2画面って良いですよね。最近色々見かける2画面ゲーム機ですが、
ANBERNICのRG DSに、画面をひと回り大きくしたRG DS Plusが登場しました。
上下に並ぶのは4.3インチ 1024×768のディスプレイ。DSの256×192を縦横ちょうど4倍で映せる解像度で、OSはLinuxに変わり、本体にスライドして収まるタッチペンを備えています。
正直、それだよそれ!ってなるポイントと、そこはそうしちゃったかぁみたいなポイントが両方あるハード。Plusというのは名ばかりで、単純なアップグレード・上位モデルではないのが注意。
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商品提供:ANBERNIC
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公式ストアの表示価格は12,999円、通常価格は15,399円で、送料は別途。2026年9月15日19時(日本時間)に販売が始まりました。購入時には価格と販売状況を確認してください。
動画版
スペック&主な特徴
| カラー | マットブラック、コーラルピンク、メタリックブルー |
| ディスプレイ | 4.3インチ IPS×2(1024×768・OCAフルラミネーション・下画面はマルチタッチ/タッチペン対応) |
| CPU | RK3568(4コア Cortex-A55・最大2.0GHz) |
| GPU | ARM G52 2EE |
| RAM | 1GB |
| システム | Linux(16GBのTFカード) |
| TFカード | 最大2TB |
| 無線 | Wi-Fi 802.11a/b/g/n/ac(2.4GHz/5GHz)、Bluetooth 4.2 |
| バッテリー | 4,000mAh(駆動時間 公称6時間) |
| 充電 | 5V/1.5A |
| 本体サイズ | 16.7×9.6×2.4cm |
| 重量 | 344g |
ANBERNIC RG DS Plusとは
ANBERNIC RG DS Plusは、上下に2枚の画面を並べたクラムシェル型の携帯ゲーム機です。いわゆるエミュ機と呼ばれている端末で、OSはLinux。多言語に対応しています。
ディスプレイは上下とも4.3インチ 1024×768のIPS液晶で、OCAフルラミネーション。下画面はマルチタッチとタッチペンでの入力に対応します。DSの256×192を縦横ともちょうど4倍の整数倍で表示でき、元のドットの形を崩さずに大きく映せます。
チップセットにはRK3568(クアッドコア Cortex-A55・最大2.0GHz)を採用。GPUはARM G52 2EEで、メモリは1GB。ストレージはシステム用の16GBのmicroSD(TFカード)が付属する形で、最大2TBまで対応します。バッテリーは4,000mAhのリチウムポリマーで駆動時間は公称6時間、充電は5V/1.5Aです。無線はWi-Fi 802.11a/b/g/n/ac(2.4GHz/5GHz)とBluetooth 4.2。
メーカーの案内では、ソフト面は上下の画面の入れ替え(Screen Swap)と下画面のタッチ操作に加えて、76種類のシェーダー、ステートセーブ、リアルタイムクロック、マイク、チートコードに対応。ほかに振動モーター、3.5mmイヤホンジャック、ステレオスピーカーを備え、オンラインマルチプレイやストリーミングも使えます。
静電容量式のタッチペンは本体にスライドさせて収納します。磁気スイッチを内蔵していて、閉じるとスリープに入ります。本体サイズは16.7×9.6×2.4cm、重量は344g。
カラーはマットブラック、コーラルピンク、メタリックブルーの全3色展開。
開封&内容物
では開封していきます。今回はレビューサンプルとなり、製品版とは仕様が異なる可能性がありますのでご了承ください。

箱のデザインは商品画像がプリントされたシンプルなデザインです。いつも通りのスタイルといった感じ。箱にはピンクの本体画像ですが、実際の本体はマットブラック。

内容物はこちら。USB充電ケーブル、説明書、保護フィルム、ストラップ、静電容量式タッチペン、本体。保護フィルムはガラスで、貼ってぴったりになる寸法です。毎度おなじみ。
本体外観
ファーストインプレッション

