毎月恒例のDeep Game Newsです。2026年9月は、実物のカセットを挿して遊ぶFPGB MINIから、上下2画面のRetroid Pocket Duo、透明なChromaticまで、遊び方も見た目も違うハードが並びました。スマートフォン用コントローラーや昔のゲーム機の電源、SteamOSの有志移植にも動きがありました。
今回は動画と同じ16トピックを、発表・ティザーと、発売・予約開始・重要続報の2グループに分けてまとめます。9月のニュースを中心に、10月5日までに確認できた続報も反映しています。価格・在庫・出荷予定は確認時点のものです。
── 発表・ティザー ──
Acer Atlas 7 / DualPlay Mini


Acerが9月2日に発表したのは、7インチのWindows携帯ゲーム機Atlas 7と、8インチの画面を回転させるとキーボードが現れるDualPlay Mini。名前は並んでいますが、後者はコンセプト機です。発売予定が出ているAtlas 7とは分けて見ておきたいところ。
主な仕様・発売状況
- Atlas 7:Windows 11、最大Intel Arc G3 Extreme
- 画面:7インチ / フルHD / 120Hz、可変リフレッシュレート対応
- メモリ:最大24GB / SSD:最大1TB
- バッテリー:最大80Wh / 冷却ファン:2基
- 端子:Thunderbolt 4×2
- 発売予定:北米は2026年第4四半期、欧州などは11月
Atlas 7は大きなバッテリーと拡張端子を残した構成。持ち歩いて遊ぶだけでなく、周辺機器をつないで使うことも考えられています。一方のDualPlay Miniは、ゲーム操作とキーボード入力を画面の回転で切り替える作りです。日本での価格や発売日は確認できず、Miniも製品化や販売が決まった段階ではありません。
情報元:公式情報
ARC X1

ARC X1は、新しく登場したAndroid系の携帯ゲーム機。9月18日に仕様が公開され、10月2日には初回予約が始まりました。独自のOwlOSでAndroidゲームやクラウドゲームをまとめて扱う方針です。
主な仕様・発売状況
- SoC:Snapdragon G2 Gen 2
- 画面:7インチ / フルHD / 120Hz
- 操作系:TMRスティック、振動機能
- 冷却ファン搭載 / バッテリー:9,300mAh / Wi-Fi 6E
- コミュニティ価格:29,500インドルピー / 通常価格:33,500インドルピー
- 予約金:999インドルピー / 初回はインド向け、出荷目標は2027年第1四半期
999ルピーという数字だけを見るとかなり安く感じますが、これは本体価格ではなく予約金です。初回の対象地域もインド。10月5日の確認では公式トップの案内が次回分への登録に変わっているため、初回予約が始まったことと、今すぐ同じ枠で注文できることは分けて考える必要があります。
Arduview

Arduviewは、ケースだけでなく基板まで透ける小さなゲーム機です。土台になっているのはArduboyで、ゲームは400本を本体に収録。アプリストアやWi-Fiの設定をせず、本体だけで遊び始められる作りになっています。
主な仕様・発売状況
- ベース:Arduboy / 収録ゲーム:400本
- 重量:50g / 充電:USB-C
- Kickstarter開始予定:2026年10月13日
- 先行購入者向け:2026年11月予定 / 一般向け:2027年予定
- 現在案内されている5米ドルは予約金
いろいろな機種を動かすAndroid機とは、遊び方そのものが違います。小さくて軽い本体にゲームを詰めて、そのまま持ち歩くタイプですね。5ドルで完成品を買えるという話ではないので、最終的な価格や出荷条件は正式な募集内容を確認しておきましょう。
情報元:公式情報
── 発売・予約開始・重要続報 ──
Retroid Pocket Duo シリーズ

