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エミュレータ機

ANBERNIC RG Rotate レビュー|みんなは覚えているはずです、回転の魔力を

エミュレータ機

ANBERNIC、またやってくれました。

今回レビューするのは、画面がくるっと回転するAndroid携帯ゲーム機、ANBERNIC RG Rotateです。

携帯ゲーム機で回転って何?と思うんですが、実際に本体を見ると、画面をくるっと横に回すことで、下から操作ボタンが出てくるという、かなりロマン寄りのギミック端末になっています。

最近の中華ゲーム機って、Snapdragon搭載で高性能です、PS2も動きます、原神も遊べます、みたいな方向に進みがちなんですが、これはちょっと違います。
性能よりも、まずギミック。
実用性よりも、まず触りたさ。
買う理由をスペック表だけで説明しにくい、でもこういうの好きな人には刺さってしまう、そういうタイプの端末です。

ただし、面白そうだからといって手放しでおすすめできるかは別問題です。

今回はそんなRG Rotateを実際に触りながら、ギミックの完成度、操作感など、ちゃんと使えるゲーム機なのかを見ていきます。

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ANBERNIC RG Rotate
RG Rotate は Android 12 搭載のスマートハンドヘルドで、8cm 旋回機構、3.5インチ 720×720 IPSディスプレイ、Unisoc T618 プロセッサ、および 統合AI機能 を備えています。

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動画版

スペック&主な特徴

ディスプレイ3.5インチ / 720×720 / IPS フルラミネーション
SoCUnisoc Tiger T618
メモリ3GB RAM
ストレージ32GB eMCP + microSD(最大2TB)
OSAndroid 12
バッテリー2,000mAh(約5時間)
接続Wi-Fi 5 / Bluetooth 5.0 / USB Type-C
イヤホン3.5mmジャック非搭載(USB-C変換が必要)
アナログスティック非搭載
重量215g(Aurora Silver)/ 約178g(Polar Black)
カラーAurora Silver(アルミ)/ Polar Black(ABS)
価格¥14,399(Polar Black)/ ¥17,699(Aurora Silver)

ANBERNIC RG Rotateとは

ANBERNIC RG Rotateは、ANBERNICから登場した、画面回転ギミック搭載のAndroid携帯ゲーム機です。

最大の特徴は、製品名のRotateの通り、画面部分をくるっと回転させて使うスイベル構造。閉じた状態ではコンパクトな正方形端末のように見えますが、画面を回転させることで下部の十字キーやABXYボタンが現れ、携帯ゲーム機として使用できます。昔MotorolaからFlipoutという、同様な構造でキーボードを搭載したモデルがあり、それのインスパイアモデル、といった雰囲気ですね。

ディスプレイは3.5インチの720×720 IPSフルラミネーション液晶で、アスペクト比は1:1の正方形。ゲームボーイやゲームボーイカラーのようなレトロゲームとは相性が良く、一方でGBAやPSPのような横長ゲームでは余白が出やすい仕様です。

SoCにはUnisoc Tiger T618を採用し、メモリは3GB、ストレージは32GB eMCP、最大2TBまでのmicroSDカードによる拡張にも対応します。OSはAndroid 12で、性能的には最新の高性能Androidゲーム機というより、PS1・N64・ドリームキャスト・PSPあたりまでを中心に遊ぶレトロゲーム向けの構成といえます。

バッテリーは2,000mAhを搭載し、連続駆動時間は約5時間Wi-Fi 5Bluetooth 5.0に対応。ただし、3.5mmイヤホンジャックは非搭載のため、有線イヤホンを使う場合はUSB Type-C変換アダプターやUSB DACが必要です。

価格は公式日本ストアでプラスチックのブラックが14,399円、金属のシルバーが17,699円。送料はチェックアウト時に計算されるため、実際の支払額は配送先や発送元によって変わります。

開封&内容物

では開封していきます。実は黒を提供いただいたんですが、これはシルバーを買わないといけない…!と思い、自腹購入品でレビューします

箱のデザインはギラギラのシルバーで、シリーズを通してもかなり珍しいデザイン。気合の入り方が違いますね。

内容物はこちら。RG Rotate本体、Type-C充電ケーブル、画面保護フィルム、ストラップ、交換用のハイショルダーボタン、ユーザーマニュアル。
最近のANBERNIC機らしく、必要最低限のセットですが、画面保護フィルムとストラップが最初から入っているのはありがたいところです。
また、本機はL2/R2ボタンを高さのあるハイショルダーボタンに交換できる仕様になっていて、このパーツも最初から付属しています。

本体外観

ファーストインプレッション

まず実際に手に取って感じるのは、やっぱりこの見た目のインパクト。

携帯ゲーム機というと、横型だったり縦型だったり、最近だと折りたたみギミックを押し出したモデルもよくあるんですが、RG Rotateはそのどれとも違います。

閉じた状態だと、正方形に近い小さな端末に画面だけが載っているようなデザインで、ぱっと見ではゲーム機というより、中華DAPや折りたたみスマホの畳んだ状態、みたいな雰囲気。妙にショルダーボタンが出っ張っていたり、グリップがあったりはしない、割り切ったフォルムがかなり魅力的です。