パッと見は、これ、完全にあれですよね。
今回はブラックの本体です。つやを抑えた黒い仕上げ。マット確かにつや消しではありますが、素地のプラスチックなので、滑らかな感触ではなくサラッとした手触り。
全体的な質感やボタンの感触はそれなりですが、やはり値段なりというか、しっかりとチープさは感じます。リッチなモデルを期待していると結構がっかりしそう。
ボタンレイアウト・インターフェイス

上下同じ画面サイズで、上画面の横左右にステレオスピーカーを搭載しています。
ボタンレイアウトは、下画面の右側にABXYボタン、その下にスタート・セレクトが縦に並ぶ配置。左側は上に十字キー、その下にアナログスティックが1本あり、さらに下に2つのファンクションボタンがあります。右アナログスティックは非搭載。ヒンジの中央にはマイクがあります。
よく見ると、十字キーとABXYボタンの位置は左右対称ではなく、十字キーが少し上、ABXYボタンが少し下にあります。この左右不均等なバランスもちょっと気になるところ。個人的には、前モデルのRG DSの方が左右均等でシンメトリーな配置で、洗練されている印象だったので、ここはちょっと残念です。
ABXYの印字も結構粗いように感じます。ただ、これはレビュー用ユニットだからかもしれません。
左下の2つはメニューを呼び出すRGボタンと戻るボタン。DSのプレイ中はRGボタンからセーブやゲーム設定を開く形です。

背面にはANBERNICのロゴ。
背面もつやを抑えた仕上げで、四隅付近には小さな突起があります。大きなゴム足やグリップはなく、タッチペンを引き出すためのくぼみが右側の収納口につながる形。

肩にはL1/L2、R1/R2の4つのボタンが並びます。
ヒンジ側の側面にはmicroSDスロットが2つ。TF1/INT.がOS用、TF2/EXT.がゲームデータ用です。USB Type-Cも2つあり、DC/USB表記の充電・データ用とOTG用に分かれ、その近くにリセットボタンを配置。手前の側面には3.5mmイヤホンジャックがあり、ストラップホールは左右に用意されています。

グリップはなくフラットな形状だけど、プロポーションとしてはかなり厚いような気がします。
開いて正面から見たときの右側面には電源ボタンとインジケーター、タッチペンの収納口。左側面には音量のプラス・マイナスボタンがあります。

ヒンジはカチッと一定の角度でロックされるものではなく、自由に角度を固定できるフリーストップ式。2種類の合金を使っており、開き角度は最大180度で、15度からそこまでの間であればどの角度でも自由に固定できます。これは前モデルと同じではありますが、かなり独特な感触。閉じている時に勝手に開いたりすることもなし。これはかなり好印象です。
他ハードとの比較

前モデルのRG DS本体と比べてみます。サイズはわずかに大きくなっていて、厚みもわずかに増しています。
ただ、わずかな違いではあるものの、スマートさはかなり失われているような気がします。ちょっと野暮ったくなっちゃったなぁ、という印象。
操作感
重量は公称値で344g。撮影した計量写真では353.7gでした。
特段重くは感じません。本体が結構大きいので、軽く感じるというのもありますね。人差し指で支えられるので、重量バランスも特に問題なく、許容範囲内です。

ABXYボタンはフラットなボタンで、遊び少なめ、ストローク短めな、プチプチとしたジョイコンや3DSのような感触。基本的な感触は前モデルのRG DSと同じですが、若干音が大きくなったような気がします。
スタート・セレクトボタンは丸くて出っ張っていて、押し込みも少し深めに感じます。硬さもあり、ちょっと指に刺さるような感触が気になるかもしれません。

十字キーもフラットな形状、ボタン同様プチプチとした押し心地。シーソーも可能で、しっかりと押した感触があり、入力は良好に感じます。このあたりの感想は前モデルのRG DSと同じです。
アナログスティックについても、使った感想は前モデルのRG DSと同じです。

