット)でプレイするゲーム機『Evercade』の縦型・安価モデルです。
バリエーションは現在緑のTaito Edition、青のCapcom Editionと二種類展開されていて、それぞれタイトーのアーケードゲーム、カプコンのアーケードゲームがプリインストールされていて、カートリッジを購入しなくてもとりあえずそのまま楽しめます。カートリッジはEvercadeのものと完全に互換性があるので、Evercadeユーザーも安心。
ゲームボーイのような縦に長い形状をしていて、充電はもちろんUSB-C、ディスプレイは2.8インチ解像度320×240と少し低め、イヤホンジャックありといった仕様です。
金額はFunstockにて49.99イギリスポンドで、日本円にして記事執筆時点のレートで約9200円程度。また別途送料がかかる場合があります。国内Amazonなどでも安い場合があるので、買える場合はそっちのほうがいいかもしれませんね。
今回は2種類のセットモデルを購入し、119.99イギリスポンドでした。
開封&内容物
では早速開封していきます。今回は数量限定のクリアカラーモデルです。
箱はこちら。ゲーム機らしいカラフルなデザインの箱ですね。中に仕切られて2種類のハードが入っています。
内容物はこちら。説明書、本体2台、充電用USB-Cケーブル2本です。
本体外観
金額が比較的安めな、廉価版的なモデルだと思っていたのでそんなに質感は良くはないかな…とあまり期待していませんでしたが、
実際手にとってみると見た目こそおもちゃ感あるものの、しっとりとした触り心地、高いビルドクオリティでかなり良いクリアシェルのボディだと感じました。
このEvercadeを筆頭とした物理カートリッジスタイルのゲーム機は、やはりコレクター需要を見込んだハードだと思うので、ハードの作りがしっかりとしているのはかなり理にかなってると思います。
ボタンレイアウトは右側にXBOX配列のABXY、上にメニューボタン、左に十字キー、下にスタートセレクトボタン、間にスピーカーです。
背面にはカートリッジ、ボリュームボタン、ショルダーボタンと並んでいます。カートリッジは中身のない空ですが、シェルと同じ素材で非常に一体感があります。
上側面には特に何もなく、下側面にはイヤホンジャック、電源スイッチ、USB-C。
側面から見るとこうです。コントローラー部分からディスプレイ部分まで同じ厚みです。ボリュームボタンの位置は側面と言うよりは背面寄りです。
サイズ感としてはゲームボーイカラーと同等程度。しかし厚みの少なさや凹凸の無さ、画面サイズなどから若干小さく感じます。
ということでカートリッジもAmazonで売られていたので購入しました。インディーヒーローズコレクションという、インディーゲームが14タイトル入っているモノです。
おそらく並行輸入品で、たまたま在庫があって買えたので、ちまちまチェックしてみると良さそうです。
こんな感じでカートリッジを差し替えます。カートリッジの色が違うので、若干ハードの雰囲気が変わるのもとても良いですね。カートリッジならではの良さというか。
操作感
重量に関しては実測値で165グラム程度なので気になりませんが、操作性は正直微妙です。そもそも縦型なので持つグリップ部分が小さく、ショルダーボタンの押しにくさなどが、手に入る前から想像できます。
なのでそこまで期待もしていませんでしたが、ボタンの押し心地も含めあまり良くなかったので、アーケードゲームを遊ぶハードとしてはやはり縦型のSuper PocketよりEvercade EXPなどの横型ハードの方が圧倒的かもしれません。
ABXYボタンは遊びが少なく、ストロークが僅かに短いメンブレンスイッチ。いわゆるラバーの押し心地です。遊びが少なく戻りも良いので、基本的には特に気になる事はありませんが、ボタン自体が丸みを帯びていなくかなりフラットで、出っ張りが少ないので他のコントローラーとは結構違う感触に感じます。
十字キーは正直微妙です。結構硬めのラバーの押し心地、ふにゃっとした柔らかさではないのに関しては良いと感じますが、このプラスチックのボタン形状ですね。