上下2画面の折りたたみ機、Retroid Pocket Duoシリーズにも動きがありました。Liteは9月17日から出荷開始。Lite、Lite Plus、Duoは見た目が似ていますが、SoCだけでなくパネルやトリガーも変わります。
主な仕様・発売状況
- Lite:QCS6125 / メモリ4GBまたは6GB / 上5.5インチFHD・下4.2インチ、上下とも60Hz液晶
- Lite Plus:Q-7790 / 8GBメモリ・128GBストレージ / Android 16・Wi-Fi 6E / 画面はLiteと同じ液晶
- Duo:Q-7790 / 上下とも120Hz有機EL、下画面は4.5インチ / L2・R2はアナログ入力
- 共通:6,000mAhバッテリー、冷却ファン
- Duo:公式価格269米ドル、2026年10月中旬出荷予定
- Lite Plus:2026年11月中旬出荷予定
画面重視ならDuoの上下有機ELが大きな違いです。Lite系のトリガーはデジタルですが、Duoはアナログ入力に対応します。出荷予定も割引の期限もモデルごとに違うので、注文前には機種名と配送予定をセットで確認したいシリーズですね。
FunnyPlaying FPGB MINI

今回の動画のサムネイルにもしたFPGB MINI。実物のゲームボーイ・ゲームボーイカラーのカセットを挿して遊ぶ、FPGA方式の携帯機です。9月14日には公式マニュアルも公開されています。
主な仕様・発売状況
- 画面:2.98インチIPS / 800×720
- 本体:113×64×22mm / 135g
- バッテリー:1,800mAh / メーカー公称4〜6時間 / USB-C充電
- microSD:セーブデータ管理に加え、対応ROMの起動にも対応
- 確認時のセール価格:69米ドル / 通常表示:89米ドル
- 10月5日の確認時点:売り切れ
元のゲームボーイの160×144に対して、800×720は縦横ともにちょうど5倍です。カセットを使えるだけでなく、ドットの並びを崩さず拡大できるパネルもポイント。時計機能用には別途ボタン電池を使います。通信には専用の変換部品が必要で、USB-Cケーブルをつなぐだけでは通信できません。価格と在庫は確認時点の表示なので、再入荷時には商品ページで見直してください。
KONKR Pocket BLOCK

5月に紹介したKONKR Pocket BLOCKは、公式ストアで注文できる段階に進みました。縦型の小さなAndroidゲーム機で、十字キーと4ボタンを中心にしたすっきりした外観です。
主な仕様・発売状況
- 2GBメモリ+32GBストレージ:79米ドル / Original Greyのみ
- 3GBメモリ+64GBストレージ:99米ドル / 3色展開
- 表示価格には税金・関税を含まず、送料は注文時に確認
差額20ドルで増えるのはストレージだけでなく、メモリもです。さらに色を選べるのは上位構成。安い方を選んでから色を変えようとすると構成ごと変わるので、メモリ、容量、カラーをまとめて比較するのがよさそうです。購入時は送料などを含めた総額で確認しましょう。
情報元:公式情報1
Valve Steam Frame

Steamのゲームを無線で楽しむヘッドセット、Steam Frameが日本でも9月15日に販売開始となりました。国内販売はKOMODO STATIONが担当しています。中心になるのはPCからの映像配信で、専用の6GHz無線アダプターを使います。
主な仕様・発売状況
- 画面:片目あたり2,160×2,160 / パンケーキレンズ
- リフレッシュレート:72〜144Hz(144Hzは実験的な設定)
- SoC:Snapdragon 8 Gen 3 / メモリ:16GB
- 重量:装着部を含め440g / 本体コア185g
- 国内税込価格:256GBが199,980円、1TBが244,980円
視線を追って、見ている部分に画質を割くフォービエイテッド配信も特徴です。SteamOSで本体単体で動かす仕組みもありますが、すべてのSteamゲームがそのまま動くと考えるのは早計。遊びたいタイトルの対応確認が重要です。日本・台湾・香港では同日の発売ですが、地域ごとの販売状況は分けて確認する必要があります。
GPD WIN Max 3

GPD WIN Max 3は、ゲーム操作とキーボード作業を1台にまとめる小型PC。国内公式で先行予約を受け付けており、発売予定は2026年12月25日です。
主な仕様・発売状況
- 画面:9.06インチ有機EL / 165Hz
- プロセッサー:Ryzen AI Max+ 395または388
- メモリ:32GB〜最大128GB / ストレージ:1TBまたは2TB
- バッテリー:着脱式97Wh / 付属電源:180W
- HDMI、USB-A、microSDなどを搭載
- 確認時の国内価格:388・32GB・1TB構成で305,000円 / 国内1年保証の案内あり
携帯ゲーム専用機として見ると大きな構成ですが、机に置いて入力作業や周辺機器との接続まで任せるなら、キーボードと端子の多さが効いてきます。上位構成では価格も大きく変わるので、305,000円を全モデル共通の価格として見ないようにしたいところ。まだ発売済みではなく予約段階です。
情報元:公式情報
ANBERNIC RG 35