ショルダーボタンはL1/L2がカチカチと大きめな音がするマウスクリック系の感触。横並びではありますが、段差があり押し分けやすいです。
画面・スピーカー
画面

本モデルでの大きな特徴はディスプレイ。画面サイズは4.3インチの1024×768、4:3比率のディスプレイが上下についています。
DSの画面は256×192なので、1024×768は縦横ともにちょうど4倍。DSを遊ぶ際にもピクセルパーフェクトに表示できる解像度です。DSをピクセルパーフェクトで大きく映せるのは、本当に素晴らしいです。理屈では当たり前なんですが、実際に見ると完璧だなと思います。
ベゼルの大きさも気にならないですし、明るさも問題ありません。
ただ、手元の個体では下画面の四隅が白っぽくなっていて、黒い画面だと割と気になります。ディスプレイが圧迫されているのかな、とも感じますが、原因は分かりません。レビュー用ユニットだからなのか、個体差なのか、保護フィルムの影響なのか、今のところ何とも言えないです。以前のRG DSでも、手元のレビュー用ユニットでは保護フィルムを貼ると蓋が閉まらないことがあり、それはレビュー用ユニットだけの問題でした。今回もレビューサンプル特有の可能性はありますが、同じ原因かどうかも分かりません。ちなみに1日置いたら、四隅の白っぽさはだいぶマシになっていました。謎です。多分ですが、ガラスフィルムが干渉しているんじゃないかと思っています。
スピーカー
スピーカーはステレオ。メーカーの仕様表では、DSPサウンドエフェクトアルゴリズムを内蔵すると案内されています。
DSPはデジタル信号処理のこと。音声では、音のデータを計算で加工して音質や音響効果を調整する仕組みを指します。一般的には低音・高音のバランス調整などに使われますが、本機で具体的にどんな処理をしているのかは明らかにされていません。専用の音声処理チップを搭載しているかどうかも分かりません。
実際に聴いた印象としては、音質は普通です。ただ、画面側のフロントスピーカーになっているので、体験としては悪くないかなと思います。
使用感
では早速使い方を紹介していきます。
メニュー画面

電源を入れると、ANBERNICの見たことがないロゴというか、格言のような文章が表示されます。このあたりはかなり気合が入っているように感じます。そのあとDS Gamesと書かれたカルーセル形式のホーム画面に入ります。ランチャーにはRetroArchやShutdownの項目も並ぶ形。
DSのゲームを選ぶ画面はNNDDSSという表記で、RecentとGamesの2つのタブに分かれています。メニューはLoad ROM、Game Settings、About、Exitの4項目。
DSは専用のNNDDSS、ほかの対応機種はRetroArchから起動する構成。Androidのようにアプリを追加して使うモデルではなく、microSDからLinuxを起動する仕組みです。OS用とゲーム用を分けられるので、ゲームデータを管理するときにOSのカードまで抜く必要がありません。
この専用OSは、かなり気合を入れて作っているなと感じます。まさにDSのタイトルを遊ぶために作られたハード、という感じですね。
2画面の使い方

上下の画面は入れ替え(Screen Swap)ができ、下画面はタッチ操作に対応。本体に収納しているタッチペンでもそのまま操作できます。
収納式のタッチペンが付いているのですが、先端がふにふにしていて、かなり昔っぽい雰囲気のタッチペンです。やっぱり操作感としてはあまり良くないですし、使っていてテンションが上がらないというか。DSっぽいタッチペンを求めているのであれば、ちょっと期待しない方がよさそうです。
ペンの収納自体は良いです。ただ、指で操作するタッチパネル向けのペンという感触で、狙った場所をピンポイントでタッチしにくいんですよね。そもそもDSのペンとは遊び心地が全く違うので、ここはやっぱり気になります。
例えばGalaxyのSペンやApple Pencilのような、先の細いペンで操作できる仕組みだったら、もう少しオリジナルのDSっぽい体験になるのかなと思います。そういう操作感だったら嬉しい、という話です。
タッチに対応するのは下画面のみ。このあたりも本当にDSらしい作りではあるんですが、それが特段良いかというと、うーん。そこまで再現しなくてもいいんじゃないかな、という気もします。
ゲームをプレイ