そして画面を横にくるっと回転させると、下から十字キーやABXYボタンが出てきて、一気にレトロゲーム機の見た目に早変わり。回転機構としては軸が左上にあり、90度開いた状態で引っかかって止まる、といった感じですね。

ボタンレイアウト・インターフェイス

ボタンレイアウトは以下の通りです。

  • 右側:ABXY(ニンテンドー配置)
  • 左側:方向ボタン
  • 中央上部:バック・ホームボタン
  • 下部:スタート・セレクトボタン
 

アナログスティックはありません。

背面にはスピーカー。

各側面のインターフェイスです。

  • 上側面:L1 / L2 / USB Type-C / R1 / R2
  • 下側面:なし
  • 左側面:MicroSDスロット・ボリュームボタン
  • 右側面:電源ボタン・ファンクションボタン・ストラップホール
 

左側面にはMicroSDスロット、ボリュームボタン

右側面には電源ボタン、ファンクションボタン

右下にストラップホールがあります。

イヤホンジャックはありません。

他ハードとの比較

では本家本元と比べてみましょう。本体サイズはMotorola Flipoutよりもかなり大きめで、縦横幅全てが大きいサイズになっています。小ささによる回転のしやすさは圧倒的にFlipoutの方が優れていますが、現代のガジェットとして考えるとこちらはかなり小さいですからね。もちろん小さい方が嬉しいんですが、使用感を考えても、このサイズは妥当に感じます。もうちょっと大きいかと思っていた。

サイズ感的には折りたたみスマホやGBA SPなどと同等。意外としっくりくるサイズなんですよね。

操作感

重量は実測値で215g。重量的にも重すぎず軽すぎず妥当です。オーロラシルバーはアルミ合金ボディということもあり、ポーラーブラックより約37g重くなっていますが、そのぶん高級感もあるのでしょう。

背面に大きくグリップがあるわけでもないですが、グリップ感も悪くなく、厚みがあるのでしっかりとホールドできます。

ABXYボタンはフラットなボタンで、遊び少なめ、ストローク短めな、プチプチとしたジョイコン3DSのような感触。気持ちの良い感触です。

スタートセレクト、ホームバックボタンはカチカチとした感触。鳴りは大きめで、若干の音の大きさを感じます。サイズや硬さはちょうど良く押しやすいと感じます。

方向ボタンもフラットな形状、ボタン同様プチプチとした押し心地。シーソーも可能で、しっかりと押した感触があり、入力は良好に感じます。若干斜めに入りやすいように感じますが、この薄いボタンの仕様上仕方ない点でしょうか。

ショルダーボタンはL1L2がカチカチと大きめな音がするマウスクリック系の感触。横並びフラットではありますが、L2/R2を高さが異なるものに換装可能です。換装するには背面パネルを外す必要があります。段差はあったほうが操作自体は快適になりますが、せっかくのこの美しい四角い物体を崩すことになるので、個人的にはそのまま使いたいです。

画面・スピーカー

画面

本モデルの画面サイズは3.5インチのIPS。解像度に関しては720×720解像度と、高解像度に感じて良いです。アスペクト比は1:1の正方形なのがかなり特徴的。最初は4インチのRG Cubeなどと同じディスプレイなのかなと思っていましたが、それよりも僅かに小さいサイズ感です。こんなディスプレイあったのか。

ベゼルは若干太いとは感じてしまいますが、上下対称なので大きな不満はありません。

輝度は記載がありませんが、高く映せるので非常にありがたいです。私は眩しいくらいの明るさで遊びたい人間なので、助かります。

ちなみに保護フィルムを貼ってピッタリな、いつもの寸法感です。

スピーカー

スピーカーは最近あまりみない背面シングルで、フロントスピーカーでは無い上にシングルなのが残念です。せめて上や下に搭載して欲しかったものですが、設計上仕方ないのでしょうか。

もちろん背面なので裏側から聞こえてくる感じではあるんですが、しかし音質自体は中音域が大きめ、そして音量も大きく出せるので、比較的悪くはないですね。音質悪くて気になるという印象はありません。

また、本機はDAPっぽい使い方も示唆されていますが、なんと残念ながら3.5mmイヤホンジャックは非搭載です。有線イヤホンを使う場合は、USB Type-C変換アダプターやUSB DACを使う形になります。

使用感

では早速初回起動からの使い方を紹介していきます。

初回起動時

初めて起動する際にセットアップが開きアプリ・エミュレータが自動でインストールされます。が、基本的にはAndroidなので細かい設定は全部自力でする必要があります。パーミッションの設定、ディレクトリ設定、そしてエミュレータ自体の設定などなど。

Google純正アプリやPlayStoreも導入されているので、そちらからのインストールも可能です。

メニュー画面

OSはAndroid 12で、基本的にはピュアAndroidな使い勝手です。デフォルトのランチャーはシンプルなもので、アプリ一覧もなく、アプリをインストールすると右側に追加されていく形式。別途何か好みのランチャーを導入するのも良さげです。

