スマホに装着して使うコントローラーってあるじゃないですか。大体は挟み込んで使う、横持ち専用のコントローラーですが、それ以外のものもあって良いですよね。
ということで、我らが8bitDoさんが出してくれました。
今回紹介するのはコントローラーではありません。既存のコントローラーを使って、スマホにジョイントさせるアダプター。
正直あまり期待してなかったんですが、想像以上に良かったのでご紹介します。
販売ストア
購入したのは公式ストアです。そのうち他のストアでも取り扱われるかもしれませんが、今のところ公式のみ。購入金額は送料込みで9.99ドル、レビュー時点1500円とかなり安価です。
8BitDo Micro・Zero2本体は含まれないので、持っていない場合は一緒に買いましょう。ちなみにMicro本体は24.99ドルで約3700円。




動画版
スペック&主な特徴
8BitDo Micro/Zero2 clipとは
8BitDo Micro/Zero2 Clipは、8BitDoの超小型コントローラー「Micro」と「Zero 2」に対応したスマートフォン用のクリップアクセサリー。スマホの下部にコントローラーを固定することで、縦型の携帯ゲーム機のようなスタイルで操作できるのが特徴。
構造的にはシンプルなクリップ式で、スマートフォンの左右を挟んで固定する仕組み。ゲーム画面は上部、物理ボタンは下部という配置になるため、ゲームボーイ風の操作感を楽しめます。
8BitDo Micro/Zero2自体は、Switch、Windows、Android、iOSに対応した小型のBluetoothコントローラーで、左手デバイスとしても活用されることが多いモデル。
開封&内容物
では早速開封していきます。

箱は小さめで、8BitDoいつものデザイン。簡易的なパッケージでありながらもしっかりとデザインされていておしゃれです。

内容物はこちら。クリップ本体、8BitDo Micro用とZero2用のマウントがそれぞれ入っていました。説明書すらありません。シンプルすぎる。
本体外観
ファーストインプレッション
この製品はあくまでスマホに装着するためのマウントで、正直別にいらないかなと思っていました。スマホ用コントローラーであれば横型のモデルをたくさん持ってますし、もうそれで満足しています。
縦持ちで使いたい気持ちは多少ありましたが、実際それで過去にもHyperKinのSmart Boyを買ってみたりしましたが、ロマンだよね、くらいの感じで面白いとは思ったものの実用性はどうかなという気持ちでした。

とりあえず手探りでコントローラー本体を装着してみると、あれ…なんかこれ良くない…?という気持ちに。
商品画像では伝わらないこのフィット感の良さと、ミニマルでありながらも拡張ガジェット的な一体感が思いのほかいい感じ。ちゃんとクオリティも高いですし、最低限の構成なのが非常に良い。
もっともっとチープかなと思っていましたがそんな事もなく、質感的にもビルドクオリティ的にも良好です。
装着方法

装着方法は、クリップにマウントを差し込んで合体させ、コントローラーをはめる。クリップはバネで伸び縮みするので、ほぼどのサイズのスマホでも挟むことが可能です。
測ってみると、最小開幅が約65mm、最大が約90mmでした。
所持しているスマホ大体挟めましたが、楽天ミニみたい極端に小さいものは挟めませんのでご注意を。

表面には8BitDoのロゴがあり、印刷ではなく彫り込んであります。
背面には滑り止め・ディスプレイ保護用のラバーが貼られています。


もちろんスマホを挟み込む側面部分にもラバーが付いています。
Zero2・他
そして私はMicroしか所持していなかったんですが、今回レビューするにあたってZero2も購入しました。
こちらはMicroよりも前に出たモデルで、丸っこいフォルムが特徴、そしてボタンが少ないものとなっています。こっちもこっちで悪くないですね。安いですし。
そういえば、Zero2に似たフォルムのコントローラーを前に買ったなと思い出しまして、このLinYuvo KS54。もしかしてハマるかなと思い試したんですが、パチッとはハマらず、ゆるくフィットする感じ。使えなくは無さそうです。
使用感
安定感は結構ある