ANBERNIC RG 35は、3.5インチの4:3画面を載せた小型Linux機です。OCAフルラミネーションのIPS液晶と、2本のスティックを備えています。
主な仕様・発売状況
- 画面:3.5インチIPS / 640×480
- SoC:RK3326 / メモリ:1GB
- 重量:191g / 振動対応
- バッテリー:3,200mAh / メーカー公称約7時間
- microSDスロット:2基 / Wi-Fiは外付けモジュールが必要
- 通常表示:37.99米ドル / 確認時のセール価格:37.32米ドル
低価格帯のLinux機として、システム用とデータ用のmicroSDを分けられる構成です。Wi-Fiは内蔵ではない点に注意。対応機種の一覧に名前が載っていても、重いゲームまで快適に動くとは限らないので、RK3326の機種として用途を考えたいところです。動作時間も設定やゲームによって変わります。
情報元:公式情報
GAMEMT MTX

GAMEMT MTXは、4インチの正方形ディスプレイが目を引くゲーム機です。解像度は720×720で、4:3でも横長でもないパネルを採用しています。
主な仕様・発売状況
- 画面:4インチIPS / 720×720
- SoC:Allwinner T509 / メモリ:1GB / 内蔵ストレージ:8GB
- バッテリー:3,000mAh / 重量:約216.5g
- HDMI出力、イヤホン端子、外部コントローラー対応
- 確認時の価格:白色・55GB選択構成で79.99米ドル
商品選択欄の55GBという数字は、内蔵ストレージ8GBとは別なので混同しないようにしてください。正方形の画面も、どのゲームでも全面にぴったり映るわけではありません。元のゲームの比率によって余白の入り方が変わるので、自分が遊びたい機種との相性で見るのがよさそうです。
情報元:公式情報
Razer Prio

Razer Prioは、ひねって開く折りたたみ式のスマートフォン用コントローラー。使わないときは小さくまとまり、展開すると操作部分が現れます。日本では9月11日に発売されています。
主な仕様・発売状況
- 対応:最大7インチのiPhone・Androidスマートフォン
- 操作系:4方向十字キー、スティック、左右バンパー・トリガー
- Cortex Mobile専用ボタン搭載 / コントローラー本体の充電不要
- 国内公式税込価格:16,980円
スマホのゲームに加えて、クラウドやリモートプレイも想定されています。ただし対応サービスやタイトルにはそれぞれ条件があります。多くのケースに対応する案内ですが、すべてのケースで使えるという保証ではありません。装着するスマートフォンとケースの組み合わせは購入前に確認しておきましょう。
Hyperkin ShockLine

ShockLineは、昔のゲーム機の電源をUSB-C化する周辺機器シリーズです。新しいゲーム機を買う話ではなく、手元の本体を使い続けるための製品ですね。
主な仕様・発売状況
- 機種ごとに専用キットを用意。ファミコン・スーパーファミコンなど向け、N64向け、ゲームキューブ向け、携帯機充電用は別製品
- 据え置き機向けの一例:30W・9V電源、約1.8mのUSB-Cケーブル、変換アダプター
- ゲームキューブ向け:45W・12Vの構成
- 公式価格の例:据え置き機向け24.99米ドル / 携帯機充電用19.99米ドル
- 付属電源は米国プラグ仕様の案内
USB-Cという端子の形が同じでも、必要な出力や変換アダプターまで共通ではありません。30W・9Vという数字もシリーズ全体の仕様ではないので、機種名だけでなくキットの内容を確認してください。日本で使う場合の条件も、手元の本体に合う製品かどうかと合わせて見ておきたいところです。
情報元:公式情報
SteelSeries Aeon Pro