DSは遊べはするんですが、やっぱり結構カツカツな感じはします。余裕たっぷりで動いている、という印象ではないですね。
SoCは従来のRG DSと同じRK3568で、Plusになって処理性能が一段上がったわけではありません。メモリは1GB、OSもLinuxへ変わっているため、Android版の旧機種での動作結果をそのまま当てはめることもできない形。
また、検証時のNNDDSSには早送り、FPS表示、内部解像度の変更や言語変更などがありません。ステートセーブには対応しますが、保存・読み込みはメニューから操作する形で、終了するにも複数の手順が必要とのこと。機能面はまだシンプルです。内部解像度を上げて高精細に描画するようなアップスケーリングもできないので、あくまでDS本来のドットをくっきり表示して、ドットバイドットで遊びたい人向けという感じですね。
そもそも、DS用のNNDDSSって何なんでしょう。私は聞いたことのない名前でした。ANBERNICが独自に調整したものなのかなとも思いますが、開発元や、既存のどのエミュレータをベースにしているかは確認できていません。ここはちょっと気になるところです。
前モデルのAndroidから、今回はLinuxベースの独自の操作環境になったことで、ゲーム体験自体が結構がっつり変わっているように感じます。動作周りも含めていろいろ独特なので、どちらが良いかは人によってかなり違いそうです。
発熱・バッテリー・スリープ
遊んでいると、本体はある程度温かくなってくる感じがあります。ただ、ものすごく熱くなるというほどではないですね。
バッテリーは4,000mAhで、メーカー公称の駆動時間は約6時間。画面の明るさや動かすゲームによって変わるため、実際の連続プレイ時間とは分けて見ておきたい数値です。
メニューでもゲーム中でも、本体を閉じるとスリープに入り、開くとすぐに復帰します。スリープ中の電池消費はまだ検証していません。Linuxベースの機種ということもあって、個人的には閉じて置いておくなら電源を切っておきたい気はします。
エミュレータで遊ぶには
一般的にエミュレータで遊ぶためには以下のものが必要となります。
吸い出し機(ダンパー)
エミュレータを使う際にはゲームイメージの吸い出しを各自行う必要があります。(中華ゲーム機のざっくりとした解説はこちら)
ダンパーには色々ありますが、一台だけでゲームボーイ・ゲームボーイカラー・ゲームボーイアドバンス・メガドライブ・スーファミ・64のゲームイメージとセーブデータの吸い出しが可能なCartridge Reader(レビュー記事はこちら)をおすすめします。
(サイトは英語ですが、日本でも購入可能です)
また少しでも安く済ませたい方はGAMEBANK-web.comのダンパーを必要なハードだけ購入する、PS1等だけを遊びたい!って人はDVDリーダー+PCがあればなんとかなります。
PC(あると快適)
データを管理するのに必要となります。
microSD
ゲームイメージ用に推奨。
microSDリーダー
microSDをPCで読み込むために必要となります。
感想
面白いハードではあります。DSをピクセルパーフェクトで大きく映せるディスプレイにしたのは、見事だなと思いました。
ただ、DSシリーズはやっぱり実機の体験が至高だなと感じる点も否めません。
安っぽさは値段なりではあると思うんですが、やっぱりちょっと安っぽすぎるな、という雰囲気がありますし、単純に大きすぎるとも感じます。AndroidとLinuxでの使い勝手の違いもあるので、個人的には通常のRG DSの方が良かったかな、という感じです。
通常のRG DSに、このPlusのディスプレイを載せてほしかったな、というのが正直なところ。
もっとも、そもそも通常のRG DSもLLサイズで、大きすぎるので、もうちょっと小さいサイズのモデルを出してくれたらいいなと思います。いっそのこと初代DSみたいな厚みやゴテゴテした感じでもいいので、あれくらいのサイズで出してくれたら嬉しいですね。
とはいえ、趣味嗜好はいろいろですからね。好みの違う人に合わせて、別のアナザーバージョンを作ってみた、ということなのかなと思います。