みてくださいこれ、まさにゲームボーイを遊ぶためのコントローラーといっても過言ではないでしょう。ゲームボーイ以外にも良い感じですが、現代の縦型ハードといった雰囲気になり、非常に新鮮です。
挟み込むだけだから安定しないんじゃないの、と思うかもしれませんが、意外にもぐらついたり、軋んだりすることはなく、結構ガッチリとしています。継続的に使っていくことでバネが緩んでしまうことはまぁ考えられますが、現時点では特に何も問題なくガッチリとしています。
あとボタンを押した際にぐらついたりしそうだと思っていましたが、クリップ側のジョイント部分をしっかりと嵌め込んでいられれば、全く問題ありません。ピッタリと画面に接地していて、接地面がラバーなのでブレなく固定されているような感じです。
それでいて着脱が容易なのが結構気に入った点ですね。コンパクトなので持ち運びもしやすく、着脱も簡単にできるので、気軽に使える感じがポイント高めです。
設定は必須

しかしあくまでエミュレータでの想定なので、設定によってはディスプレイの位置がうまい具合にいかなかったり、タッチパネル上のコントローラーと干渉してしまったり、そもそもボタンマッピングが合っていなかったりします。これに関しては各自設定を詰める必要があると思うので、慣れていない方にとっては少しのハードルがあるかもしれません。
ちなみに私は何で動かしているかとざっくりいうと、エミュレータはDeltaではなくRetroarch、そしてSwitchモードでiPhoneとBT接続、ディスプレイオーバーレイをオフにするとタッチコントローラーが消え、このようにコントローラーを装着する場所がいい感じに生まれます。もちろんAndroidでも同様。
もしかしたらエミュレータアプリではなく、他のゲームアプリでこのように、画面上部にメインのゲーム画面が来るもので、そしてコントローラー対応していれば遊べるかもしれませんが、どちらにしろタッチパネル操作に支障を来すので、ゲームを開始するまではタッチパネルで操作し、よーし遊ぶぞとなった時に装着するような使い方となります。
まぁそれでも着脱が容易なので、悪くないなと個人的には思います。このアプリも良さそうだぞ!とかあったら教えてください。
操作感

操作感も絶対に良くないだろ、と思っていたんですが、思いのほか悪くないんですよね。コントローラー分厚みが出たのでしっかり握れます。コントローラーの位置は自分で好きなように調整できるので、いい塩梅で使えます。6.8インチくらいのディスプレイサイズだとゆったりと使えるような感じがして良いですね。
気になる点はショルダーボタンが少し使いにくいといった点でしょうか。画面より手前に人差し指を折り曲げて入力するような感じになるので、快適とは言えません。
しかし暇な時にカジュアルに遊んだりする分には割と良い選択肢な気もします。あとこれを機に少ししっかりiPhoneでエミュったんですが、iPhoneのスピーカーの良さにバチバチにビビり倒しました。最早違うゲームに感じるレベル。
おまけ
さて、ここまで使ってきて、一番の不満点はそう、Microのコントローラーの色展開が少なすぎるといった点なんですよね。Microはブルーとグリーンの2色しかありません。発売してしばらくしたら新色とか出たりするかな?と少し期待していましたが、全然出る気配がないので、塗装してみました。
しかしまぁあまりおすすめはしません。というのも塗装のためにまず分解をするんですが、このコントローラーはねじ止めとかではなく、接着剤で前面シェルと背面シェルがくっつけられているんですよね。なのでバキっと外して、最後はまた接着剤でくっつけ直す必要があります。1度で完璧に仕上げられれば良いですが、そうでない場合は大変なので、真似する場合は本当に自己責任でお願いします。
・使ったスプレー
・使った接着剤
そしてできたのがこちら、オールブラックモデル。上品な雰囲気になり、iPhoneとの相性もバッチリですね。これを機に正式にブラックとかホワイトとか、シンプルなデザインのモデルを検討してください8BitDoさん。
感想
と言うことで、かなりいい感じです。案外実用性が高くて、拡張ガジェットっぽさも良くて新鮮な感触です。まるで新しいエミュ機を1台手に入れたような喜びすら感じます。
単純に私がゲームボーイのような縦ハード好きと言うのもありますが、欲しかった場所にすっぽりとハマってくれたようなしっくり感があり、かなり気に入りました。スマホでエミュってあまりやろうと思わないんですけど、これは良いですね。
安価に手に入るので、8BitDo MicroかZero2、どちらかを持っている、もしくは買おうと思っているエミュラバーは是非試してみて欲しいと思います。