Xbox・PC向けのAeon Proは、接続先の切り替えとバッテリー交換を考えた高機能コントローラーです。付属ドックにはUSB入力が2つあり、つなぐ機器を切り替えて使えます。
主な仕様・発売状況
- 本体有機EL表示 / 背面パドル4つ / ボタン割り当て変更対応
- ホールセンサースティック / 交換用スティックキャップ
- トリガー:深い押し込みと短いクリック操作を切り替え
- 交換用バッテリー2個 / PCのGGソフトで設定
- 国内発売:2026年9月25日から順次 / 黒・白の2色
- 国内参考税込価格:45,530円
バッテリーを2個交互に使えるので、片方を充電しながらもう片方で遊べます。充電そのものが不要になるわけではなく、交換によって中断を減らす仕組みです。海外価格を単純に円へ換算するより、国内では税込45,530円という参考価格を基準に見ておくのが分かりやすいでしょう。
SteamOS ARM 有志移植

ハード以外では、SteamOSのARM携帯機向け有志移植にも動きがありました。最初の正式版は9月24日に公開。Steam Frame向けのビルドを土台に、Snapdragon搭載の携帯機で動かす試みです。
主な仕様・発売状況
- ゲーム用UIとKDEデスクトップ環境を用意
- PC向けゲームの動作にFEXやARM64版Protonを組み合わせる
- 10月確認時点:Snapdragon 8 Gen 3は安定版、8 Gen 2・8 Eliteはベータ版
- Valveの公式対応ではなく、更新は有志プロジェクト側が提供
PC向けとARM機ではCPUの命令形式が違うため、OSが起動すればすべて解決という話ではありません。背面ボタンやファン制御なども、移植側で調整を進めている部分です。作者の手元にない機種もあり、機種ごとに確認状況の差があるので、対応表と既知の不具合を見ながら追いたいニュースです。
ModRetro Chromatic × Codex

ModRetroとCodexのコラボで登場したのが、透明なChromatic: DevDay Edition。前面の基板や内部の部品が見え、白いボタンが目立つ外観になっています。動画でも触れましたが、まずこの透明な本体が気になります。
主な仕様・発売状況
- 現地2026年9月29日のDevDay会場で参加者向けに配布された限定機
- 書き換え用カートリッジ付属
- 開発者モード有効化コードを使い、Codexで作ったゲームを書き込む仕組み
- 確認した公式案内では一般販売価格・発売日の告知なし
外装の違いだけでなく、自分でゲームを作ってカートリッジへ書き込めるところまでセットになった特別仕様です。とはいえ、今回の案内は会場参加者向けの限定機について。通常の新色として一般販売が始まったという扱いにはしないでおきます。
情報元:公式情報1 / 公式情報2 / 公式情報3 / 公式情報4
THEC64 / The Spectrum Handheld 延期

最後は、5月にも紹介したTHEC64 HandheldとThe Spectrum Handheldの続報です。昔のホームコンピューターを持ち歩いて遊ぶための2機種ですが、9月29日に発売延期が発表されました。
主な仕様・発売状況
- 変更前:2026年10月15日
- 変更後:2027年4月22日
- 対象:通常版・コレクターズ版の両方
- 公式説明:製造品質が基準を満たすまで追加の時間が必要
- Evercade Nexusは今回の延期の影響なし
大事な変更は発売日です。公式が説明している理由は製造品質で、開発中止や半導体不足を理由にした発表ではありません。予約して待っている方は、注文した製品の出荷案内を確認しておきましょう。
情報元:公式情報
まとめ
今月は、同じ携帯ゲーム機でも選びどころがかなり違いました。手持ちのカセットを生かすならFPGB MINI、上下2画面と操作系を比べるならRetroid Pocket Duoシリーズ。小さな縦型のPocket BLOCKや、入力作業まで任せるWIN Max 3もあり、単純な性能順では並べにくい顔ぶれです。
一方で、予約金と本体価格、発表と出荷開始、国内発売と海外向け予約は、それぞれ別の話です。ARC X1やArduview、延期されたTHEC64とThe Spectrumを含め、気になる製品は公式ページの対象地域と出荷予定まで確認しておきたいところ。動画も合わせて、気になったトピックから見ていただければと思います。