スマートグラスって、良いですよね。サングラスをつけている風で、目の前にはディスプレイが投影されているのでいつでもどこでも大画面でコンテンツを楽しめたり、PC作業ができます。
本モデルはVitureによる最新モデルで、別売りのネックバンドを使うことで6DoFに対応、そしてなんとハンドジェスチャーにも対応して、しっかりとXR体験をできるこれまでとはまた違うグラスとなっています。
様々な使い方ができるように色々とセットで提供いただいたので、色々と試していきます。
販売ストア
・VITURE Luma Ultra XRグラス (日本未発売)
・VITURE Pro ネックバンド (12GB RAM+256GB ストレージ日本発売済)
https://www.viture.jp/product/viture-pro-neckband
・VITURE Pro モバイルドック (日本発売済)
https://www.viture.jp/product/viture-pro-mobile-dock
・Nintendo Switch1用 モバイルドックカバー (日本発売済)
https://www.viture.jp/product/mobile-dock-mount-for-switch
・Nintendo Switch2用 モバイルドックカバー (日本未発売)
・VITURE x 8BitDo Ultimate 2C ワイヤレス コントローラー (Xboxレイアウト)(日本未発売)
動画版
スペック&主な特徴
VITURE Luma Ultraとは
VITURE Luma Ultraは、XR(拡張現実)グラスというジャンルの製品でありながら、従来のVITUREシリーズが得意としてきた「大画面の仮想ディスプレイ」体験をさらに進化させた最新モデルです。映画やゲーム、ノートPCの外部モニター用途、さらには空間操作を用いた6DoFアプリ体験まで、幅広いシーンで高い没入感を実現します。
特に、1500ニトの超高輝度と1200pの超高精細映像を両立したソニー製最新パネルを採用し、従来機よりも一段上の鮮明さと視認性を提供します。
Luma UltraはRGBカメラと両サイドの深度カメラを搭載し、環境を立体的に把握することで、6DoF(頭の移動+回転追従)とハンドジェスチャー操作に対応。
とくに VITURE Proネックバンドとの組み合わせでは最も正確で安定した空間トラッキング性能を発揮します。
ディスプレイには1200pクラスのMicro OLEDを左右に搭載し、最大1500ニトの明るさ、独自光学による“4K級の鮮明さ”、電子調光による透過率切り替えにも対応。
屋内・屋外問わずクリアな視聴体験を得られます。
重量は80g台程度と軽量で、ノーズパッドはマグネット式、テンプル角度も段階調整が可能。
さらに、近視調整ダイヤルにより 最大 -4.0D まで裸眼でピント合わせが可能 で、日常的にメガネを使う人でも快適に利用できます。
接続はUSB Type-C(DP Alt Mode対応)。
Windows PC、Mac、Androidスマホはもちろん、iPhone 15/16/17シリーズもUSB-C XR充電アダプターProを経由すれば映像出力と操作が可能です(※一部XR機能は今後アップデート予定)。
また、VITURE独自の 2D→3Dリアルタイム変換「immersive 3D」 に対応し、通常の2D動画を即座に立体的な3D映像として楽しめる点も大きな特徴です。
さらに、VITURE Proモバイルドックを組み合わせることで、Switch / Switch 2 の映像をそのままXRグラスへ投影できるほか、HDMI入力にも対応しており、PS5やXbox、各種ゲーム機を大画面で楽しめます。
開封&内容物
では開封していきます。今回はレビューサンプルとなり、製品版とは仕様が異なる可能性がありますのでご了承ください。

箱はこちら。正直パッケージデザインはかなりおしゃれで驚きました。ほんのり薄いグレーをベースにしていて、オレンジとブルーの差し色、ボーダーをモチーフにしたロゴやグラフィックのデザインがかなり今っぽくて最高にテンションが上ります。
提供いただいたものは
・VITURE Luma Ultra XRグラス
・VITURE Pro ネックバンド (12GB RAM+256GB ストレージ)
・VITURE Pro モバイルドック
・Nintendo Switch1用 モバイルドックカバー
・Nintendo Switch2用 モバイルドックカバー
・VITURE x 8BitDo Ultimate 2C ワイヤレス コントローラー (Xboxレイアウト)

グラス本体の箱を開けるとこちら。ケースに入った本体、説明書類、カメラシール、交換用ノーズパッド、クリーニングクロス、USB Type-Cケーブルです。

ネックバンドはこちら。本体と収納用の袋、USB-Cと説明書。

そしてこちらはモバイルドックとモバイルドックカバー、コントローラーです。
本体外観

最初に手に取った印象としては、まぁ普通のスマートグラスです。いわゆるサングラス型で、下側から覗き込むような形。そして本モデルには左右と中央に3点レンズが仕込まれています。左右にあるのは深度センサーで、中央にあるのがカメラ。
グラス自体のデザインはオールブラックで一般的なウェリントン型の形状、テンプル部分がクリアカラーで、Vitureの文字が目立ちすぎない感じで入っていて可愛いです。