円形をベースに十字が突起しているような結構斬新な形状をしていて、十字は外側に向かって突起が大きくなっています。どちらの方向を押したのか分かりやすい分には良いのですが、ラバーの硬さもあり指が結構痛いんですよね。角が尖りすぎていて指に刺さる感じがあり、アクションゲームを遊ぶ場合には結構しんどく感じました。もちろん指の使い方にも依るとは思いますが…。
そしてシーソーもできません。全部押し込まれてしまいます。
スタートセレクトボタン、メニューボタンはカチカチとしたタクトスイッチですが、比較的低い音であまりうるさく感じませんし、チープにも感じません。
ショルダーボタンもカチカチとした押し心地で、こちらはスタートセレクトボタンよりは音が大きいものの、低い音で比較的気になりにくい音で良いとは思いますが、指を引っ掛けて押すボタンではなく手前に押すような感覚、さらに押すのに若干力が要るので、快適とは言いにくいです。
まぁショルダーボタンに関しては縦型ハードの時点で…という気もするのでそこまでデメリットには感じません。
画面・スピーカー
画面
ディスプレイはやはりコストダウンを感じます。というのも、この写真を見てもらえれば分かるようにラミネーションディスプレイではないので、液晶の間に隙間がありますし、左右に開口があるせいなのか分かりませんが結構ホコリが入り込みます。
更に保護パネルがガラスではなくプラスチックっぽいんですよね。なので結構柔らかいし、傷も付きやすいです。なので買った人はなるべく速攻で保護フィルムを貼ったほうが良いかもしれません。
ディスプレイの解像度は320×240と低いです。なのでドット感が結構分かる感じ…ではありますが、まぁアーケードゲームを遊ぶという点においてはこれもまた味かな?という気もします。この粒感がアーケードっぽさを醸し出しているというか。
ちなみにEvercade EXPはラミネーションではないもののガラスですし、解像度も高めで800×480です。まぁその分金額も高いですけどね。
あと画面サイズは2.8インチで、数値上小さいように感じますが、実際に遊んでみるとこれが不思議とそこまで小さく感じません。Miyoo Miniと同じサイズなのにね…。
スピーカー
スピーカーはまずまずでしょうか。シングルスピーカーではあるものの、画面側に配置されているフロントスピーカーなので、直接音が耳に伝わる感覚が良いですし、音も大きく出せます。
音質に関してはそこまで良くはありません。ザラザラとした、レトロゲーム感のある音色です。ですがまぁピクセル感があるディスプレイと雰囲気としてはマッチしていますし、これで良いなと感じます。
使用感
起動・終了は下部のスイッチをオンオフするのみの直感的な操作で行なえます。起動は結構早いですし、直後にゲーム選択画面、ゲーム開始できるので結構手軽に始められるのは良いと感じます。
メニュー画面はこのように、横並びでゲームタイトルが並ぶかなり簡易的なレイアウトです。
設定を行う、カートリッジのゲームを遊びたい場合にはメニューボタンを押して選択します。ゲーム中でもメニューボタンを押すことでメニュー画面が開き、中断セーブ・ロード、ボタン操作の確認、ディスプレイ設定、リセット、終了が可能です。
そこまで細かな設定変更はできませんが、ステートセーブがどんなゲームでも可能、アスペクト比をオリジナル比率に変えたりピクセルパーフェクトに変えたり出来るので最低限は揃っていて良いと個人的には感じました。
感想
使ってみた感想としては、下げれる部分はコストダウンしながらもデザインや質感の良さは担保していて、コレクションをメインの目的としたハード、という意味ではかなり良いと感じました。
十字キーの指が痛くなる感じは正直残念ですが、縦型という形状の関係もあり、遊ぶとしてもあくまでカジュアルに遊ぶハードだと思いますし、全体として見ると満足です。
いやぁしかし、これどんどんカートリッジ増やしたくなりますね。本当に。
物理カートリッジっていうだけで所有欲満たされるのに、大体1カートリッジ1タイトルではなく複数のタイトルが収録されていて、まぁ大体3000円くらい?なので価格もちょうどいいんですよね。
かなりレアで高騰している海外のタイトルもありますし、気軽に買い足せちゃう感じがなんとも沼というか。しかもCollectable cartridge numberという、カートリッジに番号も付いてるんですよね。もうそれは完全にコレクション前提やんか。本当に勘弁して欲しい。