あとはクイック設定パネルからもしくは右側面のファンクションボタンを長押しすると、エミュ機のようなメニュー画面が現れます。これはAnbernic社のAndroid機に導入されているRG LauncherというAnbernic製のフロントエンドアプリ。

ちなみに開くメニュー画面は変更することが可能です。

回転させる

正直耐久性大丈夫なのかとか、過去に発売したRG Slideではかなりデカい音だったので、感触的にもどうなのかと不安に思っていましたが、かなり安心感があるスライド感で、カシャカシャしているだけで楽しいです。すごくよくできていて、すごいです。

回転させるとスリープ解除でメニュー画面が表示されて、閉じると時計が表示されるのも良いです。まるでPSP Goを彷彿とさせます。ディスプレイはタッチパネルなので、ボタン操作よりもタッチで操作した方がやりやすいと感じる場面はやはりAndroidとしてはしばしあり、そういった意味で、普通に閉じた状態で使うメリットはあると感じます。

気になる点として挙げるとすると、やはりサイズ感的にそもそも結構ボディが大きい、それとディスプレイ部分も重ためで、回すのに微妙に慣れがいる点ですね。うーん、なんか思ってたんと違う、となる人は居ると思います。特にプラスチックモデルだと、ディスプレイ側がプラ、本体側がプラなので、重量のバランスも変わってきます

回転の設定

設定アプリにHandheld Game Console Settingsという項目が用意されていて、画面を回転させたときの挙動や、閉じたときの表示などを変更できます。

特にRotate Settingでは、画面を開いたときにWake UpまたはWake Up and Unlock、閉じたときにNo Operation、Lock Screen、Hibernationなどを選べるようです。つまり、画面を開いたら復帰、閉じたらロックまたは休止、といった動作を好みに合わせて設定できます。

本機は普通のAndroidゲーム機と違って、画面を閉じたり回転させたりする特殊な構造なので、このあたりの専用設定が用意されているのはかなり重要です。

音楽再生アプリがプリインストール

音楽プレーヤー機能としては、Casse-o-playerというアプリが使われています。カセットテープ風のUIで音楽再生できるアプリで、複数のスキンやデザイン調整が用意されていて、カセットのデザインも好みに応じて変更可能です。

RG Rotateは閉じた状態で音楽プレーヤーっぽく使えるのが特徴ですが、3.5mmイヤホンジャックはないので、有線イヤホンを使う場合はUSB-C変換アダプターやUSB DACが必要です。

パフォーマンス

パフォーマンスは一時期めちゃくちゃ採用されていたUnisoc T618なのでおなじみの、特段高すぎず、低すぎずなもの。AnTuTuは大体35万点くらい。

エミュレーション性能としては、PS1・N64・PSPあたりまでは快適に動作し、PSPは解像度を上げても比較的安定しています。一方で、PS2GameCubeは一部軽量タイトルに限られ、設定調整や解像度を下げる必要があるなど実用性は限定的です

さらにRG Rotateはアナログスティック非搭載なので、性能的に動くタイトルでも操作面で相性が悪いものがあります。

また、ゼンゼロなどのスマホ用ゲームを遊ぶには、パフォーマンスよりもストレージが足りなすぎます。32GBしかないので、重量級ゲームをそもそもインストールするのが厳しい。

エミュレータで遊ぶには

一般的にエミュレータで遊ぶためには以下のものが必要となります。

吸い出し機(ダンパー)

エミュレータを使う際にはゲームイメージの吸い出しを各自行う必要があります。(中華ゲーム機のざっくりとした解説はこちら

ダンパーには色々ありますが、一台だけでゲームボーイ・ゲームボーイカラー・ゲームボーイアドバンス・メガドライブ・スーファミ・64のゲームイメージとセーブデータの吸い出しが可能なCartridge Readerレビュー記事はこちら)をおすすめします。

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感想

画面を回してなんの意味があるんだ、という話ではあるんですが、みんなは覚えているはずです。スライド式のガラケーや、キーボード端末などの魅力を。それらは単純にコンパクトになるというギミックの面白さ、そして詰め込まれた技術のロマンなど、ある意味ガジェットの面白さそのものが詰まっています。

それでいて本機は、閉じた状態でもタッチパネルで操作できる面から、開閉どちらの状態で使っていてもそれぞれのメリットはしっかりとあります。画面を回転させることが大事なのではなく、回転というギミックによって閉じた状態、開いた状態で使えるというのが大きなポイント。

ディスプレイは正方形で癖があったり、レトロゲームフォーカスな割には性能高めな独特なバランス、そしてここまでしてなんでイヤホンジャック付けられなかったんだ?!とは思うものの、このギミックであれば正方形であることにも意味があるし(まぁこのギミックで言うとLG Wingという化け物が居るが)、何より所有欲を満たすことに全ての力を注いだようなモデル

素晴らしいチャレンジ精神だと感じます。本質的なガジェット、久しぶりのスマッシュヒット。

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