いわゆる一般的なスマートグラスと同様に上部が大きく占有されていて、下部がサングラスになっているような作り。

つる(テンプル)は太めで、下部にボタンとスピーカーが有ります。
また、つるはかなり大きく柔軟に開くようになっていて、角度調整も可能。


つるの右側にはマグネット端子が搭載されています。ネックバンドはもちろん、付属のUSB-Cもマグネット接続に対応していて、着脱が用意です。これは非常に良いですね。

ネックバンドはこちら。折りたたみが可能で、コンパクトにできます。
使用感
独立ガジェットのように使える

ネックバンドはAndroidOSの端末で、こちらとグラスを合体させることでいわゆる独立した端末のように使えます。これが最大の強みでしょうか。他メーカーのもので、スマホ型のものだったり、リモコン型のものだったりを触ってきましたが、一番身軽に感じます。
操作自体はスマホをリモコンとして使ったり、キーボードやマウスなどそれ以外のハードウェアを接続したりすることはできますが、これがまた最大の強み、ハンドジェスチャーに対応しています。
なので手の動きで操作ができて、かなり楽しげな使用感だと感じます。6DoFでの固定もできるのでいわゆるVRヘッドセット的な感触で使えて快適です。
願わくば、この6DoF機能をどの端末でも使えたらそれが一番良いのですが、現状ではグラス単体で使うのは不可能で、接続先のハードに依存します。
なのでこのネックバンドもしくはPCにソフトを導入して使う必要があります。あとこのネックバンド、マルチタスクがアプリ2つまでしか対応していないのと、サイズや形状・消費電力の問題なのか、結構バッテリー持ちが悪いのが気になります。
フィット感
これは通常のメガネのように、全体がレンズなのではなく、下半分が覗き込めるスペースになっています。なので独特の装着感ではありますが、つるもしっかりホールドしてくれるので問題ありません。若干覗き込みにくいと感じる場合は、つるの角度調整を出来るのでそれ+ノーズパッドの調整で、自分の見え方を最大限まで調整します。
本体重量も87グラムと軽めです。重量で下がってくるようなこともないように感じます。
操作について

本端末はつるに物理ボタンが搭載されています。ボタンによって音量や明るさを変えたり、シェードのオンオフが可能です。物理ボタン快適です。
ボタン操作まとめ
左側短いボタン:
- 1回:輝度/音量切り替え
- 長押し:画面ON/OFF
- 2回:カラーモード切替
左側長いボタン(+ / −):
- 輝度・音量調整
- カラーモード選択
右側短いボタン:
- 1回:電子調光フィルム ON/OFF
- 2回:ダイナミックライトエフェクト ON/OFF
解像度・視野角
見え方としては片目解像度1920×1200なのでFHDよりも若干縦が大きいディスプレイが目の前に現れるような見え方。
とりあえずぱっと使ってみた感想としては、綺麗で見やすいです。視野角はそこまで広くはないですが、もうこの視野角に慣れてしまった感があります。
ちなみに本体の機能で視力調整機能があるので、インサートレンズが必要ない…んですが問題が2点あります。一つはもちろん乱視には対応できないのと、-4.0Dまでしか対応しておらず、私は-5.0なので見えません。
あとそもそも、見えたとしてもグラス上のディスプレイが見えるようになるだけなので、XR体験的には微妙です。周囲はぼやけてしまうといいますか。フルパフォーマンスで楽しみたいのであればコンタクト必須という感じがあります。
レンズの形状上、下からの反射はあります。自分の下半身が反射するような感じがあります。が、個人的にはそこまで気になっていません。
6DoFコンテンツと2D to 3Dリアルタイム変換機能

そしてネックバンドを使用すると独自のXRコンテンツが楽しめます。ハンドジェスチャーと6DoFを存分に活かしたアプリで、最初から使えたのは爆弾を投げて幽霊を物理でぶっ倒すゲームと、惑星を空間に存在させてグルグルとさせて見れるアプリ。
随時更新と追加があるようで、これによりXRグラスの強みを改めて感じれるというのは優位性があるなと思います。
またもう一つ、2D to 3Dリアルタイム変換機能の『immersive 3D』があり、スマホで撮った普通の写真や映像を3Dで楽しめるようになる謎技術が搭載されています。これはかなり面白いなと思いました。なんでも自動で変換してくれてすごいんですが、どういう技術なんだ。
これらは正直体験してもらわないと伝えようがないので、難しいんですが。
スピーカーはHarman Kardon
つるに搭載されたスピーカーはかなりいい音質です。耳元で聞こえて、しっかりと低音域もありで聴こえる感じがグッドです。どうやらHarman Kardonが関わっているらしい。私のメインスピーカーもHarman Kardonなので嬉しいですね。
より没入感を得たい方は別途イヤホン併用ですが、全然必要ないと感じます。
Switch2で使えるモバイルドック

Switch2ってSwitch1とは違って、適当なドックで適当に映像出力することが不可能なんですよね。ですがこの専用モバイルドックがあれば使えるようになります。
使い方は簡単で、この巨大なモバイルバッテリーのようなドックにSwitch2を接続、そして専用のマウントでがったいさせたりしてみて、ドックの別の口とグラスを接続させるだけ。

特に悩むこともなく非常に簡単です。しかしやはりちょっと思ったのはせめて3DoFには対応してほしかったです。やはり固定された画面表示で遊ぶと結構酔ってしまいます。ゲームだと特に。
他にも色々、専用のコントローラーはクリアシェルデザインが良いだけでなくトリガーがポコポコとしたボタンになっていてSwitchプロコンライクになっているのが通常の8Bitdoコントローラーと違ったり、スマホの専用アプリが結構良い感じに使えたりといろいろ有りますが、今回はこんなところで。
感想
XRグラスと名売っているだけあり、6DoFの強みを最大限に活かそうとするLuma Ultra+ネックバンドの組み合わせは相当新鮮です。
価格はしっかりと高くなってしまいますが、これだけの体験をできるのであれば楽しくて良いですね。本当に完全に手ぶらでハンドジェスチャーで動画なりなんなりを視聴するのはかなりの未来を感じました。これに左右分割キーボードを接続して、Youtubeを再生しながら台本記事を書いたりしていました。すごい。
気になる点を挙げると、やはりせっかく精度の高い深度センサーが搭載されているのであれば単独6DoFに対応してもらって、もっと気軽に使えるようになってくれたらなと思いました。特にSwitch2。
